隠れオタなら泣ける…『トクサツガガガ』第2話「好きなものに年齢も性別も関係ない」

NHKドラマ10『トクサツガガガ』、第2話も皆さんご覧になりましたか?

第1話の最後、電車の中で見かけた通称・トライガーの君(倉科カナさん)とコンタクトを取ることに成功した、特撮オタクの仲村叶(小芝風花さん)。第2話ではついに、二人が本格的に出会います。

叶の推し“シシレオー”とともに戦う『獅風怒闘ジュウショウワン』に登場する“トライガー”を愛するトライガーの君。

叶、トライガーの君、それぞれの持つオタク女子ならではの悩み。二人をとりまく人間模様や母との攻防、新しいオタ仲間の登場……などなど第2話も相変わらず見どころ満載!

というわけで『トクサツガガ』第3話の放送を前に、”名台詞”とともに第二話を振り返ってみましょう♪

「(服って)こんなにするんだ。DVD BOXが買えるんだけど」

第1話から、たびたび叶のトラウマとして描かれているのが“特撮好きをまったく認めてくれない”お母ちゃん(松下由樹さん)の存在。そんなお母ちゃんが第2話で登場しました。

“特撮が好き”という幼少期の思いを捻じ曲げられた叶は、かなりお母ちゃんを警戒しています。

叶が早く結婚をして子供を産むことを望んでいるお母ちゃん。久々の再会で有無を言わさずショッピングモールへ連れて行かれても、叶の心はここにあらず。

洋服にも興味を示すどころか、二万円の値札のついたワンピースを見て思わず

「こんなにするんだ!? DVD BOXが買えるんだけど!」
「安いの買って、お釣りもらえんかな……」

と、物の価値をDVD BOXで換算してしまいます。こんな経験、覚えがありますよね……。

しかしお母ちゃんの強さは半端なかった。対決の末、家の合鍵も母の手に渡してしまった叶。今後(あの特撮グッズだらけの叶の部屋は)どうなってしまうのでしょうか。家族の理解が得られない、というのもオタクあるあるです。

お金をかけずに「擬態のいろは」

叶が幼少のころに憧れていた特撮ヒーロー“エマージェイソン”。彼とシシレオー、二大推しの夢の共演が観られるヒーローショーが開催されることを知ります。

母に叱られて以来、一度もヒーローショーへ行ったことがなかった叶は、ついにはじめて現場に足を踏み入れることに。

しかし、それでもやはりオタバレしたくない叶。通勤コーデ+コーヒー片手+仕事の書類+スマホという完全防備でさりげなさを周囲にアピール。

「でも大丈夫! 今日の私は“仕事の休憩中、何をやってるか暇つぶしにのぞいているだけの人”なのだから……!」

いかに自然にその場に居合わせた風を装うかという、”お金をかけずに「擬態のいろは」”が映し出されたときのファッション誌の見開きのような演出がまた秀逸なんです。

“片手間感を出すコーヒーはマスト”
“あえて普段の通勤スタイルにすることで偶然を装う上級テク”

などなど、小賢しいけどついやってしまいがちなオタ隠しテクニックに、思わずニヤリとしてしまいます。

「同期が子供に買うものを 私は自分に買ってるんだ…」

ヒーローショーでついに言葉を交わすことになった“トライガーの君”こと吉田さんと叶。
お互いに特オタレベルを探り合つつ言葉を交わし始めますが、リアタイ視聴していた作品の違いから、叶との年齢差が10歳近いことを吉田さんが知ってしまいます。

「やっぱり大人でもわたしぐらいの歳の人って、そうそういないよね……」

実はこのヒーローショーを最後に、特オタを引退しようと考えていた吉田さん。

「同期の友人が子供のために買っている特撮グッズを、私は自分のために買っているんだ」という事実に気づいてしまったことがきっかけでした。

はじめてのヒーローショーでようやく“同志”に出会い舞い上がる叶とは裏腹に、吉田さんは叶と言葉を交わしたことで自分の年齢に思いを馳せ、あらためて引退を決意してしまうのです。

長年オタク女子をやっていると「どこをどう見回しても自分が最年長」という場面に遭遇することも多くなってくるもの。特に結婚や子育てを経る女性の場合、年齢が上がれば上がるほど、肩身の狭い思いをしてしまうものかも。

「さようなら特撮」と吉田さんが心の中でつぶやきながら微笑むシーンは、胸が痛い……。

「関係ないと思います 好きなものに年齢とか性別とか」

ハプニングからオタバレの危機をともに乗り越え、すっかり打ち解けた叶と吉田さん。

帰りにコワモテの任侠さん(カミナリ・竹内まなぶさん)がいつも店番をしている「おかしのまつもと」に立ち寄り『ジュウショウワン』の食玩を物色していたところ、叶は背後から任侠さんに話しかけられます。

突然のことにビビりまくる叶。しかし任侠さん、以前叶がこの店を訪れた際に、叶が女児向けアニメ『ラブキュート』のチャームを髪につけていたことを覚えていて「こういうの(特撮)が好きなんですか」と声をかけてきたのでした。

任侠さん、まさかの女児向けアニメオタでした。驚く2人に「や、や、ヤバイっすよね!?」「首くくります、キモオタでほんと、サーセン!!」と叫んで取り乱す任侠さん。そんな任侠さんに吉田さんがかけた言葉が、とても熱かった!

「関係ないと思います!好きなものに、年齢とか、性別とか」
「それはきっと、自分が決めていいことだと思います」

噛みしめるように任侠さんに伝えたその言葉は、吉田さん自身にも響いた様子。最後にはとっても晴れやかな表情で、叶と笑い合っていました。

やっぱり誰だって、いくつになったって、好きなものは好きでいたいですよね。

「スーツは尻が命ですから」「秘儀“イケメンが好きである”という建前」

第2話の名シーンをピックアップしてみましたが、正直まだまだ満載でした! ヒーローショーでは吉田さんがバズーカ並みのカメラを取り出したりとコアなオタぶりを披露。

「スーツは尻が命ですから」に同意した人、素直に手を上げて!

他にも、オタバレしそうになった時にキャラクターではなく、あくまで“中の人”のファンを装う「秘技・イケメンが好きであるという建前」など他にも心に響く名言だらけでした。

そして次回、第3話のタイトルである『ツイカセンシ』=追加戦士とは、物語が進むにつれ、新たに登場して仲間に加わるキャラクターのこと。叶に新たなオタ友登場の予感? 第三話もめいっぱい楽しめそうです!

執筆:森本マリ

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numan編集部

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