電ファミ編集部
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漫画家・西島大介氏によるインディーゲーム開発レーベル・島島は2月13日、実在する現代美術作品との対話を描くアドベンチャーゲーム『無題さんアドベンチャー』を2月17日に配信すると発表した。
本作の価格は無料で、対応プラットフォームはPC(itch.io)となる。
『無題さんアドベンチャー』は美術作品の声を聞くことができる特殊能力を持つ主人公・無題さんが美術作品と対話する様を描くアドベンチャーゲームだ。
物語の舞台は閉館した美術館で、プレイヤーは無題さんを操作し、美術館を彷徨う中で遭遇した展示物と対話し、「アートのきざし」を集めていくこととなる。作品の原作は広島市現代美術館のニュースレター「Untitled」に連載された『美術は静かに無題さんに語りかける。』であるという。
本作の最大の特徴は、作中に広島市現代美術館の収蔵作品である実在する美術作品が登場する点だ。
作中にはジョン・レノンのパートナーとしても知られるオノ・ヨーコ氏やカンバスに制作当日の日付のみを描く連作の平面作品「Today」シリーズなどで知られる河原温氏、中銀カプセルタワービルの設計者である黒川紀章氏、被爆体験や環境問題を扱った作品で知られる殿敷侃氏らの作品が登場する。
上述した日本における巨匠のような立ち位置の美術家の作品のほか、パブリックアートとして展示される抽象的な彫刻などで知られるイギリスの彫刻家・ヘンリー・ムーアの作品や、「あいちトリエンナーレ2019」に出展するなど昨今の現代美術シーンにおいても活躍を見せる田中功起氏の作品も登場するという。
現代美術といえば小難しい印象を持たれやすいが、本作はゲームを介して現代美術を描くことで、一見「小難しそう」な美術に興味を持つきっかけにもなりそうだ。
また、本作はゲームボーイ風の作品制作に特化したゲームエンジン・GB Studioを使用して開発されており、レトロなゲームボーイ風ビジュアルを採用している。
アートワークや音楽が醸し出すレトロで可愛い雰囲気も、本作のみどころのひとつとなるだろう。
西島大介氏は2004年に描き下ろしコミック『凹村戦争』で早川書房から漫画家デビューしており、現在はカンボジアの内戦を描く作品『ディエンビエンフー』の続編『コムニスムス』を連載している。
新連載が始まりました。
逃げません。
切れません。
黒歴史にしません。
トーナメントはやりません。(西島大介)https://t.co/1pP9mrvuqb pic.twitter.com/ZvgEpjibQR— 西 島 大 介 ● 島 島(コムニスムス連載中、2/17無題さんアドベンチャー配信&展示) (@DBP65) April 21, 2022
音楽活動も行っており、2015年には批評家の佐々木敦氏が主宰する音楽レーベル・HEADZから2015年にピアノアルバム『Last Summer』をリリース。マルチアーティストとして活動する同氏は『無題さんアドベンチャー』においてキャラクターデザインやグラフィック、プログラム、音楽、ディレクションなど全てをが手掛けている。
ゲーム中使用された楽曲にリミックスを2曲加えた全10曲のサウンドトラック『Mudai-san Adventure』は各種サブスクリプションサービスやBandcampなどにて配信中だ。
ユニークなキャリアを持つ西島大介氏ならではのポテンシャルを感じさせる本作。2月1日より「アーリーアクセスお試し版」が配信されているため、興味がある読者は実際にプレイし、2月17日に配信される正式版を楽しみに待とう。
『無題さんアドベンチャー』はこちら西島大介氏の公式X(旧Twitter)アカウントはこちら
プレスリリースの全文は以下のとおり
INDEX
2024年2月17日(土)に、ゲームボーイ調のシンプルなRPG『無題さんアドベンチャー』が、インディーゲーム開発レーベル「島島」のitch.ioで無料配信される。
『無題さんアドベンチャー』
プレイ人数:一人
プレイ時間:15分
ジャンル:RPG
原作:「美術は静かに無題さんに語りかける。」
開発ツール:GBStudio
開発:島島
https://simasima.itch.io/mudai-adventure
『無題さんアドベンチャー』は、現代美術(コンテンポラリー・アート)をテーマにしたオリジナルRPG。プレイヤーが操作する「無題さん」は、アート作品の声を聞くことができる特殊能力を持つ。閉館中の美術館をさまよいながら、様々なアート作品と出会い、対話し、8つの「アートのきざし」を集めていくストーリーだ。
初期ゲームボーイ調のレトロなルックは、ゲームボーイ生誕30周年を記念してリリースされた「GB Studio」によって開発されているから。「島島」は、漫画家・西島大介によるインディーゲーム開発レーベル。キャラクターデザイン、グラフィック、プログラム、音楽、ディレクションまで、すべてを西島が一人で担当している。
