電ファミ編集部
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日本テレビは9月21日、取締役会においてスタジオジブリの株式を取得し、子会社化することを決議した。日本テレビがプレスリリース(pdf)にて明らかにした。
都内のスタジオ・ジブリの会議室で緊急会見を開いて発表したことを、ORICON NEWSも報じている。また、業界系ゲームメディアgamebizも報道しており、日本テレビ放送網がスタジオジブリの発行済株式の42.3%にあたる470株を取得していることを伝えている。
スタジオジブリ、日本テレビの子会社に
緊急会見で発表https://t.co/M4nAmTHhvZ— ORICON NEWS【アニメ】 (@oricon_anime_) September 21, 2023
スタジオ・ジブリは1985年に設立されたアニメーション映画の制作会社。1984年に上映された『風の谷のナウシカ』を制作した出版社と徳間書店が中心となり、『天空の城ラピュタ』を制作していた際に立ち上げられた。宮崎駿監督と高畑勲両監督の作品を中心に、国内外から高い評価を得続けたスタジオだ。現在は82歳の宮崎駿監督による最新作『君たちはどう生きるか』が上映中となっている。
徳間書店の出資によって立ち上げられたスタジオ・ジブリは、1997年に徳間書店に一度吸収合併されるものの、2005年にふたたび独立。なお今年2023年3月には星野康二氏が会長件社長の座を退き、プロデューサーの鈴木敏夫氏が社長に就任していた。また日本テレビは『風の谷のナウシカ』などジブリの映画作品を金曜ロードショーで幾度も放送しており、映画作品や「三鷹の森ジブリ美術館」への出資も続けるなど、ジブリと密な関係を続けてきた。
スタジオ・ジブリ公式サイトはこちら日本テレビ | プレスリリースはこちら
以下、プレスリリース全文。
当社の連結子会社である日本テレビ放送網株式会社(以下、「日本テレビ」)は、9月21日の取締役会で、以下の通り、株式会社スタジオジブリ(以下、「スタジオジブリ」)の株式を取得し、子会社化することについて決議しましたので、お知らせいたします。
なお、スタジオジブリも同日の取締役会で日本テレビへの株式譲渡の承認を決議しております。
日本テレビは1985年に『風の谷のナウシカ』(1984年、宮﨑駿監督)をテレビ初放送して以来、映画番組「金曜ロードショー」を通じてスタジオジブリ作品を放送し続けてきました。『魔女の宅急便』(1989年、宮﨑駿監督)からは映画製作に出資したのをはじめ、2001年に開館した「三鷹の森ジブリ美術館」の設⽴を⽀援するなど、⻑年にわたってスタジオジブリと歩みを共にしてきました。
スタジオジブリは、国内はもとより、海外でも多くの人に愛される作品を生み出してきました。日本テレビは、この世界に誇るスタジオをこれまで以上に⽀援していくことが、日本テレビグループ全体の企業価値向上に資すると考え、同社の株式取得を決定しました。
なお、日本テレビは、スタジオジブリの議決権の42.3%を自己の計算において所有することとなり、かつ、スタジオジブリの経営面をサポートする契約を締結することにより、同社を子会社化する予定です。
① 株式取得を通じて経営面をサポートすることで、スタジオジブリはこれまで以上に「もの作り」に専念していくことが可能となり、新たな作品を生み出す土壌ができます。
② 「作品を大事にする」というスタジオジブリの価値観を尊重し続けてきた日本テレビだからこそ、今後もそのブランドの価値を永続的に守り続けていくことができます。
(1) 名称 日本テレビ放送網株式会社
(2) 所在地 東京都港区東新橋⼀丁目6−1
(3) 代表者の役職・氏名 代表取締役会⻑執⾏役員 杉山 美邦
(4) 事業内容 放送法による基幹放送事業及び⼀般放送事業、メディア事業、その他放送に関連する事業
(5) 資本金 6,000百万円
(6) 設⽴年月 1952年10月 日本テレビホールディングス株式会社は、平成24(2012)年10月1日付で、認定放送持株会社への移⾏に伴い、「日本テレビ放送網株式会社」から商号変更しました。同日付で新たな事業子会社として「日本テレビ放送網株式会社」を登記しています。
(1) 名称 株式会社スタジオジブリ
(2) 所在地 東京都小金井市梶野町⼀丁目4番25号
(3) 代表者の役職・氏名 代表取締役社⻑ 鈴木 敏夫
(4) 事業内容 アニメーション映画の企画、製作ならびにこれに付帯する業務
(5) 資本金 10百万円
(6) 設⽴年月 1985年6月
(1) 氏名 個人株主複数名
(2) 住所 株式取得の相手先が個人であるため、開示を差し控えさせていただきます。
(3) 上場会社と当該個人の関係 該当事項はありません。
異動後の所有株式数
470株
(議決権の数: 470個)
(議決権所有割合: 42.3%)
※取得価額につきましては、現時点では開示を差し控えさせていただきますが、今後、開示可能となった時点で、速やかにお知らせいたします。
