こみこみで（こみこみで）

「こみこみで」の意味

「こみこみで」（こみこみで）とは、「色々な意味で」「全部含めて」といった意味のギャル用語。

ギャル系のファッション雑誌『egg』が、専属モデル・読者モデル・フォロワーなどの現役ギャルを対象にアンケートを取った『egg流行語大賞2021』では、ランキング10位を獲得している。
「あまり答えたくない質問をされたとき」「事情があってこれ以上答えられないとき」「やり取りが面倒くさいとき」などの気まずい場面をかわすために使うほか、「言葉で表しきれない感情をすべて伝えたいとき」のように、ポジティブな場面でも使える。

その使いやすさから、ギャル用語に留まらず、Z世代の若者を中心にSNS・日常会話などで幅広く使われている表現。

「こみこみで」の由来・語源

日常会話として「全部含めて」というニュアンスでは、幅広い層に使われてきた。
例えば「キャラも設定もストーリーもこみこみ面白かった」「学生時代は全部こみこみで思い出深い」などである。とくにレストランや旅館などでは「税金、手数料、サービス料などすべて含めて」という意図で「全部コミコミでこの値段」という言い回しをしていた。

ギャル用語として流行し始めたのは、2021年頃から。
発祥と考えられるのは、ギャルモデル＆インフルエンサー・ゆうちゃみ（古川優奈）が、テレビ出演の際に咄嗟に口にしたもの。ゆうちゃみは「（自分の）母親が誰より怖い」と口を滑らせ、他の出演者らに詳しく掘り下げられそうになったところで、「これ以上話したら母親に怒られる」と思い、「こみこみで（怖い）」と返したという。
その後ギャル界隈を中心にトレンドワードになっていく。

また、ゆうちゃみはテレビ朝日のYouTubeチャンネル内番組『納言幸のやさぐれ酒場』に出演し、「ゆうちゃみ的2021ギャル流行語大賞」3位に「こみこみで」を挙げた。その際は「ギャルの間で流行ってる」「何か答えにくい質問をされたときに、（色々な意味を）“こみこみ”でとその場を誤魔化すために使う」と解説している。