ゲーム中で紹介されるアート作品の作者は、ヘンリー・ムーア、黒川紀章、殿敷侃、田中功起、オノ・ヨーコ、モナ・ハトゥム、石井都、河原温。すべて広島市現代美術館の収蔵作品で、厳密にはゲーム『無題さんアドベンチャー』は、同美術館のニュースレター「Untitled」に連載されたマンガ「美術は静かに無題さんに語りかける。」を原作にしている。
リリースに先行して、アーリーアクセスお試し版が2月1日より配信中。データは、2月17日(土)正午12:00に更新され、正規版『無題さんアドベンチャー』が配信される。
同日、広島市現代美術館ではゲームの試遊会&トークイベント『「無題」さんとは何だったのか!?~そして冒険(アドベンチャー)へ~』を開催。「休館キャラクター」として生まれた「無題さん」が、どのように誕生し運用されたのか? なぜゲーム化されたのか? が、語られる。サイン会のほか「無題さんグッズ」も発売予定だ。またゲームは、この日以降同美術館の展示「再現場~休館中の長期プロジェクトの振り返り~」にて展示される。
https://www.hiroshima-moca.jp/event/7457
また、ゲーム中使用された楽曲にリミックスを2曲加えた全10曲のサウンドトラック『Mudai-san Adventure』は、Spotify、Apple Music、Bandcamp他、音楽アプリでサブスク配信中。独特な8bitサウンドが楽しめる。
また、『無題さんアドベンチャー』は、2024年2月の「Game Creator’s CAMP運営イチオシポートフォリオ」に選出されている。
https://note.com/shuei_camp/n/n8d95663216db
漫画家。2004年に描き下ろしコミック『凹村戦争』で早川書房から漫画家デビュー。作品に『ディエンビエンフー』『世界の終わりの魔法使い』など。現在カンボジア内戦を描く『ディエンビエンフー』の正当な続編『コムニスムス』を連載中。
2020年、電子出版レーベル「島島」を設立。自著80冊をインディペンデントに電子配信する。マンガ配信に続き、2021年音楽配信をスタート。2024年からスタートしたゲーム開発は、マンガ、音楽に続く「第三の配信」と位置付けている。『無題さんアドベンチャー』が初めての商業リリースとなる。
島島公式サイト
https://daisukenishijima.jimdofree.com/
島島itch.io
https://simasima.itch.io/
ゲーム『無題さんアドベンチャー』直リンク(現在はお試し版を配信中、2/17正午に同URLでリリース)
https://simasima.itch.io/mudai-adventure
プレイ動画
https://youtu.be/evT3FpUALic?si=kVfyDgKNUlY6F_lY
島島Game Creator’s CAMP
https://game-creators.camp/@simasima
サウンドトラック『Mudai-san Adventure』Spotifyリンク
https://open.spotify.com/album/3YtHg2cKxyUd069L8gmzAX?si=X4lB-3imT7mcoPytF-GZeA
サウンドトラック『Mudai-san Adventure』Apple Musicリンク
https://music.apple.com/jp/album/mudai-san-adventure/1728692288
サウンドトラック『Mudai-san Adventure』Bandcampリンク
https://simasima.bandcamp.com/album/mudai-san-adventure
イベント『「無題」さんとは何だったのか!?~そして冒険(アドベンチャー)へ~』イベントページ
https://www.hiroshima-moca.jp/event/7457
広島市現代美術館「再現場~休館中の長期プロジェクトの振り返り~」
https://www.hiroshima-moca.jp/exhibition/re_presentation_site
原作マンガ「美術は静かに無題さんに語りかける。」
https://hiroshima-moca-museum.note.jp/n/ndf60b44330fd
コミックナタリー先行記事
https://natalie.mu/comic/news/559487
Game Creator’s CAMP 2024年12月運営イチオシポートフォリオ
https://note.com/shuei_camp/n/n8d95663216db
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