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水瀬いのり「エネルギーをもらっている分、推しに還元しよう!」TWICE愛と最新アルバムを語る1万字超インタビュー

推される側にも推しがいる。
そして、推される側だからこそ”推し方のコダワリ”があるはず。

そんな推されている人たちがどのように推し活をしているのか話を聞く「推し活マイルール」。

今回登場いただくのは、K-POPガールズグループTWICEを推している声優アーティストの水瀬いのりさん。ライブへ足を運んだりグッズを集めたりと、約7年ほど“ONCE(TWICEファンの総称)”としてTWICEを応援しています。

水瀬いのり_アーティスト写真

水瀬いのりアーティスト写真

そんな水瀬さんの“推し活マイルール”は「推しに制限をつけない」こと。「買っておけばよかったと後悔をしたくない」という思いから、その時にしか買えないグッズはもちろん、推しメンバーのグッズは実用的でなかったとしても必ず買うようにしているとのこと。

TWICEの魅力、水瀬さんのTWICE推し楽曲3選を伺うとともに、「グッズを払っているお金より、推しからもらっているエネルギーの方が大きい」という格言が飛び出した、推し活マイルールについてもお聞きしました。

そして、2024年8月21日リリースのオリジナルハーフアルバム『heart bookmark』のジャケット・MV撮影が行われたフランス・パリでのロケについて、アルバムに収録された全7曲の推しポイント解説に関するお話も。さらに、コロナ禍を経て変化した推される側としての意識についてなど、“水瀬いのりの今”がぎゅっと詰まった1万字超のロングインタビューをお届けします。

TWICEの全員が大好き「どんな時もキラキラしている!」

――早速ですが、水瀬さんの“推し”について教えてください。

水瀬いのり(以下、水瀬):
TWICEが推しです!世界観というか、TWICEというグループ自体がものすごくかわいいなと思います。

TWICEが日本でデビューしたのが2017年なのですが、泣いている顔文字を模したダンスの「TT」や、SHIBUYA109などいろいろなところで大々的に宣伝されているのを見たりして、「TWICEってかわいいな」と気になるようになったんです。

それがきっかけで、2019年に開催した初めての東京ドームライブへ行き、そこからTWICEをすごく推すようになりました。ライブに行くようになったのはここ数年ですが、推している期間はかれこれ7年くらいになります。

――これまでにもさまざまなガールズグループがいたかと思いますが、なぜTWICEにハマったのでしょうか。

水瀬:
オーディション番組『SIXTEEN』で結成されたというのが大きな理由です。

メンバーの中にはスカウトされてJYPエンターテインメントの練習生になった子、練習生として数年間のトレーニング期間を経てオーディションを受けた子、本来は別のグループとしてデビューする予定があったのに諸事情で白紙になってオーディションを受けた子などさまざまな事情を抱えた子がいます。さらに国籍も、韓国・日本・台湾と3ヶ国混ざっていて、グループを組むことで出会った9人というのが、ものすごく「エモい!」となりました。

――オーディションを受けた経緯も国籍もさまざまな人たちが出会って、グループを組むことに運命的なものを感じるんですね。

水瀬:
まさにそうです……! ファンの間では有名な話なのですが、メンバーのモモちゃんは1度オーディションに落ちてしまっているんですね。でも、頑張り続けたから最後にファンやスタッフの皆さんの投票で選ばれて……客席にいるモモちゃんの名前が呼ばれて、9人目のメンバーとしてステージに上がった瞬間はすごくドラマチックでした。

「ちょっとやそっとじゃこのグループは崩れることはないな」と思わされる始まりでしたし、途中体調不良で活動休止したメンバーがいても、今はまた9人で活躍をしている。「TWICEはこの9人じゃなきゃダメだ」と思える唯一無二の魅力があります。

人数が多いとそれだけ個々のアピールポイントが薄れてしまったり、人気が分散してしまったりすることもあると思うのですが、個々の魅力が最大限発揮されていて一人ひとり人気がある。だから、TWICEは9人揃った時により輝いていて、「9人いるからこそのTWICE」と思わせてくれるところがハマった大きな理由です。

――結成するまでの物語性もすごくあるし、結成したあとの物語もまた良いと。

水瀬:
そうなんですよ!

また、メンバーはソロ活動をしていても常にTWICEのことを考えていて。「ソロとして1歩踏み出します!」ではなく「ソロ活動でさらに個の力を強くしてTWICEへ還元します!」と、常にメンバーみんなの中に「TWICEを長く続けていくために!」という軸を持っているのが、ファンとしてすごく嬉しいんです。

水瀬いのり「エネルギーをもらっている分、推しに還元しよう!」TWICE愛と最新アルバムを語る1万字超インタビュー

TWICEのライブへ参戦した水瀬さんの写真(水瀬さん本人の提供)

――お話を聞いていると箱推しなのかなと思うのですが、中でも特に推しているメンバーはいらっしゃるんですか?

水瀬:
TWICE全員が大好きなので、グループとして推しています!

