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来栖りん「『VALORANT』は唯一自分をさらけ出せる場所」ゲーム遍歴と『ヴァロ』沼を辿る1万字超インタビュー

来栖りん「『VALORANT』は唯一自分をさらけ出せる場所」ゲーム遍歴と『ヴァロ』沼を辿る1万字超インタビュー

「『衣食住ゲーム』。『ゲームをやりたい』と思うのは私の中では生理現象なんです」

生活の一部になっているほどゲームの沼にハマっているのは、声優アーティストの来栖りんさん。

『どうぶつの森』『ポケットモンスター』にはじまり『ELDEN RING』など、ジャンル問わず様々なタイトルをプレイしてきました。

そして最近は、友達が作成したゲーミングPCでFPS(1人称視点のシューティング)ゲームにハマっているそう。中でも、かなり深い沼にハマっているのが友達に誘われて始めたというFPSゲーム『VALORANT』

来栖りん「『VALORANT』は唯一自分をさらけ出せる場所」ゲーム遍歴と『ヴァロ』沼を辿る1万字超インタビュー

仕事がある日でも「必ず2戦はプレイする」ほどのハマりっぷり。敵を倒した時の爽快感と厨二心くすぐる豊富な武器スキンが沼にハマる理由とのこと。今回は、来栖さんのゲーム遍歴を辿りつつ、“『VALORANT』沼”をたっぷりと語っていただきます

また、「等身大の自分を表現した」と語るTVアニメ『転生したらスライムだった件 第3期』エンディング主題歌を含めた2ndシングル「Believer」のレコーディング秘話。「私が好きなことにファンの皆さんがどんどん沼っていくのが楽しい」と語る2023年にソロアーティスト・声優としてデビューして早1年が経った来栖さんのファンの皆さんへの思い――。

ゲーム沼にハマる声優アーティスト・来栖りんに迫った1万字超えのインタビューをお届けします。

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『どうぶつの森』『ポケモン』『ELDEN RING』…来栖りんのゲーム遍歴

――プロフィールにも「趣味:ゲーム」と記載しているように、大のゲーム好きだとお伺いしました。ゲームを好きになったきっかけを覚えていますか?

来栖りん(以下、来栖):
小学生になる前から皆さんが知っているような一般的な家庭用ゲームはやっていたのですが、明確に「ゲームっておもしろい!」と思ったのは『どうぶつの森』。小さい頃によく遊びに行っていたいとこが貸してくれたのがきっかけでした。

そのあと、初めて自分で買ったゲーム機はニンテンドーDSi。小学校に上がったころに『ポケットモンスター(以下、ポケモン)』を始めました。

1番長い付き合いの幼馴染と誕生日が8日違いなのですが、ある年の誕生日プレゼントでお互いに『ブラック・ホワイト』を色違いで買ってもらって。「一緒にやろうね」と話していたので、その子の誕生日が来るまではプレイせずにずーっと待っていました(笑)。

――先にプレイし始めないところが可愛らしい(笑)。そこから『ポケモン』にもハマったのでしょうか?

来栖:
ハマりました。小さい頃は、『ポケモン』のストーリーがとても好きだったんです。“どうしたらバトルで勝てるか”よりも、“好きなポケモンでストーリーを進める”という楽しみ方をしていました。

年齢を重ねる中で、『ポケモン』の知識を得ていくにつれて、自分の希望のポケモンを手に入れたり、ポケモン一体一体に与えられている能力を気にしたりするようになりました。小学校時代の上級生がすごく強いポケモンを持っていたので、“ポケモン交換”をしてもらうことも。

もう少し年齢が上がってからは、徐々にバトルを楽しむようになりました。

来栖りん「『VALORANT』は唯一自分をさらけ出せる場所」ゲーム遍歴と『ヴァロ』沼を辿る1万字超インタビュー

――幼少期は『どうぶつの森』『ポケモン』と王道のゲームにハマっていますが、年齢を重ねていくにつれて変化はありましたか?

