金子大地、小越勇輝『腐女子、うっかりゲイに告る』第6話 ゲイと腐女子は分かりあえるの?

「死のうとするぐらい辛かったなんて」--思わずそう口にする紗枝。それは亮平にとっても同じことでした。それぞれに、純のことを思う紗枝と亮平。しばらく黙り込んでいましたが、紗枝は決意を秘めた表情で立ち上ががり、「今度、純のお見舞いに行こう」と亮平を誘いました。

思いがけない二人の見舞いに驚く純。学校へはもう行かないかもしれない、と伝える純の言葉に動揺しつつも「大丈夫だよ、何かあっても私と高岡くんが守る」と気丈に言う紗枝。そんな紗枝の姿を見て、亮平は二人きりで話せるようにと席を外しました。

紗枝は“個人的なお土産”として持ってきたBL本を、ベッドの端に腰かけて純と並んで読みながら「同じ速度で同じものを見つめられるって最高だよね」笑うのでした。

紗枝「お互いがもっと理解できたときに、もう1回話そう」

お見舞いとして、BL本を純に渡した紗枝。
「私が安藤くんを知ったみたいに、安藤くんにも私のことを知って欲しいの」
「それでお互いがもっと理解できたときに、もう1回話そう?」

亮平との会話を経て、自分が純のことを何も知らないと知った紗枝は、同様に「自分が何を好きなのか」を通して、純にも自分のことを知ってもらいたかったのです。そのあと、紗枝はこんなふうに続けます。

「言っておくけど、私まだ安藤くんと別れるつもりないから」
「そう簡単に逃さないよ」
そう言って銃を撃つ仕草をし、病室をあとにする紗枝。その紗枝の姿を見送った純は、「撃たれた僕は死ななかった」「でも確かに、何か熱い弾丸のようなものが胸の中に残った」と思い返します。

6話の冒頭では「体がまだ生きたいんだと悲鳴をあげている」「心はもうとっくに死んでしまったのに」と、茫然自失だった純。紗枝はそんな純の心に、確実に、生きる気力を呼び戻しはじめているのだと感じました。

母親の前では笑えなかった純が、紗枝と亮平の見舞いから、徐々に笑うようになった姿からも、そのことがうかがえます。紗枝の愛情が揺らがないことが、純にとってどれほどの救いとなっているのかを感じられるシーンでした。
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