ただ、1番見入ってしまうのは「圧倒的センター」と呼ばれているナヨンちゃんです。好きになった当時は「みんなかわいいな」と思っていたのですが、いつからか「どんな時でも1番にナヨンちゃんへ目がいく!」と気付いて。なので、メンバー内の最推しを考えると、ナヨンちゃんですね。

――ナヨンさんのどんなところに魅力を感じるのでしょうか。

水瀬:
ナヨンちゃんは私と同じ1995年生まれなので、まずはそこに親しみを感じます。でも、私と性格がまったく違うんです。だからこそ好きになったのだと思います。

私はセンターを務めたり、人より前へ出たりすることに戸惑ってしまうタイプなんです。だけどTWICEは、オーディション番組で結成されたグループということもあり、自分が1番魅力的に見えるパフォーマンスをしていますし、ファンの心を掴むことを“やりがい”にアイドルとして活動している。その軸のブレなさが素敵でどんな時もキラキラしています。

そんなグループの中で、ナヨンちゃんはリードダンサーとリードボーカルをしているんですよ……! “圧倒的センター”としてのカリスマ性と、時折自由奔放に年下メンバーを振り回すお茶目さのギャップがすごく魅力的だと感じます。

水瀬いのりの推し曲「Feel Special」「Fanfare」「ONE IN A MILLION」

――水瀬さんのTWICE愛を感じたところで、TWICEの推し楽曲もお伺いしていきたいと思います。まず、TWICEを推すキッカケとなった楽曲から教えてください!

水瀬:
沖縄でMVが撮影された「Dance The Night Away」です。

リリース当時、夏休みに日本で期間限定のTWICEのポップアップストア(「TWICE SUMMER STORE」)が開催されたんです。そのストアに並んで買い物したのをキッカケにTWICE熱が自分の中で上がっていきました。そこから、リリースごとに発売されるグッズ情報を追うようになりました(笑)。

――「Dance The Night Away」はグッズを買うキッカケになったと言っても過言ではないということですね。それでは続いて、TWICEの中で特に推している楽曲を3曲ほどピックアップしていただきたいです。

水瀬:
悩みますね……! でも、まず1曲目は「Feel Special」ですね。“ONCE”( TWICEファンの総称)の皆さんならきっと「あー!」と賛同してくれると思います。

1人のメンバーが活動休止することになって……「1人ずつのペースで頑張って行こう」という状況の中、発表されたのが「Feel Special」でした。「立ち直ることができるのはそばにいるメンバーのおかげ」という彼女たちの言葉を聞いたJ.Y. Park(JYPエンタープライズの代表。プロデューサー兼歌手)さんが「TWICEはお互いを心から大切に思い合って、支え合っている」と感じて作詞作曲した曲なんですよ。

だから、TWICEの曲の中でも“特別”を感じることができて、ファンも一致団結して「彼女たちを応援していてよかった」と思える最高の曲でした。この曲は何度聴いても「特別だな」と思えます。

――曲名がまさに表現している通り、“スペシャル”な1曲ということですね。続いて、2曲目をお願いします!

水瀬:
2曲目は「Fanfare」です。2020年に日本でリリースされた6枚目のシングル。メンバーみんながマーチングバンドのような衣装に身を包んでいるのが、またかわいらしくて……! 日本語の歌詞というのも推しポイントの1つです。

このMVのナヨンちゃんが、肩くらいのショートヘアなのもすごくかわいい。韓国でリリースされる曲だとエクステをつけたり、たくさんの装飾を身につけたりしていて、“カッコいいTWICE”が表現されることが多いのですが、一方、日本でリリースされる楽曲は“自然体なTWICE”が表現されていると思います。

日本では10〜20代のファンが多いこともあるからなのか、「等身大でありのままのTWICEたちが、ONCEを応援してくれている」という印象を受けるんです。等身大な姿の彼女たちだけど、ポップさも兼ね備えていて、良いとこ取りの楽曲だと思っています。

TWICEのライブに行くときはもちろん、仕事へ行く前に「今日も頑張ろう!」と気合いを入れたいときにも、タイトル通り“ファンファーレを鳴らす”気持ちで聴いて、TWICEに背中を押してもらっています。

――水瀬さんにとって「Fanfare」は応援ソングなんですね。それでは、ラスト3曲目を教えてください。

水瀬:
本当に全部推し曲なのですが、やっぱり3曲目は「ONE IN A MILLION」です!

「100万分の1の確率で出会った私たち」「100万に1つのグループ」という意味が込められた「ONE IN A MILLION」。TWICEのキャッチフレーズであり、自己紹介をするときにも使われている言葉です。

そんな意味合いが込められた言葉をタイトルにしているこの曲は、ファンとTWICEの絆を表現した1曲でもあります。ホールでライブをしていた頃から応援している人は、どんどん会場の規模が大きくなっていって、今ではドームやスタジアムでライブをするまでに上りつめた彼女たちを見てきています。とてもすごいことだと思う反面、「彼女たちが遠くへ行ってしまった」と感じてしまう人もいると思うんです。

だけど、今でも対面のイベントやお見送り会をしてくれている。「どれだけ会場が大きくなったり人気になったりしても、必ず近くで会えるようにする」ことを大事にしてくれている。そんなTWICEだから、曲を聴くたびにファンである私自身も初心に戻ることができるんです。「ありのままのTWICEを、ありのままの私たちで応援していこう」という気持ちになれます。 ライブではみんなで合唱をする曲でもあるので、とっても大好きな楽曲です。

推しに惜しまない!推し活マイルールは「推しに制限をつけない」

――推し活を楽しむために意識している、“推し活マイルール”はありますか?

