MAD（まっど）

主に“MADムービー”のことを指す。
MADムービーとは、既存の音声・画像・動画（アニメーション）などを個人が編集・合成し、再構成した二次創作物で、主にファン活動の一環として作られている。

“MAD”は、気が狂った・発狂した・バカげているなどを指す英単語だが、“MAD（ムービー）”の名前は日本の1970年代～1980年代にかけて作られた“MADテープ”に由来しているため、一般的には日本の作品しかささず、英語圏ではAMV(アニメミュージックビデオ）など別の単語が使われている。

1970年代末頃から音声MADをカセットテープに収録し、同人誌と同様の経路で流布されていたMADテープが始まり。
その後、特撮やロボットアニメのセリフを改変したり、曲を差し替えるなどして、ビデオテープを使用した“MADビデオ”が作られるようになった。
21世紀初頭より、パソコンの普及や性能向上により、簡単に動画制作が出来るFlashを利用したムービーやゲーム形式のMAD作品が増加。
YouTube（2005年～）やニコニコ動画（2007年～）の登場により、メジャーなサイトで公開されるようになり、作る人も見る人も増え、盛り上がりが加速した。

しかし、一方で既存の音声や映像を素材としているため、著作権侵害の問題も大きくなり、MADムービーの違法性も取り沙汰されている。
アップロードされているMADムービーが膨大な数であることから全てを削除することが難しく、黙認している権利者もいるが、商業コンテンツを題材とした多数のMADムービーは、権利者の申し立てを受けて削除されている。