来栖:
2年前(2022年)くらいに『ELDEN RING』というゲームにドハマりしました。ファミリーゲーム以外で初めて「本格的なゲーム、めっちゃ楽しい!」「もっといろんなゲームをやりたい」と思いました。

それで当時、PlayStation 4で『ELDEN RING』をプレイしていた中、PlayStation 5を買うか悩んでいたんですね。だけど、よくよく考えてみると「プレステで遊べるゲームは大体パソコンで遊べるな……」と気づいて。PS5を買うのはやめて、ゲーム用のPCを友達に頼んで作ってもらいました。ジャンルに捉われず「できるだけ全ジャンル踏んでおこう」とゲームをしています。

ゲームで再会した同級生をきっかけに『VALORANT』沼へ「FPSをやらずにゲーム好きは語れない!」

――では、ゲーミングPCで遊び始めたのはここ最近なんですね。

来栖:
はい。ここ1〜2年のことです。ゲーミングPCを手に入れてから、最初は友達とボイスチャットを繋げて『Among Us』をプレイしていました。そのあと、『VALORANT(以下、ヴァロ)』にドハマりしてしまい、今に至ります(笑)。

――『ヴァロ』はFPSゲームですが、ここまで挙げてきたタイトルの中にFPSはなかったですよね。過去にFPSをプレイした経験もあったということでしょうか?

来栖:
“一応”あります。初めてプレイしたFPSはPlayStation Vitaの『KILLZONE:Mercenary(以下、キルゾーン)』です。だけど、難しすぎて何が何だかわからず、1週間くらいしかやっていません(笑)。

なので、流行っていた『Call of Duty(以下、CoD)』『APEX-LEGENDS-(以下、エペ)』などのFPSゲームも全く通ってきませんでした。

来栖りん「『VALORANT』は唯一自分をさらけ出せる場所」ゲーム遍歴と『ヴァロ』沼を辿る1万字超インタビュー

――そんな中で『ヴァロ』をプレイしようと思ったのにはどんなきっかけがあったのでしょう。

来栖:
親から「小学校時代の同級生の女の子がゲーミングPCを持っているらしいよ」と聞いたので、共通の友達を通じて「ゲーミングPC持っているらしいね! 一緒に遊びませんか?」と誘ったんですよ。そこから一緒にゲームで遊ぶようになって。その子に「『ヴァロ』やろう!」と誘われたのがきっかけです。

――情報量が多い……! 「小学校時代の同級生」ということは、卒業してほとんど接点がなかったわけですよね。来栖さんから急に「ゲームやろう!」と誘われて驚かれたのでは?

来栖:
驚いていたと思います(笑)。ただ、私含めてゲーム好きならではだと思うのですが、「ゲーム好きは仲間!」みたいな共通認識が自然と備わっていて。ゲーム好きとはすぐに仲良くなれるんですよね。なので、友達でゲームをやっていない人は1人もいないです!

私は仕事だと大丈夫なのですが、普段は会話がすごく苦手で……1対1の食事とか「何を話したらいいの(泣)」となってしまうんです。1対1だと会話が“ターン制”になるじゃないですか。「相手がご飯を食べている時は喋れないから、私が喋らなければ……」となっても、何を話していいか分からず、会話に困ることがたくさんありました。

来栖りん「『VALORANT』は唯一自分をさらけ出せる場所」ゲーム遍歴と『ヴァロ』沼を辿る1万字超インタビュー

だけど、ゲーム仲間ならゲームの話が一生できるんですよ。プレイングのこと、デバイスのこと、フレンドのこと……いくらでも派生して話せます。何より自分の好きなことって聞かれなくても喋れるから、一瞬で仲良くなれてしまう。

「暇だから秋葉原に行こう」とソフマップに足を運んで「このデバイス欲しい!」と会話したり。「ゲームをやっていない人とは仲良くなれない……」と思っているくらいです(笑)。

――共通の趣味があれば、いくらでも会話を続けることができますもんね。そうしてできたゲーム友達から『VALORANT』に誘われたとのことですが、ほぼやったことがないFPSゲームにすぐ足を踏み入れられたのでしょうか。

来栖:
『キルゾーン』でFPSに少し苦手意識があったので、最初は「FPSきた……」と思いました。だけど、ほとんどやったことがないゲームジャンルがFPSだけだったこともあり、「FPSをやらずしてゲーム好きは語れん!」と(笑)。

『ヴァロ』はPCでしかプレイできないですし、「このタイミングでやらなきゃゲーミングPCを買った意味がなくなっちゃうな」「せっかくデバイスにもこだわったし、やったほうがいいだろうな」と、『ヴァロ』を始めました。

――『VALORANT』は、FPSの中でもかなり難しいタイトルですよね。FPSに苦手意識がある中で挑戦してみようと思うのがすごい……!