水瀬:
私の推し活マイルールは「推しに関して制限をつけない」ですかね。ライブに行けるときは行くようにして、もし行けなくても最終公演の配信を観たり、ライブツアーのBlu-rayを買って観たりするようにしています。

またグッズを買うときも、制限をつけないようにしています。

――どんなグッズを買うことが多いのでしょうか。

水瀬:
基本はアクスタですね。自分もグッズでアクスタを出したことがあったので、TWICEのメンバーのアクスタと自分のアクスタをおままごとのように一緒に並べて飾っています(笑)。TWICEの隣に立てることは、なかなかないからこそ「アクスタを出しておいてよかった……!」と思っています(笑)。

あとは、ライブで販売されるメンバープロデュースグッズもよく買いますし……メンバーの担当カラーと名前がついたTWICEのマスコットキャラクターの「TWICE LOVELYS(通称:ラブリー)」の中から、ナヨンちゃんのLOVELYSである「NAVELY(ナブリー)」ちゃんグッズは使う使わない関係なく、無条件で買ってしまいます(笑)。

とはいえ、実用性が高いグッズは優先順位が高いです。Tシャツなどの衣類は自分のライブのリハをはじめ、仕事のときに着て行けるので買ってしまいます。身に着けられるアイテムだとTWICEを近くに感じられるのがすごく嬉しくて。モチベーションが上がるから、よく購入します。値段を見て渋ることはせず、ライブでしか手に入らないグッズは全力で買います。グッズを購入する際に妥協はしないです!(笑)

――これまでも推し活をする際は、グッズを集めるタイプでしたか?

水瀬:
集めるタイプでした! ここまでハマったのはTWICEが初めてですが、ディズニーキャラクターが大好きで。ディズニーオタク時代は、ディズニーランドに行ったらシーズンごとに衣装が変わるミッキーやミニーのぬいぐるみやバッジを必ずゲットしていました。買ったグッズはワイヤーラックにボールチェーンや安全ピンなどで付けて飾っていて、家の廊下の壁が展示会みたいになっています(笑)。

そのタイミングにしか買えないもの、聴けないもの、自分がちょっとでも欲しいと思ったものは迷わず購入します。「買っておけばよかった!」と後悔したくないので、「メモリアルなもの!(記念品)」と思っています(笑)。たくさんグッズを購入してしまっても、「使った分だけ仕事を頑張ろう!」という気持ちになるだけ。そこはもう、推し活なので!(笑)

グッズに払っているお金より、推しからもらっているエネルギーの方が大きいので、「たくさんエネルギーをもらっている分、推しに還元しよう!」という気持ちで、「推しに制限をつけないこと」を推し活マイルールにしています。

――“推しに惜しまない”ということですかね。

水瀬:
あはは! まさにそうですね!

――ちなみに、アーティスト活動する上で……というか、推されている側として、TWICEを参考にしていることはありますか?

水瀬:
彼女たちを観ていると、「魅せつけるアピール」ではなく「自分たちが堂々とすること」で良いパフォーマンスに繋がっていると思わせてくれるんですよね。それを見て、ONCEのみんながTWICEを「かっこいい」「かわいい」「素敵」と感じるのではないかと感じていて。

アーティストとしてステージを自分色にして、「気負って頑張ろう」ではなく「そこにいるだけで完成する」を体現している。「そういうアーティストに自分もなれたらいいな」「ファンのみんなからそんな風に見てもらえるように頑張りたいな」と思っています。

ほかにも、服装やメイク、ヘアスタイルは参考になります! TWICEに限らずK-POPグループのファッションはすごくおしゃれなんです。流行の最先端をいくメイクやヘアスタイルに挑戦しているので、「自分も挑戦してみたい!」とメイクさんと話しますし、意識したり勉強したりしています。

初のパリでロケ撮影「撮影の合間に大興奮で推し活しました(笑)」


――ここからは、2024年8月21日リリースのオリジナルハーフアルバム『heart bookmark』のお話を伺っていきます。今回、ジャケット写真、アーティスト写真の撮影をフランス・パリで実施されたんですよね。

水瀬:
そうなんです。ジャケット写真やアーティスト写真以外にも、ライブグッズで使用する写真や「heart bookmark」のMV撮影もパリの街並みを舞台に撮影してきました。

――なぜ今回、撮影場所にパリを選んだのでしょうか?

