「悲鳴を上げるとリスタートさせられる」ホラーゲーム『DON’T SCREAM』販売本数が初日で4万本を突破。開発者が「少ないコストで最大限の魅力を発揮する」開発の裏側を紹介

ゲーム開発者のJoe Henson氏は11月2日、同氏が開発に携わる「悲鳴をあげるとゲームをリスタートさせられる」システムを搭載したホラーゲーム『DON’T SCREAM』の初日の販売本数が4万本を突破したことを発表した。

本作は開発中のゲームをリリースする早期アクセス版として10月27日に発売され、対応プラットフォームはPC(Steam)。価格は1200円。11月3日までの期間限定で10%オフの1080円で購入可能だ。

発表にあわせてJoe Henson氏は本作の開発に至るバックグラウンドや販売戦略を自身の公式X(旧Twitter)上で明かしている。

『DON’T SCREAM』は前述のとおり、「悲鳴をあげるとゲームをリスタートさせられる」システムのホラーゲームだ。プレイする際にはマイクを接続し、一定以上の大きさの声を検知するとゲームがリスタートさせられる仕様となる。

90年代のモキュメンタリ―作品にインスパイアされた作品となっており、プレイヤーはアメリカ・パインビューの謎めいた森で18分間の探索をおこなう。なお作中の時計は移動することで進行し、プレイヤーの動きが止まればタイマーも止まる。そのため、プレイヤーが恐怖が待ち受ける探索をせざるを得ない設計となっている。

『DON’T SCREAM』販売本数が初日で4万本を突破。悲鳴ホラゲー_001
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ビジュアルはVHS風のルックを採用しており、システムの都合上で作中ではジャンプスケア要素が多用されている。いっぽうで、今後のアップデートを重ねることで、プレイヤーにサスペンスや緊張感を与える作品に仕上げていくという。

ゲームの仕様上リアクションが取りやすく、早期アクセス版がリリース配信されて以降は国内外でさまざまなストリーマーが本作をプレイし、大きな話題を呼んでいる。

Joe Henson氏の投稿によると、『DON’T SCREAM』はハロウィーンにマッチした「ユニークで説得力のあるフック」を備えた作品にすることを目的に、早期アクセスとしてリリースするまでに5か月間の制作期間を設けている。

「独特で説得力のあるフック」とは「悲鳴をあげるとゲームをリスタートさせられる」システムであり、本システムはストリーマーによる配信、友人と家族の交流との相性も念頭に置いて編み出されたものだという。ゲーム開発の段階においてもマーケティング戦略を考え、開発に組み込んだと語っている。

また、発売日においてもハロウィーンの直前である10月27日に意図的に設定し、作品の発表も「13日の金曜日」にちなんだ10月13(金)に実施。ストリーマーやインターネット上の話題がホラー作品に寄り添うタイミングを見計らった戦略だ。

つまるところJoe Henson氏は最小限の期間やコストで最大限の魅力を発揮するように最適化したホラーゲームをデザインしたと語っている。結果として期間中に13万件のウィッシュリスト登録者数を記録し、前述の通りに初日で販売本数が4万本を突破する快挙を成した。

投稿の最後にJoe Henson氏は上記の情報が他の開発者に役立てば幸いだと締めくくっている。作品ごとに異なる戦略が必要であるいっぽう、個人や小規模での開発、作品の制作において参考になるアイデアを多分に有した投稿となっているだろう。

記事執筆時点で『DON’T SCREAM』は1909件のレビュー中65%が好評とする賛否両論となっているが、正式版の発売に向けて実施される作品の改善に期待したい。

Steam : DON'T SCREAMはこちら開発者であるJoe Henson氏の公式X(旧Twitter)はこちら

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電ファミ編集部

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