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映画『窮鼠はチーズの夢を見る』3つの見どころは?「腐女子が観ても"ガチ"でした!」【大倉忠義&成田凌 出演】

2020年9月11日より全国で公開されている映画『窮鼠はチーズの夢を見る』
原作は『放課後保健室』や『黒薔薇アリス』など、数々のヒット作を生んだ水城せとな先生によるもの。

もととなったコミックスの『窮鼠はチーズの夢を見る』『俎上の鯉は二度跳ねる』は、男と男の恋愛を描いていますが、連載されたのはBLレーベルではなく女性向けコミック誌。そのため男女の恋愛も描かれており、「もしノンケが男を好きになったなら?」といったリアルで逃げ場のない人間関係が特徴的です。

軸となる人物は、大伴恭一と今ヶ瀬渉を関ジャニ∞の大倉忠義さんとモデルで俳優の成田凌さんが演じている本作。

雰囲気の異なる美形2人が挑む本映画は、すでにSNS上で多くの反響が! その理由の一つに、本作が"R15指定"ということも含まれます。ということは……。
どこまでやっちゃうの!?と悶々としている皆さんのためにも、本作を視聴した感想や3つの見どころポイントを見せしちゃいます。

【1】大伴を見る、今ヶ瀬の目力がしんどい!

興信所に勤める今ヶ瀬は、大伴の妻から浮気調査を依頼され、けれどその調査結果を妻でなく大学の先輩だった大伴本人に渡しに行くことに。実に7年ぶりの再会。

大倉さん演じる大伴は、いい感じに枯れているけど、性には忠実。付き合う人間との関係を真剣に考えていなくて流されまくりで、そんな性格ゆえに浮気に浮気を重ねてしまうというクズっぷりを発揮しています。

「"目は口ほどにものを言う"とはよくいったもので、口では多くを語らない今ヶ瀬の、沸き起こる感情を押し込めた目に釘付けになってしまいました! 

クズな大伴を、ときには自分が調査した結果を改ざんしてまで尽くす今ヶ瀬……。
ときに子犬のように寂しげに、ときに無邪気に可愛く、ときに狂気的に……と目で語る今ヶ瀬へ感情移入しはじめてしまうと、もう、色んな意味でしんどいです」

9月11日(金)公開/映画『窮鼠はチーズの夢を見る』90秒予告

成田さんは今ヶ瀬役を演じるにあたって、原作に合わせて減量したとのことで、淡く消えてしまいそうな儚さと粘着質な二面性が混在し、諸刃の剣のようなとても危なっかしい雰囲気が上乗せした分、目力の強度が増し増しに。

逃げ場を失ってしまう“窮鼠”とは一見、今ヶ瀬のことのように思えますが、この目力により追い込まれた大伴のことも含まれるのかもしれません。

【2】脳髄に響く“萌え”ポイントてんこ盛り

本映画には行定勲監督による、計算しつくされた「萌え仕草」「萌えシチュエーション」が満載。

大伴が離婚したあと一人暮らしをしている家に、今ヶ瀬が転がり込み、なし崩しで同棲をスタートするわけですが、この他の誰も踏み込めない「2人だけの世界」がまるで聖域かのように描かれています。

窮鼠はチーズの夢を見る 耳かき編

「シリアスな展開のなかに突如として組み込まれた萌えの世界に、尊すぎて一瞬意識が遠のきました。

今ヶ瀬の鎖骨と、萌え袖での頬杖。ソファで耳かき、映画を観ながらのポテチ、屋上でイチャイチャ、ハイチェアの上で体育座りをしながらタバコを吸う今ヶ瀬……。ほかにも鎖骨、萌え袖、体育座りなどなど、夢と希望でいっぱいです!

中盤辺りに今ヶ瀬があるものを大伴から受け取るシーンがあるのですが、その時の反応が……これでもか!というほど可愛いんです。いま思い出してもニヤニヤが止まりません。

【3】ベッドシーンはガチ!美しいお尻とカメラワークに注目

"R15指定"ということは、あちらのシーンはいかほど……? ズブズブの腐女子である筆者は怖さ半分、楽しみ半分を胸にそっと抱きつつ鑑賞していたわけですが……、想像以上に“ガチ”でした。

「描写には生々しさもあるにはあるのですが、夜に窓から差し込む少しの明かりが白いシーツに反射して、清廉な空気感が苦しいほどに美しい演出となっていました。エロいけど、神聖。

BL作品だと受けが一方的に喘がされいるものも少なくはないのですが、原作の設定に"リバ"とあるように、お互いの立ち位置はなかなかに対等で、今ヶ瀬が長い間こじらせていた分、ようやくここまで漕ぎ着けたことに、じんわりとした達成感のような感情が広がります」

窮鼠はチーズの夢を見る 胸の痛み編

神聖さを感じる要因は身体の曲線美。男性の体なので筋肉も付いていてハリもある、でも絶妙な光のバランスによって男臭さのない印象に。なんといっても、2人のお尻が……!とっても綺麗で脳裏に焼き付いて離れません。

カメラワークもギリギリのところを攻めるので、「え、見えちゃうよ! あれ、見えちゃわないの!? え、すごい計算されてる……!」と感嘆の一言でした。

【おまけ】ジャン・コクトー作『オルフェ』が流れる理由とは?

ここで1つ、これから観る人のために、知ってるともっと楽しめる小ネタをご紹介。

今ヶ瀬が深夜、一人で白黒映画を観ている場面があります。
その映画はジャン・コクトーという監督の『オルフェ』という作品なのですが、ご存知でしょうか?

ざっくりしたあらすじはというと、妻がいる主人公のオルフェはある日突然に死の世界の王女と出会い、互いに禁断の関係と知りつつも惹かれ合っていきます。
しかし、王女は死人であるので、2人が結ばれるためには生きているオルフェを手に掛けなければなりません。
王女は自らを犠牲にして彼をもとの世界に戻し、記憶を失ったオルフェは妻と再び愛し合うこととなり、女王一人が断罪されるという、悲しいお話。

本映画で流れているのはちょうど王女とオルフェ2人の心が通い合い、抱き合っているシーン。
同性愛という問題や、大伴の浮気グセ、いろいろな壁を抱える今ヶ瀬は、自身を死の世界の王女に投影していたのかも知れません。

これを思うと、今ヶ瀬の内情を知ってしまい、更に胸が締め付けられます。
そこまでして愛すからこそ、サブタイトルの「好きで、好きで、苦しくて、幸せ」という言葉が重みを増して、やっぱり(色んな意味で)しんどくなることができるでしょう(笑)。

さて駆け抜けるようにご紹介した本映画の見どころポイントですが、
もし「もっと本映画の感想を知りたい!」となった際は、『#窮鼠はチーズの夢を見る』『#好きで苦しくて幸せ』のタグを公式がTwitter上で設けているので、覗いてみてくださいね。

(執筆:ナスエリカ

映画『窮鼠はチーズの夢を見る』概要

監督:行定勲
脚本:堀泉杏
原作:水城せとな『窮鼠はチーズの夢を見る』『俎上の鯉は二度跳ねる』(小学館「フラワーコミックスα」刊)
音楽:半野喜弘
出演:大倉忠義 成田凌 吉田志織 さとうほなみ 咲妃みゆ 小原徳子
配給:ファントム・フィルム

映倫区分:R15

https://www.phantom-film.com/kyuso/

©水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会

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numan編集部

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