水瀬:
来年、アーティスト活動10周年を迎える年なのですが、気持ち的にも数字的にも「10周年で海外なのかな」と個人的に思っていました。だけど、運よく「ここからここならいけそう!」と私と撮影スタッフさんの都合の良い日程が出てきて。そこからトントン拍子に海外へ撮影に行く話がまとまりました。

そして、どの国を訪れるかをみんなで話した時に、私の雰囲気や今まで撮影してきた世界観的にあまり海や山などのアクティブなイメージがないと思っていて……それはきっとファンの皆さん的にもないと思うんです(笑)。

私のアーティスト活動のイメージや世界観はどちらかというとニュートラルだったり、アンニュイだったりするので、「ポートレート的な撮影がたくさんできる都市がいいのではないか」と、街並みが絵になるヨーロッパに候補が絞られていきました。

そこからみんなで都市名を上げていく中で、「パリがいいですよね?」と私から提案しました。というのも、パリにはディズニーランドがあるんですよ!

――なるほど(笑)。仕事の合間に推し活をしに行くためにパリを選択したんですね!

水瀬:
オリンピック開催都市というのもありましたよ!

だけど、オフ日にディズニーランド・パリへ行きたい思いもあったので、少しだけ圧をかけたところはあります……(笑)。最終的にスタッフの皆さんやコーディネーターさんの都合も含めてパリに決まったのですが、決まった瞬間は「よっしゃ!」と思いました(笑)。

撮影場所からディズニーランド・パリがあるマルヌ=ラ=ヴァレまでの時間や距離などを、Googleマップで常に調べていました(笑)。

――実際、ディズニーランド・パリには行けたのでしょうか……?

水瀬:
撮影のオフ日に行きました!すごく良かったです……!(しみじみ)

日本のディズニーランドとは違うつくりのパークで、お城も「シンデレラ城」ではなく「『眠れる森の美女』のお城」なんです。パーク内にはピンクをはじめとしたパステル調の装飾が多く、植物もたくさんあって、直営ホテル(ディズニーホテル)もヴィクトリア朝のデザインで薄いピンクの外観がめちゃめちゃかわいかったです……。

日本のディズニーランドと同じ作品も取り扱っているのですが、ディズニーランド・パリでしか取り扱っていないピクサーのキャラクターや最新作のキャラクターがショーに出ていて。まさに、“ディズニーランド・パリでしか味わえない世界”を体験してきました。

――素敵です! しっかり推し活をされてきたんですね。

水瀬:
大興奮で推し活をしていました(笑)。日本より開園時間が長く、朝9時から夜11時までオープンしているのですが、丸1日遊んでも時間が足りないくらいで。「もっとこれをしたかった、あれをしたかった」と思うことがいっぱいありました。

フランスには「ディズニーランド・パーク」と「ウォルト・ディズニー・スタジオ・パーク」があるのですが「ウォルト・ディズニー・スタジオ・パーク」が改装工事中だったんです。体験できないものがたくさんあったので、リニューアル後にまた行きたいと思っています。

――ディズニーランドのほかにも、パリ観光はされたんですか?

水瀬:
撮影日程的に丸1日オフにできるのは1日だけだったので、その日にディズニーランドに行ったのですが、「パリの絶対に行くべきオススメスポット」は撮影を兼ねて回ることができました。凱旋門やセーヌ川、ルーブル美術館……ルーブル美術館は中には入れませんでしたが、外観だけでもすごく絵になるんです。中庭にあるガラスのピラミッドも美術品のような美しさでした。

ほかにも、パリから車で2時間ほどの村(ジェルブロワ)にあるバラ園でも撮影をさせていただいたのですが、「バラの村」と言われるほど村中にバラが咲いていて。石畳とバラの組み合わせは「フランスに来たんだな」と思うほど、フランス感が溢れていました。今回のように何かのお仕事で訪れる機会があればもちろん嬉しいですけど、プライベートでも「また行きたい!」と思える国でした。

アルバムにはフランスで撮影した素敵な写真が詰まったブックレットが入っているので、ぜひ皆さんにも観ていただきたいです。

――ブックレットを拝見させていただきましたが、まるで写真集のような大ボリューム。本屋さんのお写真もすごくかわいらしい。

水瀬:
本屋さんのおじいさんが快く撮影に協力してくださり、開店前や開店中に人のいない時間に撮影しました。アルバム名の『heart bookmark』にちなみ、たくさんしおりを買いたいと思い、私の理想の生き物である「クラゲ」やフランスで有名な作品『星の王子さま』などさまざまなしおりをお土産に買いました。

また、今回パリで撮影したMVや写真の裏テーマには「パリの街でハートを見つける」を置いていました。ハートを意識したポージングをしたり、ハートの小物を身につけたりと、すごくかわいく撮っていただきました。

――衣装もカジュアルなコーディネートから大人っぽいコーディネートまであり、とても素敵です。

水瀬:
嬉しい……! アルバムのジャケット写真に載っているデニムのワンピースは現地で購入したお洋服です。撮影場所にセレクトショップのような場所をお借りする際、デザイナーさんが「ここで洋服を1点買おう!」と提案してくれて。皆さんが私に似合う服を選んでくれました。

水瀬いのり「エネルギーをもらっている分、推しに還元しよう!」TWICE愛と最新アルバムを語る1万字超インタビュー

『heart bookmark』(初回限定盤)ジャケット写真

また、ツアーグッズのパンフレットには、アルバムのブックレットとは違う服を着ている写真もあります。いろいろなお洋服に身を包み、パリのいろんな場所で撮影しました。セーヌ川沿いの撮影は風がすごく強くて撮影が大変でしたが(笑)、どの場所もとってもオシャレ! ぜひ、写真も「heart bookmark」のMVも楽しんで見ていただけたら嬉しいです。

「1曲1曲がお気に入り」水瀬いのりが語る『heart bookmark』全7曲の推しポイント

――アルバムタイトルに『heart bookmark』と付けた理由をお聞かせいただけますか?