来栖:
たしかに、『ヴァロ』は難しいタイトルだと思います。なので最初は、画面酔いが激しいから、操作に慣れなくて何にもできず……ハイセンシ(※)で始めてしまったものだから、視界がぐるんぐるんしてしまって。1戦でグロッキーになっちゃう感じだったんです。とても悔しい思いをしました。

1日10分ずつプレイ時間を増やして、少しずつならしていきました。ハイセンシをやめて、ローセンシにしたこともありますが、今では朝から夜までずっとプレイできるまでに成長しましたよ(笑)。苦手だったFPSも見事に沼ってしまいました。

(※)ハイセンシ…視点を180度振り向くのに必要なマウス操作距離が15cm以下の感度設定。一方、20cm以上の感度設定は「ローセンシ」。

来栖りん

――新しいタイトルのゲームも続々とリリースされると思うのですが、今は『ヴァロ』以外のゲームはプレイしないということなんですか?

来栖:
そんなことはありません! 『ヴァロ』は毎日プレイしていますが、ほかのゲームもプレイしていますよ。

私だけかもしれないのですが、『ヴァロ』ってずっとプレイしていると頭が疲れてくるんです。1戦1時間弱くらいなので、何回戦もプレイすると集中力が持続しなくて。それで負け試合になるくらいならプレイしない方がいいと思うタイプなんです。

だから、「今日はお仕事が休みだから1日ゲームするぞ!」という時は『ヴァロ』で2戦やったら、アクションゲームの『モンハン(モンスターハンター)』『Party Animals』、絵と文字を交互に伝えていく伝言ゲーム『Gartic Phone』など、あまり頭を使わないゲームをゲーム友達とプレイしています。

敵を倒した時の爽快感と厨二心くすぐる豊富な武器スキンが『VALORANT』沼

――いろいろプレイされている中でも、来栖さんが毎日プレイしているという『VALORANT』について詳しくお伺いしていきたいなと。『VALORANT』にそこまで沼っている理由とは?

来栖:
『ヴァロ』は気持ちがいいんですよ。

――気持ちがいい……?

来栖:
『ヴァロ』は、「敵の頭に弾が1発当たると勝ち」というシンプルなゲーム性です。ほかのFPSゲームは撃ち合いで大きなダメージを与えた方が勝ちとなることが多いのですが、『ヴァロ』は体に4発撃ち込んでも倒せないけど頭に1発当てれば勝ちなんです。

だからこそ、攻撃に精密さが大切で、「難しい」と言われている理由でもあります。当てたい時に当てたい箇所へ当てる“エイム力”が求められるゲームなんです。どんなに素早く敵に気づいたとしても、相手が先に自分の頭に1発撃ち込んできたら負けてしまう。逆に1発で相手の頭に命中して倒せた時には、ほかのゲームで味わえない爽快感や気持ちよさがあります。

来栖りん「『VALORANT』は唯一自分をさらけ出せる場所」ゲーム遍歴と『ヴァロ』沼を辿る1万字超インタビュー

――ゲーム性的に、勝った時の気持ちよさが半端じゃないと。

来栖:
でも、私が1番沼だなと思うのは“武器です。『ヴァロ』にはキャラクタースキンはないものの、武器スキンがたくさんあって厨二心をくすぐられます。

5対5のチーム戦、13ラウンド先取で勝ちなのですが、勝つと最後に敵を倒してラウンドを終わらせたメンバーの武器アニメーションが流れるんですよ。ドラゴンモチーフの銃だとドラゴンが「ガオーッ!」と出てきてすごくカッコいい。派手な演出があると、“やってやったぜ!”感があってすごく楽しいんです。

カッコいい系の武器スキンだけではなく、かわいい系の武器スキンもあるので、そんな武器スキンに沼っているプレイヤーはたくさんいると思います。

――推し武器もあるんですか?

