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「おばさん構文」(おばさんこうぶん)とは、中高年、とくに女性がやりがちな、ウケを狙って空回りしている文章のこと。特にラインなど短いメッセージをやりとりするコミュニケーションツールで目撃される。
特徴は以下の通り。
・やたら長い
「メッセ文化」が発達するひと昔前、「メール文化」に親しんで育った層のため、短文メッセに適応していない。そのため、簡略ツールと理解していてても時候の挨拶や、本題に入る前の枕話題、さらに結び文までもひとつのメッセに入れてしまいがち。
メッセの一言が長いので、句読点も多数間に挟まる。
間違っても「りょ」「おysm」などの数文字メッセは送らない。
・キラキラ絵文字が多い
メッセを華やかに彩るため、絵文字を多用する。
キラキラかわいいと言えばこれ! ❤️💕✨乱舞
感情を顔文字に乗せて! 😅😂😍苦笑しておけばなんか伝わる気がする!
感情表現は顔以外にも! 💢💦💣‼️⁉️
使えば気分も上がる? アゲアゲ矢印⤴️
・しかも、同じ絵文字が何度も繰り返される
絵文字を使うにあたって、おばさん構文の絶対のルールが、繰り返し。
❤️❤️❤️や😅😅😅など、ひとつで伝わるはずの感情表現絵文字を繰り返し、気持ちが強調されている。
・音の伸ばしは「~」一択
そもそも、メッセツールの短文メッセージでは、「だよねー」など長く伸ばす表現を使う機会は少ないのだが、おばさん構文では語尾がよく伸びる。そして、必ず「~」を使う。
ただ伸ばすより、柔らかい印象を与えること目的としているようだ。
・余韻の「…」が多い
「そっか…」「うーん…」など、語尾に…をつけて言葉に余韻をもたせることが多い。上記の「~」と同じで、言葉に柔らかい印象を持たせることを目的としている。
・「ぁぃぅぇぉ」などの小文字母音を使いがち
「だよぉ」など、語尾に小文字母音を加えることも多々あり。柔らかい印象、というよりは舌ったらずな表現のようである。中には、「ぁたし」「ぃぃけど」など、全ての「あいうえお」を小文字に入れ替えている猛者の姿も。舌ったらずにも程がある。
・「だよん」「あらら」「かしら」など、ちょっと古い女言葉が混ざる
語尾の言いまわしを代え、女性らしく変形させたもの。ただ、変形のさせ方がやや古臭く、女性らしいというよりは年齢を感じさせる言いまわしとなっている。
「おばさん構文」の由来は、類義語の「おじさん構文」。
中高年の男性が、若者ウケを狙って書いたメッセージが、かえって年代を感じさせるダサい言いまわしとなっていることを指して「おじさん構文」と呼んだ。その構文の派生で特に女性ならではの言いまわしを指して「おばさん構文」と呼んでいる。
男女での大きな違いは、男性側が顔文字や汗、ジェスチャーマークを多用するのに対して、💕✨などキラキラしたマークを多用している。また、母親や年長者の立場から、若年層に対して「オカン目線」でメッセージを送ることが多く、おじさん構文と比較して「お風呂入ったの⁉️💢💢💢」「夕飯いらないなら連絡して💣💣💣」など説教する文面が多い。
また、「ぁぃぅぇぉ」の多用など、独特の言い回しの源流は、古のケータイ小説作法と推測される。ちょうど、ケータイ小説など女子メール表現が流行したのは二十年ほど前。十代のころに培った表現をそのままメッセアプリに持ち込んでいるのかもしれない。
「バイト店長のメッセがおじさん構文すぎてうざい~」
「逆におばさん構文で返してみたら」
「え~……じゃあ、“こんばんは🌃今日はぁりがとうございました✨✨✨ぉ客さん多くて、大変でした~😅😅😅😅明日も⤴️⤴️がんばります💕 💕 💕”っと……」
「どう返してくるかな?」
「……かわいいって、褒められた」
「まじで?!」
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