水瀬:
今回の『heart bookmark』は日本語に直訳すると「心のしおり」という意味になるのですが、もう一つ「戻ってくる場所」という意味も込めています。今までいろんなことを経験してきた中で、「またここに戻ってきたいな」と思える景色がたくさんあるので、そんな意味を込められたらいいなと思いました。また、「ハートフルなモノにしたい」という考えもありました。かわいらしい響きも気に入っています!

――前回リリースされた「スクラップアート」はかなりつくり込まれた世界観が印象的でしたが、「heart bookmark」はすごく自然体な水瀬さんが表現されている印象を受けました。

水瀬:
前回のシングル「スクラップアート」はタイアップ楽曲ということもあり、ライブでは新しい世界観に挑戦することができました。だからこそ、今回のハーフアルバムを制作するにあたってタイトル案を考える中、「今の等身大の私」を表現したいと思ったんです。なので、「10周年をひかえた私」が何を伝えたいのかを振り返ってみました。

そしたら「ありがとう」「おめでとう」という温かい言葉が頭の中にたくさん広がって。その言葉の裏には、常に「今までの活動」がありました。自分の今までの活動を大きな本と例えると、その本の中にはお気に入りのページがあって、いろんなしおりを挟んでいるなって。そして、アルバム『heart bookmark』も本の中の一つの“bookmark”になるなって。

アルバムの構成的にも、それぞれの楽曲が短編のようになっていて、統一性を狙ってつくっていないので、1曲1曲がお気に入りです。「自分の“好き”はいろんな形がある」ということを、ぎゅっと詰めたかったので、そういう意味でも『heart bookmark』というタイトルはピッタリだと思っています。

水瀬いのり「エネルギーをもらっている分、推しに還元しよう!」TWICE愛と最新アルバムを語る1万字超インタビュー

――「1曲1曲がお気に入り」ということですので、ぜひ各楽曲の推しポイントについてもお聞きしたいです。まずはアルバムタイトルが曲名となっている「heart bookmark」からお願いします。

水瀬:
今までもアルバムタイトルがそのまま曲名としてついている楽曲を収録してきたので、それを引き継いだのが「heart bookmark」です。

この楽曲はコンペで選ばせていただいたのですが、「heart bookmark」というタイトル曲になる想定で選曲したわけではありませんでした。最初にメロディを聴いた時、すごく明るくて前向きになれるけど、自分の心の声=モノローグを感じる楽曲だと思いました。AメロやBメロから少しずつ自分の心の声を吐露していき、サビで一気に放出しているような流れを感じて。「この曲は喜怒哀楽などたくさんの感情を持った曲に育ってくれそうだな」と思い、最終的にアルバムタイトルを冠した「heart bookmark」になりました。

https://youtu.be/shH95H3NmCA

推しポイントは、明るいメロディラインの中に、「幸せってこういうことだよね」と思わず幸せな涙が流れてしまう温かさがあるところです。

メロディだけではなく、歌詞にもそんな温かさを感じています。とても感動したのが、2番の歌詞の中に私が今までリリースした4枚のアルバム名が込められていること。<あの日、蕾が開きました>は1stアルバムの『Innocent flower』、<青い、海を目指し漕ぎ出し>は2ndアルバムの『BLUE COMPASS』から、<いつか、虹の向こう>は3rdアルバムの『Catch the Rainbow!』、<瞬く光見つけて>は4thアルバム『glow』……まさかこんな風に言葉を紡いでくださるなんて思っていませんでした。

パリ滞在中に、「heart bookmark」の作詞を担当してくださった岩里祐穂さんから歌詞データが届いたのですが、バラ園から帰るバスの中で人知れず泣いていました。最後の<誰も味方がいない日も味方になれるそんな歌を歌って>というフレーズは、岩里さんから私へ贈る言葉のような気もしています。自分の今までがあるから歌える1曲であり、「そんな歌を歌えるアーティストでいたい、いられるように頑張りたい」と思える1曲でもある。背中をそっと押してくれるフレーズもすごくお気に入りです。聴くたびにパリを思い出す1曲でもあります。

水瀬いのり「エネルギーをもらっている分、推しに還元しよう!」TWICE愛と最新アルバムを語る1万字超インタビュー

――すごく自然体な歌い方をしている印象を受けました。レコーディングで意識したことはありますか?