来栖:
あります! 私の推し武器は「インペリウム ヴァンダル」です。これがドラゴンが出てくるアニメーションの武器なんですよ。距離によって威力が変わらない高い精度のライフルと言われている「ヴァンダル」というシリーズのライフルです。

シーズンごとに毎回スキンのパックが出るので、武器の種類がすごく多いんです。武器スキンを変えても、実際に撃ちやすさに差異はないそうなのですが、プレイヤーのみんなはプラシーボ効果で「これは撃ちやすい!」「このスキンはめっちゃ当たる!」と言っています(笑)。

――プラシーボなんですか(笑)。

来栖:
プラシーボだと思います!(笑)中には、半透明の武器スキンもあるんですね。「透けているから視野が広くて撃ちやすい」と言う友達がいるんですけど、それもプラシーボだと思っています(笑)。

だだ、武器によって射撃音が違うので、音の合う合わないはあります。「高い音は耳障りだけど、低い音は集中できるから好き」という人が多い印象です。

また、武器をフレンドと交換するのがまた楽しいんです。

――フレンド同士で武器の交換ができるんですね。

来栖:
『ヴァロ』にはお金の概念があり、ラウンドが始まると武器やアビリティ(スキル)を購入します。そして、強い武器は金額が高いんですね。とはいえ、せっかく自分が高い武器を買っても、チーム戦なのでほかの人がそれより弱い武器を持っていたら負ける可能性がある。つまり損をしてしまうんですよね。

なのでチームを組んだ際は、最初に安い武器を買ってあえて負ける“エコラウンド”を行います。そして、次のラウンドで高くて強い武器をメンバーみんなで買い揃えて勝ち進んでいくんです。強い武器を買い揃えてもスキンは違うので、「新しく買ったスキンだから使ってみて!」「めっちゃいいじゃんこのスキン!」と交換することがあって。それがすごく楽しい!

来栖りん「『VALORANT』は唯一自分をさらけ出せる場所」ゲーム遍歴と『ヴァロ』沼を辿る1万字超インタビュー

最近は、女の子だけのサーバーもあるほど、可愛い系の武器スキンが増えてきたことで“ヴァロ女子”が増えてきたんですね。VTuberやアイドル、私のように声優をしている子など5人集めてプレイすることも多く、かわいい武器スキンにも触れています。

――武器交換することで、自分が普段選ばない武器スキンに触れられるから、どんどん推し武器が増えていきそうですね。また、お話を聞いていると『VALORANT』はかなりチームのバランスが問われるんだなと感じました。

来栖:
かなりチームのバランスが大切です! 自分だけが強くても負けるし、逆に自分がダメダメなプレイしかできなくても味方のカバーが良ければ勝ててしまう。調子が悪い時に前線に出て戦うキャラクターを使ってしまうと「私のせいだ……」と気分が落ちるから役割分担も大事なんですよ。

来栖りん「『VALORANT』は唯一自分をさらけ出せる場所」ゲーム遍歴と『ヴァロ』沼を辿る1万字超インタビュー

また、フィジカルも大事ですが、『ヴァロ』は戦略がかなり重要なゲームでもあります。座学(動画研究・情報収集)をしていないと結構きついと思います。

キャラクターによってアビリティが変わるのですが、索敵のスキルを使えるキャラクターの人がフィールド内の敵数を調べて「左の方に行くと敵が3人いるから、敵が2人しかしない右に3人で攻めに行こう」と戦略を練って指示だしできないと負けちゃうとか。5人中1人は座学をしている人がいないとほとんど勝てないゲームかもしれません。

特にこだわっているのはキーボード「感知が速い“Wooting”を使っています」

――FPSゲームって速度や瞬発力が重要なのでデバイスのスペックも重要というイメージがあります。

来栖:
画面は大事だと思います。FPSは1秒間に新しい画像を描画する“リフレッシュレート”が重要なんです。画面がぬるぬる動いてくれないと敵が見えない瞬間ができて負けてしまうことがあるから。

デバイスを買い揃える上で、ディスプレイのリフレッシュレートが165Hzあればいいかなと思っています。人によっては「440Hzがいい」「220Hzがいい」と言いますけど、私的には160Hzくらいあれば大丈夫だと思います。

――ディスプレイ以外に、来栖さんご自身がデバイスでこだわっていることはありますか?

