純の想い「僕もBL星に行きたいなあ」
「BLはね、BL星っていう架空の星が舞台なの」自分のことをもっと知ってほしい、そんな思いで純にBL本を渡した紗枝は、BLのことをこんなふうに純に説明します。
BL星人は女性人口が極端に少ない、メスを獲得できないストレスから命を失う個体があとを絶たなかったから、男性同士で性的欲求を覚えるように進化した……。
その説明を聞いた純は「なるほど BLはファンタジーじゃなくてSFだったんですね」と紗枝を茶化しますが、紗枝はニッコリ笑って「BL星人は、男であることと自分の性指向にめっちゃ肯定的なんだよ」と返します。
その言葉を聞き、少し考えるような表情をしたあとつぶやく純。
「僕もBL星に行きたいなあ……」
きっとそれは、調子をあわせたわけでもなく、純らしい皮肉でもなく、純の本心だったのではないでしょうか。
「もう疲れた」「僕自身が嫌で嫌で仕方なかった」--そんな純の苦しみを考えれば、「普通じゃない」と悩む必要がなく、自分自身に肯定的でいられる“BL星”は、純にとってどれほど生きやすい世界か想像ができてしまいます。
BL星人は女性人口が極端に少ない、メスを獲得できないストレスから命を失う個体があとを絶たなかったから、男性同士で性的欲求を覚えるように進化した……。
その説明を聞いた純は「なるほど BLはファンタジーじゃなくてSFだったんですね」と紗枝を茶化しますが、紗枝はニッコリ笑って「BL星人は、男であることと自分の性指向にめっちゃ肯定的なんだよ」と返します。
その言葉を聞き、少し考えるような表情をしたあとつぶやく純。
「僕もBL星に行きたいなあ……」
きっとそれは、調子をあわせたわけでもなく、純らしい皮肉でもなく、純の本心だったのではないでしょうか。
「もう疲れた」「僕自身が嫌で嫌で仕方なかった」--そんな純の苦しみを考えれば、「普通じゃない」と悩む必要がなく、自分自身に肯定的でいられる“BL星”は、純にとってどれほど生きやすい世界か想像ができてしまいます。
純は決して、死にたかったわけではない。自分自身を否定せず、本当に好きなものを隠さず、ありのままに生きたい。それこそが、純の本当の願いのように感じられるのです。
そしてその言葉を聞いた紗枝も、おそらくは、そんな純の心を感じ取ったのではないかと思います。
純のつぶやきを聞き、真顔で「私も一緒に行きたい!」と迫った紗枝に純は笑いますが、きっと紗枝は、純が純らしく生きられる世界で共に生きたいと願っているはずです。
そこにはもちろん「BLが好き!」ということも含まれているでしょう。だって紗枝自身も、自分が好きなものを隠さずに生きられる世界を求めているのですから。二人が生きたい世界は、究極的には同じ世界なのでは、と思うのです。
そしてその言葉を聞いた紗枝も、おそらくは、そんな純の心を感じ取ったのではないかと思います。
純のつぶやきを聞き、真顔で「私も一緒に行きたい!」と迫った紗枝に純は笑いますが、きっと紗枝は、純が純らしく生きられる世界で共に生きたいと願っているはずです。
そこにはもちろん「BLが好き!」ということも含まれているでしょう。だって紗枝自身も、自分が好きなものを隠さずに生きられる世界を求めているのですから。二人が生きたい世界は、究極的には同じ世界なのでは、と思うのです。
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