水瀬:
「表現することを楽しんでいる」というのを歌に乗せられたらベストだと思ったので、考えすぎずに「歌詞に書かれた一つひとつの言葉のパワーを信じて歌う」ことだけを意識しました。

レコーディングはとても楽しくて。歌っていると体力は消耗していくのですが、曲からマイナスイオンが出ているような……歌いながらヒーリングされていく感覚があって、歌えば歌うほど自分の栄養がどんどん満ちていきました。

「heart bookmark」をはじめ、『heart bookmark』収録の新曲はすべて「歌っている私の口角が自然と上がっていることが、聴いている皆さんに伝わったらいいな」と思って歌っています。

――幸せな気持ちが歌声から伝わってきました。続いては、リード曲の「フラーグム」の推しポイントについて。

水瀬:
これはまさに“推し活曲・推され曲”です。この曲がオープニング主題歌になっているTVアニメ 『アクロトリップ』で、私はヒロインの女の子(伊達地図子)にすごく推されている魔法少女・ベリーブロッサム(=乃苺佳寿)を演じています。そのため、地図子がベリーに抱いた甘酸っぱい憧れや「好き」の気持ちを重ねて歌っています。「フラーグム」という言葉はラテン語でイチゴという意味があるため、「イチゴのような甘酸っぱい憧れ」の気持ちを込めた1曲になっています。

推しポイントは、最後の<踊り出した感情が 甘い いちごみたい 齧り付けば 夢中になる>というフレーズです。私が今まで歌ってきた楽曲の中でもかなりかわいらしい表現なのですが、そんなかわいらしいフレーズが爽やかなメロディラインに乗るとすごくクセになってしまう。<いちご>というワードで「フラーグム」のタイトルを回収していて、カノエラナさんの素敵な感性のもと作詞された1曲だと感じています。まるで物語を読んでるような曲になったので、歌っていてもすごく楽しかったです。

また、これはあくまでも私の感覚的なお話で、実際にカノエさんに聞いたわけではないのですが……サビの<キラリ ココロ フラーグム>というフレーズが、「キラリ ココロ 膨らむ」にも聴こえるんですよね。「フラーグム」と「膨らむ」の響きが似ているなと思い、私は「キラリとココロが膨らんでいく」という気持ちでレコーディングに臨みました

――――タイトルの理由を知ると、歌詞の意味がまた変わってきそうですね。それでは、3曲目の「スクラップアート」について。こちらは、2023年9月にリリースされたシングルであり、2023年のライブツアータイトル(「Inori Minase LIVE TOUR SCRAP ART」)にもなった楽曲ですね。

水瀬:
「スクラップアート」と次の「アイオライト」は共に、TVアニメ『デッドマウント・デスプレイ』のオープニングテーマとエンディングテーマとなった楽曲です。どちらもアニメの世界観があってこそ挑戦できた、アーティスト・水瀬いのりとしての新しい一面を表現できたと感じています。

今おっしゃっていただいた通り、「スクラップアート」は昨年のライブツアーのタイトルにしていて。スクラップアートが「廃材芸術」という意味を持つ言葉だと知ったのですが、とてもお気に入りの言葉になりました。廃材芸術には、「1度役割をまっとうしたモノや燃え尽きてしまったモノにも価値があり、役割をまっとうしたからこその美しさがある」という意味を持つのですが、それって自分たちの暮らしにも当てはめることができるんですよね。

それは、昨年のツアーで体感したとても素敵なメッセージでした。「自分が知らない、心の中にある自分の感情」みたいなものに気づかせてもらえました

ライブで歌えば歌うほどこの曲の世界にグッとと入り込める、アーティストスイッチがカチッと入る1曲になっているところが推しポイントでしょうか……!

ファンの皆さんも聴くたびに、「スクラップアート」のノリ方や楽しみ方を見つけられているような感覚がしていて。<1536°C>という歌詞にある通り、「みんなとなら廃材の鉄が溶けるくらいの熱さを体感できそうだ」と思える曲でもあります。

――『デッドマウント・デスプレイ』繋がりで、このまま4曲目の「アイオライト」についてもお聞かせください。

水瀬:
「アイオライト」はとにかく怪しいけれど希望がある1曲になっています。歌い方もいろんなニュアンスを付けられるところが、推せるポイントですね。

ニヒルな笑いを浮かべて歌ってみたり、縋(すが)るような気持ちで歌ってみたり……同じ歌詞を紡いでいても、歌っている時の感情を変えてみると、まったく違う表情が見えてくる。まさに、角度によって光り方や見え方が変わる宝石「アイオライト」のような曲なので、まったく同じ歌い方がない曲だと感じています。

セットリストに入っていても「毎回同じような曲」ではなく、「自分が今感じている思いがすごく反映される曲」になるので、そこは皆さんにも聴いてほしいポイントかなと思います。

――音源とライブで楽しみ方が変わる1曲になりそうですね。そして、ここからはアルバムの新録曲になります。「ほしとね、」の推しポイントはどうでしょう?

