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舞台『鋼の錬金術師』ロイ・マスタング役Wキャスト!蒼木陣&和田琢磨インタビュー「焔の錬金術が使えたら、ソロキャンプします」

生の舞台で人間が演じる生々しさ

――アニメやゲーム、実写映画化もされている「鋼の錬金術師」、舞台ならではの見どころはどんな部分になるでしょう?

蒼木 映像なら一瞬で切り替わるところも、目の前でライブで行われているので、場面の転換なんかも誤魔化しが効かないところ。錬金術とか魔法みたいなことをやっていますが、それをあえて人力だったり限られた照明や音の変化で新鮮に展開しているのが見どころだと思います。

和田 こういう演出なんだって驚くことが多いよね。あと、今回は生バンドが入るので、完全な暗転がないのも他とは違うところかな。蒼木さんの話とも被りますが、目の前でシームレスに物語が続いていくので、本当に情報量が多いんです。ひとつひとつのシーンをていねいに作っていますが、あっという間の3時間になりそうです。

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舞台『鋼の錬金術師』ロイ・マスタング役Wキャスト!蒼木陣&和田琢磨インタビュー「焔の錬金術が使えたら、ソロキャンプします」

――演じていて改めて感じる、作品の魅力とは?

蒼木 命の重さや、人の欲からくるむごさなんかも生身の人間が演じることによって、より生々しく映る気がしています。そこにコミカルなシーンが入ることで、描かれる日常に幅が出ているとも思いますし。

和田 エルリック兄弟の生きざまが物語の軸にあり、その彼らを取り巻く人々も迷いや葛藤を持っていて、それぞれにストーリーがある。石丸さんはそういう人間臭さみたいなものを表現するのがすごく得意な方なので、彼女がイメージする人間臭さを我々が表現していけたら素晴らしい舞台になると思います。

――舞台上で見るのが楽しみなシーンを教えてください。

蒼木 ショウ・タッカー 役の大石継太さんが出てくるシーンは、すごく生々しくて継太さん自身の言葉でしゃべっているような質感で届いてくるので、毎回見入ってしまいます

和田 僕はエルリック兄弟が取っ組み合いのケンカしてるところかな。病院の屋上なんですけど、こういう演出になるんだっていうのが自分の想像を超えていたので、とても気に入って見ています。

――では、見ていて大変そうだなと思うシーンは?

蒼木 アンサンブルの皆さんはどのシーンでも。舞台上から捌けたと思ったら、次のシーンに飛び出していったり。裏でいろんな部分を支えてくれているのも稽古場だとより目にする機会が多いので、支えられているんだなっていうのは日々感じています。

和田 僕はエドかな。エドはセリフ量も一番多いですし、葛藤して自問自答するようなシーンも多いので、エド役のふたりの喉は心配してます(苦笑)。

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作り込まれた一色エドと、フラットな廣野エド

――同じくWキャストとなるエドワード・エルリックは、一色洋平さん版と廣野凌大さん版でどんな違いが生まれそうですか?

蒼木 廣野エドのほうは、フラットにその場にいるという印象です。それで、その瞬間に起こることに対して自然に反応している。一色エドのほうは事前にご自身がたくさんのものを計算して作り上げて、その場に立っているような印象がありますね。

和田 僕は廣野くんとは去年別の舞台でご一緒していて。そのときからわりとコミュニケーションが取れていたので、廣野エドと一緒のシーンは彼のほうからちょっかいをかけてきたりもされますね(笑)。一色さんとは今回が初めましてで、本当に真面目な方なので、こちらは逆に僕のほうからちょっかいを出したりしています。そういった違いもWキャストならではですよね。

――どちらの配役の舞台も観たくなってしまいますね。

和田 そうですね。エドワード・エルリックもふたりだし、僕らのロイ・マスタングもふたりなので4パターンありますし。

蒼木 子役ちゃんも入れるとさらにパターン増えるので、ぜひ!

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――マスタング大佐として、戦ってみたい相手は?

和田 舞台での直接対決はありませんが、原作のコミックスにお遊びシーンとして載っていた、エドとのバトル。ロイがエドをめちゃくちゃ燃やしているので、ぜひあれを廣野エドとやってみたいです(笑)。

蒼木 辰巳さん(キング・ブラッドレイ役)に怒られそう(笑)。僕はメタルさん(アレックス・ルイ・アームストロング役)と戦ってみたいです。アクションがすごいので、手合わせするようなシーンが錬金術というよりは肉弾戦の殺陣をやりたいですね。

――舞台『鋼の錬金術師』上演に向けての意気込みをお願いします。

和田 舞台『鋼の錬金術師』はファンタジックな世界観をテクノロジーに頼らず、人力で表現する部分が多くなっています。そのエネルギーが観ている方にいい作用として届くよう、一生懸命稽古をしているので、登場人物たちの生きざまと我々のエネルギーを掛け合わせた舞台をぜひお楽しみください。

蒼木 石丸さんの演出で、人間が生の舞台で演じる意味みたいなものも感じていて。映像でも映画でもなく、舞台でお客様の目の前で起こっているからこそ、より皆さんに響く演出になっている部分がたくさんあります。原作を読んで「どう描くんだろう?」と思っていた描写にも「こういう風に人を使うのか!」という驚きがあって、全員にいいストレスがかかるような演出になっています。役者から自然とあふれ出るエネルギーがきっと客席まで届くと思うので、ぜひ劇場で体感していただきたいです。

和田 今回は、マース・ヒューズ(演/岡本悠紀さん)が物語の鍵を握っているのですが、そのヒューズに一番影響を受けるのはマスタングですし、そちらにもご期待ください!

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numan編集部

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