取締役会決議日 2023年9月21日
契約締結日 2023年10月6日(予定)
株式譲渡実⾏日 2023年10月6日(予定)
役職 氏名 備考 取締役名誉会⻑ 宮﨑 駿
代表取締役議⻑ 鈴木 敏夫
代表取締役社⻑ 福田 博之 日本テレビ放送網株式会社 取締役専務執⾏役員 日本テレビホールディングス株式会社 上席執⾏役員
代表取締役副社⻑ 中島 清文
常務取締役 宮崎 吾朗
取締役 杉山 美邦 日本テレビホールディングス株式会社 代表取締役会⻑執⾏役員 日本テレビ放送網株式会社 代表取締役会⻑執⾏役員
取締役 依田 謙⼀ 日本テレビ放送網株式会社 コンテンツ戦略本部事業局イベント事業部 専門部⻑
取締役 村瀬 拓男 弁護士
監査役 吉江 優介 日本テレビホールディングス株式会社 経営戦略局経営戦略部 担当副部⻑
※2023年10月30日開催予定のスタジオジブリ臨時株主総会にて決議予定です。
今後の連結業績に与える影響につきましては軽微であると認識しておりますが、開示すべき事項が発生した場合には、速やかにお知らせいたします。
日本テレビ放送網株式会社(以下、「日本テレビ」)並びに株式会社スタジオジブリ(以下、「スタジオジブリ」)は、9月21日に各々取締役会を開き、日本テレビがスタジオジブリの株式を取得し子会社化することについて決議しましたので、お知らせいたします。
日本テレビ 代表取締役会⻑執⾏役員 杉山美邦(写真左)、スタジオジブリ 代表取締役社⻑ 鈴木敏夫(写真右)。
「金曜ロードショーとジブリ展」にて撮影。 スタジオジブリは、今年7月、宮﨑駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』を7年の歳月をかけて完成させ、劇場公開を果たしました。おかげさまで多くのお客様に足を運んでいただき、数々のご評価をいただき深く感謝申し上げます。
そんなスタジオジブリではありますが、監督宮﨑駿は82才、プロデューサーの鈴木敏夫も75才となり、⻑らく悩んできたのが後継者問題です。
これまで、スタジオジブリを受け継ぐものとしては、創業者である宮﨑駿監督の⻑男であり、自らもアニメーション映画監督である宮崎吾朗の名前が何度か候補に上がってきました。しかし、宮崎吾朗自身としては、「⼀人でジブリを背負うことは難しい、会社の将来については他に任せた方が良い」との考えから、それを固辞してきました。
そのため、スタジオジブリでは経営を誰かに任せられないかと、その候補を巡って様々に検討してきました。そのような経緯を経て、先般、永年にわたり親しく付き合いのあった日本テレビとスタジオジブリの間で話し合いが始まったのでした。
昨年某月のこと、スタジオジブリの鈴木プロデューサーと日本テレビの代表取締役会⻑執⾏役員 杉山美邦とが、とある温泉場でゆっくり時間をかけて話をする機会がありました。その際に、鈴木から「ジブリがこれからも映画づくりに集中するために、経営を日本テレビで手伝ってもらえないか」と申し入れたのです。これに対し、杉山が、「今後ともジブリ作品を応援し、ジブリが映画を作り続けられる環境を守ることになるならば」と、これを前向きに検討することを約したのがきっかけでした。
日本テレビは、1985年に『風の谷のナウシカ』(1984年、宮﨑駿監督)をテレビ初放映して以来、映画番組「金曜ロードショー」を通じてスタジオジブリ作品を放送し続けてきました。『魔女の宅急便』(1989年、宮﨑駿監督)からは映画製作に出資したのをはじめ、2001年に開館した『三鷹の森ジブリ美術館』の設⽴を⽀援するなど、永年にわたってスタジオジブリと歩みを共にしてきました。 日本テレビとしては、国内はもとより海外でも多くの人に愛される作品を生み出してきたスタジオジブリを子会社にしてこれまで以上に⽀援していくことは、日本テレビグループ全体の企業価値の向上に大いに資するものと考えました。
これまでスタジオジブリの価値観を尊重しながら⻑く付き合いを続けてきた日本テレビだからこそ、スタジオジブリの「もの作り」やブランド価値を永続的に守ることができると確信したのでした。 そして、協議を重ねた結果、本日開催の両社の取締役会において、スタジオジブリが日本テレビの子会社となることを決議しました。
具体的には、日本テレビがスタジオジブリの株式の取得を進めて、議決権所有割合42.3%の筆頭株主になります。そして、日本テレビから役員が派遣されスタジオジブリの経営をサポートしていきます。
⼀方で、日本テレビはスタジオジブリの自主性を尊重し、スタジオジブリは今後ともアニメーション映画の制作、ならびにジブリ美術館、ジブリパークの運営に専念していく所存です。
皆様におかれましては、新生スタジオジブリの活動をこれまで以上にご⽀援いただきますよう、よろしくお願いいたします。
以上
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