水瀬:
「星とね、」という意味と、「音色の“ね”」と読む「星と音」という意味をダブルでかけたタイトルになっています。

「ほしとね、」では、初めてラップに挑戦しました。最初は「どういう表現になるのだろう」という不安とドキドキの気持ちを抱えながらデモを聴きました。<曖昧 感傷モードで>という歌詞の部分がラップ調になっていて、実際にレコーディングで歌ってみると、最初はちょっと照れくさくて「できているのかな……」という気持ちだったのですが、だんだんと「こういう風に区切ったら、聴いていてクセになるかもしれない」と思えるようになりました。楽曲を制作してくれた櫻澤ヒカルさんからもいろいろ教えていただいて、「スタッカートに」「無機質に」といろんなパターンを録っていく中で、最終的にはすごく音にハマった歌い方ができました。

ラップ部分は2番入ってすぐなので、フルで聴いていただくと新鮮に感じていただける曲になったと思います。なので、ラップ部分は「ファンの皆さんのお気に入りになってくれたら、私のお気に入りにもなる」というポイントになっています(笑)。

――ラップだけではなく、メロディライン自体が難しい楽曲ですよね。

水瀬:
難しかったですね。歌詞やサウンド感はとてもかわいらしいのですが、音階が低いところと高いところを行ったり来たりしていたり、メロディラインがつぎはぎのようになっていたりして。レコーディングでは、メリハリをつけたブレスが難しくてすごく大変でした。スタッカートを意識しながらも、あまり甘ったるくならないよう、歌い方自体は少し「カッコいい」と感じてもらえるようにしました。かわいらしい曲の雰囲気と、カッコいい歌い方が良いギャップになっていたら嬉しいです。

曲の始まりは虫の声が入っているので、秋の夜長にぴったりな曲だと思います。

――秋の星空を見ながら聴きたい1曲でした。続く新録曲「グラデーション」の推しポイントはいかがでしょう。

水瀬:
「heart bookmark」と同じくコンペで選ばせていただいた楽曲です。ちょうどスタジオの移動中、電車の踏切を待っている時にデモのイントロが流れ始めたのですが、聴いてそこで「これだ!」と思ったんです。

<行き交う人波>という歌詞の通り、行き交う人波の中で私もこの曲を聴いていて、「私の1日は次の仕事で終わるけど、もしかしたら誰かの1日は私が仕事を終えた時間から始まるかもしれない」「自分が思っている朝が、誰かにとっての朝と同じとは限らない」「私の1日とみんなの1日は、同じ世界で生きていても異なるんだ」「みんなにそれぞれの1日があるんだ」といろんなことを考えさせられました。それはパリに行ったからこそ感じた時差、体験があったから。そして、自分にとっての朝が来て、夜が来て、また朝が来る。そんな1日がまるで「グラデーション」のようだと思ったんです。

水瀬いのり「エネルギーをもらっている分、推しに還元しよう!」TWICE愛と最新アルバムを語る1万字超インタビュー

また、これまでの自分の活動もグラデーションだと思っています。答えのない旅路を歩んできたけど、そんな過ぎていった時間の中にも自分が得たものは確実にあった。それを確かめられる1曲になっています。チルっぽいサウンド感を含めて、1日頑張った人、1日を頑張ろうとした人……何か成果を上げたことがゴールじゃなく、「まずは何かを起こそうとした気持ちに乾杯!」という意味が込められています。なので、落ち込んでいる時にも聴いてほしいですね。

「今日の疲れは今日のうちに取って、明日また頑張ってみようかな」と思ってもらえたら嬉しい。自己肯定感が上がるところが、「グラデーション」の推しポイントだと思います。

――そして最後、7曲目の「燈籠光柱」。こちらは「スクラップアート」の栁舘周平さんが制作された楽曲ですね。

水瀬:
栁舘さんにつくっていただきました。「燈籠光柱(とうろうこうちゅう)」という曲名は、海に浮かぶ漁船の光の帯が柱のように見える「漁火光柱(いさりびこうちゅう)」と、灯篭流しの光が柱に見えるという2つの「光柱」を合わせた言葉になっています。

光の柱が「私たちのこれからの道になっていく」というイメージのもと作られた曲になっています。これまでの葛藤や過ごしてきた時間、「これからも一緒に過ごしていこう」という約束が歌詞の中で表現されています。10周年を迎える門出であり、10周年以降の活動に向けた狼煙(のろし)のような楽曲だと思っています。「光の柱が導いてくれる道を辿って、次の10年に行くのかな」と思わせる、アルバムラストにピッタリな1曲です。

――サウンドは和テイストですよね。

水瀬:
世界のお祭りを全部詰め込んだ印象で、日本の祭囃子のような音、蛇が出てきそうなインド風の音、ブラジルのサンバ、花火が打ち上がった音なども入っています。

ほかにも、サビには何かを担いでいるような「ほっ!ほっ!ほっ!」というコーラスや花火が打ち上がった音のあとには「ヤー!」という声が入っています。これは全部私の声です。今までアーティスト活動で楽曲制作をしていく中で、私以外の声を曲に入れたことが実は1度もないんです。コーラスもハモりもガヤも全部自分でやってきたので、今回も同じように自分の声でレコーディングを行いました。とてもボリューミーなコーラスとガヤ録りになっています!(笑) イヤホンなどで聴いていただけると、たくさんの私の声を楽しんでもらえるのではないかと思います。

「あなたの推したいように推してもらうことが、私にとっての幸せ」

――2025年にはアーティスト活動10周年を迎える水瀬さん。これまでの活動の中で推されている側としての意識に変化はありましたか?