来栖:
こだわっているのは、ライティングを含めた見た目ですかね……。私のゲーミングPCはスペックがそんなに高くなくて、なんならCPUが「Core i5」なんですよ。一番新しいCPUが「Core i9」とかなので、そろそろ買い換えないとヤバいなと思っています(笑)。

ただ、キーボードには少しこだわりがあります。「Wooting」というゲーミングキーボードメーカーのものを使っていて。キーボードって押し込んだ時に一定のラインまで到達すると信号が出て、信号をPCが感知して画面が動くという仕組みですよね。その信号が「キーが押し込まれた瞬間に入力、キーが戻りはじめた瞬間に入力解除」とものすごく速く感知する“ラピッドトリガー機能”に対応しているキーボードなんです。

あまりにも感知が速いので、タイピングは誤字だらけになってしまうのですが(笑)。「『ヴァロ』をプレイするならWootingが強い!」と言われているので使っています。

来栖りん「『VALORANT』は唯一自分をさらけ出せる場所」ゲーム遍歴と『ヴァロ』沼を辿る1万字超インタビュー

Wootingを含めた来栖さん愛用のガジェットと「VALORANT Champions Tour Masters Tokyo」のキャップ

――ゲームによって相性のいいキーボードがあるんですね。

来栖:
キーボードによって反応速度が変わるんですよね。『エペ』をはじめとしたFPSは走りながら射撃することが多いのですが、『ヴァロ』は歩きながら射撃すると弾が変な方向にいって当たらないんですよ。武器によっては体に命中するかもしれませんが、頭には当てられないので、止まって撃たないといけません。

とはいえ、棒立ちしていたら敵に撃たれて負けてしまうので、「撃つ時に止まってすぐ動く」を素早く繰り返す必要があります。だから、反応の速いWootingのキーボードが強いんです。上のランク帯に行けば行くほど「撃つ時に止まる」作業=”ストッピング”ができないとぼろ負けすると言われています。

――そういったデバイスの知識や情報はどこから仕入れてくるんですか?

来栖:
ほとんどフレンドからですね。いくつかのサーバーに入っているのですが、そのサーバーのDiscordのチャンネルで、「これが発売するらしいよ」と情報交換をしています。

お仕事の時間以外はずっとサーバーのフレンドたちと『ヴァロ』に関する何かをしていると思います。例えば、通勤時間には、フレンドの誰かのプレイ動画を見ながら、チャンネルに聞き専で入ってコメントし合うとか。寝れない時、何ならクリスマスなど世間がイベントで盛り上がっているタイミングでも常に誰かしらチャンネルにいてずっと話しているから心細くないんです(笑)。

来栖りん「『VALORANT』は唯一自分をさらけ出せる場所」ゲーム遍歴と『ヴァロ』沼を辿る1万字超インタビュー

――どんな時でも好きなことを共有し合える場所があるのはいいですね! また、いくつものサーバーに入っているということは、その時々で一緒にプレイするフレンドも変わるということでしょうか?

来栖:
プレイヤーの中にはエンジョイ勢とガチ勢がいるので、その時の気分でサーバーを変えて遊んでいます

ゆるくやりたい時は負けても大爆笑できるような仲の良いエンジョイ勢の子たちとふざけながらプレイしますし、ランクが下がりすぎてやばい時は本気でやるガチ勢の子たちに声をかけて真剣にプレイします。

ガチ勢の場合はウォーミングアップをしないでプレイを始めると怒られたり、真剣にやりすぎて険悪な雰囲気になったりすることもありますが、それはそれで仲が良い証拠だと思っています。

「衣食住ゲーム」ゲームをやりたいと思う気持ちは生理現象

――来栖さんご自身、お仕事以外の時間はどのくらいゲームをしているんですか?

来栖:
お休みの日はずっとですね(笑)。お休みの日はなるべく早起きしたくないので、お昼過ぎから始めることが多いです。フレンドの人たちには「お昼くらいに起きたら入るね」と言っていて、みんなも休みの日は大体12時から14時くらいに起きてくることが多いので、そこからご飯とお手洗い以外はゲームをしています(笑)。

『ヴァロ』を2戦やったらお菓子を食べてフレンドとおしゃべりして、もう1戦プレイしたら息抜きに別のゲームをプレイするとか。

来栖りん「『VALORANT』は唯一自分をさらけ出せる場所」ゲーム遍歴と『ヴァロ』沼を辿る1万字超インタビュー

――すごい。お休みの日は、丸1日ゲームに関わることをしているんですね。

来栖:
ただ、私はゲームをしていない方だと思います。フレンドの中には寝ないで丸2日ゲームをしている子もいますし……。私はお仕事がきつくなるから、お仕事の日は「『ヴァロ』を2戦したら終わり!」と決めているのですが、不定期なお仕事をしている子や週2日のお休みがある子とかは、私以上にずっとゲームをしています(笑)。

