『名探偵コナン』新EDは何を意味する？灰原哀やジョディらと“ヨルマチ”の共通点とは

ユニット最大の特徴は、楽曲リリースの度に物語のキャラクター・レイラとなる女性シンガーが変わっていく点。これまでに宮川愛李や珀などの女性ゲストボーカルを迎えてきた中、今回「クウフク」ではシンガー・VALSHEが“レイラ”として歌唱を担当しています。

CD「クウフク (starring VALSHE)」完全限定生産盤／名探偵コナン盤：今夜、あの街から（ビーイング）

via CD「クウフク (starring VALSHE)」：今夜、あの街から（ビーイング）

1人の“レイラ”というキャラクターの存在がありながらも、様々な女性が彼女に声を吹き込むヨルマチ。
「一人の女性が多様な顔を持つ」という点は、まさに『名探偵コナン』に登場する女性キャラ、特に今回ED映像でもピックアップされた灰原、ジョディ、そしてベルモットにも通じる要素です。そういった意味でも今回のヨルマチ×コナンのタッグは、統一された世界観とコンセプトの上で成り立つ、相性抜群の組み合わせなのかもしれません。

彼女たちの光と影、そして強い意志を思わせる歌詞

当然ですが、今回EDとなった楽曲「クウフク」そのものにも、今回スポットの当たる女性陣の様々な一面を思わせる要素が盛り沢山。歌詞の内容と、それにリンクするかのような映像の演出も見どころのひとつです。

ベルモットに両親を殺され、復讐を叶えるべく過酷なFBIへの道を誰でもなく自分の手で選んだジョディ。赤井との過去を思わせる物憂げな表情と凛とした立ち振る舞いのギャップが、今回のED映像では非常に印象的に描かれています。

そして灰原こと宮野志保もまた組織によって踏みにじられた過去を持つ女性です。
死に別れた両親、そして唯一の肉親だった姉をも組織に殺された彼女。運よく幼児化して生き延びたため組織に追われる存在となりましたが、彼女もまた身を隠すことなく、灰原哀として組織と対峙する道を自分の手で選んでいます。

読者にも、あるいは作中の人物たちにも、近しい境遇として認識されるジョディと灰原。
それぞれFBIや少年探偵団という仲間に恵まれながらも、未だ決着のついていない過去が時折よぎることがそれぞれにあるのでしょう。