水瀬:
コロナ禍を経て明確に意識が変化しました。アーティスト活動をはじめた当初は、推してもらっていてもなかなかそれを実感する余裕がなくて…….。もちろんライブやイベントなどファンの皆さんと直接的に会話や交流をする場面では、「推してもらっている」と実感できることもありました。だけど、最初は「会場に人が多いな」「会場の天井が高いな」とか、目に入るものの大雑把な感想しか出てこなかったんです。

だけど、コロナ禍を経てようやく推してくれている人たちに届けたいことが明確になって、「あなたたちに私の歌を聴いていてほしい」と思えるようになりました。

それまでは「とにかくみんなに届いてほしい」「みんなを幸せにする」という気持ちで歌っていたのですが、だんだんと歌を届けたい相手や大切にしたい相手の狙いが定まっていきました。今では、私に会いに来てくれている「ここにいる人たち」へ歌を“刺せる”ようにという思いで歌っています。その意識の変化は、すごく良い方向へ成長できていると感じています。

――その変化は、コロナ禍でファンの皆さんと会えない期間を経たからなのでしょうか。

水瀬:
コロナ禍もそうですし、コロナ禍が明けてライブができるようになってからも、声出しができなかったり、マスク越しで表情がわからなかったり……「私の歌はちゃんとみんなに届いているのかな……」と不安になってしまうことが多くありました。

そういう時間があったからこそ、「届けたいもの」がより明確になったと思っています。コロナ禍はつらいこともたくさんありましたけど、その期間があったから「自分はどこまで成長できるんだろう」「自分をもっと理解していこう」と考えることに時間を使うことができました。それは私の中でつらい時間以上にかけがえのない時間だったので、そういう意味でコロナ禍は自分の成長につながった貴重な時間だったと思っています。

――そんな成長を経て迎える活動10周年。今後も推されていくために、何を意識していこうと考えているか教えてください。

水瀬:
ファンの人たちと一緒に“細く長く”頑張っていきたいと思っています。

私、メモリアルに対してすごく思い入れがあるわけではないので、10周年を迎えることに対して「お祭りだ!」という気持ちはそんなに持っていないんです。というのも、5周年、10周年だけが特別なことがすごく悲しいし寂しいなと思っていて。「1周年も、6周年も特別じゃなかったの?」という気持ちになってしまうんですよ(苦笑)。1~4年目も今も「今が1番!」と思いながらずっと走ってきたから。

もちろん10年活動できることが確約されているわけではないから、10年続けられてきたことは嬉しいです。この「10」という数字は「おめでとうの数字」であるとも思っているので、ファンの皆さんと一緒に喜び合えたら嬉しいなと思っています。

でも、やることは普段とそんなに変わらないのかなって。10年ですごく盛大にやってしまうと、11年目のハードルが上がりますしね(笑)。ここで「大団円!」みたいにはあまりしたくないですし、この先もずっと同じような気持ちで活動していくことが自分にとって1番続けやすいペースだと感じています。

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『heart bookmark』(通常盤)ジャケット写真

あまり起伏をつける意識はしていないので、皆さんも「メモリアルだから!」と気負わずに、ご自身のペースで応援していただけたら嬉しいです! 「水瀬いのり応援マニュアル」とかないですから!(笑) 人と違う応援スタイルだと浮いてしまうとかもないですし、私の中では「ファンのみんなと私」ではなく「応援してくれるあなたと私」という関係だと思っているので。あまり「みんなが」「周りが」と意識せずに応援してくれるほうが、お互いに良い距離感、良いペースで活動を続けられる気がします。あなたの推したいように推してもらうことが、私にとっての幸せ。お互いに無理せず頑張れたらと考えています(笑)。

(執筆:羽賀こはく、取材・編集:阿部裕華)

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オリジナルハーフアルバム『heart bookmark』リリース概要

オリジナルハーフアルバム『heart bookmark』
2024年8月21日発売

【初回限定盤(CD + Blu-ray)】
価格:¥¥3,300(税込)
品番:KICS-94166

初回限定盤特典:特製BOX、別冊40Pフォトブック
封入特典:特製トレカ

【通常盤(CD)】
価格:¥2,200(税込)
品番:KICS-4166

<CD>
01 heart bookmark
02 フラーグム
03 スクラップアート
04 アイオライト
05 ほしとね、
06 グラデーション
07 燈籠光柱

<Blu-ray>
01 アイオライト
02スクラップアート
03 フラーグム
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CD:https://lnk.to/heart-bookmark_shop
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水瀬いのりプロフィール

水瀬 いのり(みなせ いのり)
1995年12月2日生まれ、東京都出身。

水瀬いのり オフィシャルサイト:https://www.inoriminase.com/
水瀬いのり 公式info X(旧:Twitter):https://x.com/inoriminase
水瀬いのり Instagram:https://www.instagram.com/inoriminase_info/
水瀬いのり YouTubeチャンネル: https://www.youtube.com/@inori_minase

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羽賀こはく

横浜市出身。インタビュー記事をメインで執筆。愛猫2匹に邪魔をされながらゲームや漫画を楽しむことが生き甲斐。

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