私自身お仕事がある日でも、ゲームそのものをプレイするわけではないのですが、移動時間にフレンドの誰かがプレイしていたらDiscordチャンネルへ入っています。また、遠征をしている時以外は、「どんなに忙しくても1日1戦はしなきゃ!」とプレイしています。

――ゲーミングPCは持ち運びができないから、移動時間や遠征時にプレイできないですもんね。

来栖:
そうなんですよ! 「Switchは持ち運べて便利だな」と思いますね。遠征でしばらくプレイできないこともあって、遠征から帰宅後にプレイしてみるとすごく弱くなってしまうので……。

『ヴァロ』には勝てば獲得できるランクポイントがあり、それが100ポイント貯まるとランクが昇格する仕組みなんですね。逆に負けるとランクポイントを失って降格してしまいます。

以前、お仕事が忙しくて1ヵ月くらいプレイできない期間があって……久々にプレイしてみたら一気に6段階ランクも降格したことがあったんです。そこで、「毎日やらないと腕が鈍ってダメだ!」と気付きました。

――そんなに一気に落ちることがあるんですか?

来栖:
1ラウンドの中でどれだけ活躍したかによって獲得できるポイントが変わります。自分のチームが勝っていても、活躍しないと9ポイントくらいしかもらえないから、なかなかランクが上がらなくて。自分のせいで負けると一気に30ポイントを失うことも。

その時は、腕が鈍っている中で何ラウンドかプレイし続けた結果、ポイントを獲得できなかったり、ポイントを失ったりして降格してしまいました……。

――そこまで本気でプレイしていると「いずれは大会に出たい!」と思うことはないのでしょうか。

来栖:
大勢に見られている中でプレイするのは緊張するので……。もし最後の1人になったら空気に飲まれて負けてしまうだろうし、無理だと思います!(笑) 内輪で楽しむ方が好きです。

ただ、今でも仲良くなったフレンドたちと大会を観に行くことはありますよ! 今日持ってきた帽子も『ヴァロ』の大会グッズなんです。「みんなで応援しに行こうぜ!」とチケットを買って、みんなで帽子を被って応援しています。大会にはコスプレイヤーさんがいますし、点が入ると「わー!」と盛り上がるんですよ。会場全体が『ヴァロ』好きで溢れているのですごく楽しいです。

来栖りん「『VALORANT』は唯一自分をさらけ出せる場所」ゲーム遍歴と『ヴァロ』沼を辿る1万字超インタビュー

テーブルに置いているのが「VALORANT Champions Tour Masters Tokyo」(国際大会)のグッズであるキャップ

――本当にゲームがお好きだということが分かったのですが、ゲームをお仕事にすることもできますよね。「声優として活動をしながらゲームにも仕事で関わりたい」と思うことはないのでしょうか。

来栖:
こういう風にひたすらゲームについて語るのはすごく楽しいのですが、基本的にはゲームを仕事にしたいとはあまり思わないかもしれません。

私、絵を描くことが好きで、以前イラストのお仕事をいただいたことがあったのですが、「好きなことを仕事にするのってあまり向いていないかも」と思ってしまったんですよ。私の中では好きなこと=休憩の場所なので、義務にならないくらいの距離感でゲームに関わっていたいなと思っています。

――では、来栖さんにとってゲームはどんな存在ですか?

来栖:
「衣食住ゲーム」……というか、ゲームと食は同じかもしれません(笑)。「ゲームをやりたい」と思うのは私の中では生理現象なんですよ。

どれだけ大切な人やモノがあったとしても、ゲームに勝てるのは家族くらい。家族を人質に取られて「ゲームをやめろ!」と言われたらやめますけど、それ以外の理由では絶対にやめられないくらい、私の生活に欠かせない存在です(笑)。

シングル「Believer」は三者三様「皆さんの情緒がグワングワンになればいいな」

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羽賀こはく

横浜市出身。インタビュー記事をメインで執筆。愛猫2匹に邪魔をされながらゲームや漫画を楽しむことが生き甲斐。

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