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――この物語では、八木勇征さん演じるアキト、櫻井海音さん演じるナツキ、椿泰我さん演じるユキオと、井上さん演じるハルヒという4人の関係性が軸になっています。
井上:
完成した映画を観た時、4人がとにかく楽しそうだなと思いました。
クランクイン前に「魔法会議」のシーンのリハーサルを前もってやったのですが、何回も何回も、「ちょっとこう動いてみよう」「こうやってみよう」という感じでみんなで話し合いながらリハーサルしたので、あれがすごく大きかったなと思います。
そこでいろいろなコミュニケーションを取れたことで、4人の仲の良さ、くだけた感じも出せたんじゃないかと思っています。
――撮影で印象に残っていることは?
井上:
「魔法会議」のシーンでみんなが円になって話し合う場面があるのですが、その真ん中にお菓子が置いてあるんです。4人とも同世代なので、「これおいしいよね」とか、「こういうの好きだったな」とか、幼稚園から小学校にかけてよく食べていたお菓子についていろいろ盛り上がって(笑)。
そういう他愛もない会話をする時間がすごく良かったなと思います。そういうちょっとした会話で生まれるのが同世代ならではの空気感だと思いますし、もしかしたら、お菓子を置いたのは監督がそういうことを狙ってたのかな、とも思うんですよね。それぐらいお菓子ひとつで盛り上がってました(笑)。
――お芝居に関しても現場の空気の中で生まれたものも多かった?
井上:
そのほうが多かったかもしれないです。実際にやってみて、変えてみるということもありましたね。例えば、僕が演じるハルヒと櫻井海音くん演じるナツキのセリフをテレコ(逆)にしたこともありました。そんなセリフ一つでもディスカッションしながら、映画を作っていったので、現場はすごく楽しかったです。
映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』場面写真
――映画のタイトルが『人生で1回だけ魔法が使える』ということで、井上さんご自身、この作品の話が来て、自分だったらこういうことに魔法を使いたいな、とか考えたりはしませんでした?
井上:
しました。もちろん(笑)。
――最初、どんなことを思われました?
井上:
まずパッと最初に思い浮かんだのは、永遠の命でした。ですが、今回の作品では命に関する魔法はNGなんですよね。ただ最初にと聞かれるとそう考えましたね。
――でも、少しずつ変わっていった?
井上:
そうですね。この話を知った上で考えると、「誰かのために」と考えるようになってくるんですよね。この作品のメッセージに繋がるんですけど、それはとても素敵なことだと思いました。
ただ、僕が(魔法を)使えるなったときに、何に使うかなって、めっちゃ考えたんですよ、昨日の夜(笑)。(取材で)たくさん聞かれるだろうなと思って。考えた結果としては、例えばドラえもんのような(笑)空を飛んでみたいとか、タイムマシンで過去に行ってみたい、未来を見てみたいみたいな。
そういう子どもの頃にちょっと夢見ていた魔法というかファンタジーみたいなものがいいなと思いました。めっちゃいろいろ考えたんですけど、一周回ってそこに落ち着いた感じです(笑)。
映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』場面写真
――この物語ではその魔法の使い道に心が動かされます。
井上:
もしかしたら彼らの選択を知った時、「本当かよ」というか、「いい子な発言じゃないの?」みたいに思う方もいるかもしれないですけど、そこに行きつく過程を知ると、4人のそれぞれの思い…自分のこと、学校の友達、好きな人、そういうことでいろんな葛藤があって、たどりつく魔法の使い道なので、すごく納得がいくと思います。
鈴木おさむさんの脚本もそうですし、木村(真人)監督もそこを繊細に撮ってくださったので、すごく素敵な選択をしたんだな、と伝わってくるものがあると思います。
――今回井上さんが演じたハルヒと井上さんご自身の共感する部分というのはありますか?
井上:
この魔法を使う、って決心したときには、もうハルヒは走り始めているんですけど、そういう感覚はすごくわかるな、と思いました。僕自身、自分がやりたい、と思ったことに対しては、わりとすぐに行動しちゃうタイプなんですよね。
たまに、周りが見えなくなるところもあるので、一旦立ち止まって自問自答することも大切だったりすると思うんですけど、でも、そういうハルヒの行動はすごく共感できました。
映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』場面写真
――共演されたキャストの皆さんの印象をひと言ずついただければと思います。
井上:
八木くんはストイックな人。役との向き合い方もそうですし、たぶん皆さんも印象強いと思うんですけど、すごい(体が)バキバキなんですよね。あれってなかなかできることじゃないと思いますし、相当忍耐力もないとああはならない。すごいと思います。
櫻井くんは焼き鳥が好きな人(笑)。それが最初に出るくらい焼き鳥の話をしました。ホントに大好きらしいです(笑)。あとはサッカーが本当にうまいですね。サッカーのシーンは少ししかないですけど、あのシーンだけでも、やってた僕からしたらホントにうまいなと思いました。
椿くんは、僕の中では一番のムードメーカー。明るくて、MC力みたいなものも高い。だから一緒に喋ってて、心地いい会話がどんどん弾んでいくんですよね。助かりました。
――井上さんも含めて個性豊かな4人が集まった作品ですよね。
井上:
確かに4人それぞれなんですよね。みんなけっこう自由人というか、いい意味で干渉し合わないんです。撮影中も別に変に気を使ってるわけじゃないけど、いい距離感で楽しくできてた気がします。
正直、みんな人見知りなので、本読みの段階ではちょっと距離はあったなという印象なんですけど、リハーサルを経て、どんどん距離も縮まって気づいたらすごい居心地のいい空気になってました。そういう現場の雰囲気も含めてスクリーンで感じ取っていただけたらうれしいなと思います。
映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』メインビジュアル
――一昨年は大河ドラマ『どうする家康』、昨年は連続テレビ小説『虎に翼』という話題作に出演し、おそらく幅広い層の方に観ていただいたこの2年間だったと思うのですが、それを経て今年はこうありたい、という思いをうかがえますか?
井上:
改めて何か大きく変えるというようなことはないんですけど、映画も公開されますし、ドラマも始まってますし、そしてもう一つ大きなものとしてはシェイクスピア作品である舞台『マクベス』にも出演させていただくことになっているんです。
僕の中ではまた一つの大きなターニングポイントになるのかなと思っています。そこに真剣に、必死に向き合う上半期にしたいなと思っているのと、下半期のことはそれが終わってから考えようかなっていう感じです(笑)。
一年を通して一つでも多くのものを吸収できる、そんな年にしたいなと思っています。
(撮影:冨田望、執筆:田部井徹)
井上祐貴(いのうえ・ゆうき)1996年6月6日生まれ、広島県出身。
公式サイト●https://www.horipro.co.jp/inoueyuki/
2月21日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
出演:
八木勇征
井上祐貴 櫻井海音 椿 泰我(IMP.)
カンニング竹山 阿部亮平 高橋 洋 馬渕英里何
平野宏周 工藤美桜
笹野高史 田辺誠一
原作・脚本:鈴木おさむ
監督:木村真人
制作:共同テレビジョン 配給:ポニーキャニオン
(C)2025 映画「僕らは人生で一回だけ魔法が使える」製作委員会
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