羽賀こはく
横浜市出身。インタビュー記事をメインで執筆。愛猫2匹に邪魔をされながらゲームや漫画を楽しむことが生き甲斐。
――ゲーム沼についてたっぷりお話を伺ったところで、そろそろ新曲のお話もお聞きしたいなと。2ndシングルの表題曲である「Believer」の推しポイントから教えてください。
来栖:
あまり比喩表現がなくまっすぐな歌詞が推しポイントですね。歌詞の中にはマイナスなワードも入っているので、サウンドの音数の少なさと相まって物寂しい瞬間があるのですが、最後にはキラッと前を向いていけるような曲です。完成した曲を聴いた時に物語を感じる、波のような1曲だと思いました。
――まっすぐな歌詞にピッタリな、とてもまっすぐな歌声だと感じました。
来栖:
TVアニメ『転生したらスライムだった件 第3期(以下、転スラ)』のエンディング主題歌ということもあり、「主人公・リムルのまっすぐな気持ちを届けなくちゃ」「まっすぐな声で歌詞の思いが届けばいいな」と思いながらレコーディングしました。
音数が少ない曲なので、息の音が聴こえるのは少し恥ずかしいのですが……(笑)。複雑な表現はせずに、声を前に飛ばすような発声を意識したので、歌詞と一緒に歌声にも注目して聴いてほしいです。
――「Believer」のレコーディングはいかがでしたか?
来栖:
複雑なことを考えずに歌えたので、とても楽しかったです! 「Get you ×2」などこれまでの私の楽曲って等身大の自分として歌うというより、「この歌詞に登場する女の子ってこういうイメージ」と想像して歌っていたんですね。
なので、「Believer」はすごくフラットな気持ちで歌うことができたので新鮮でした。ありのままの私が現われている楽曲だと思います。
――一方、カップリングの「SUMMER JOY」はこれまでの来栖さんっぽい表現だと感じました。この楽曲は昨年開催された1st Liveでサプライズ披露して、音源化希望の声が多かったんですよね。
来栖:
アンコールで披露して、すごく評判が良かった曲です。タオルをぶんぶん回しながら盛り上がれる“タオル曲”。ソロアーティストとしてデビューして日が浅いこともあり、ライブ回数が多いわけではないので、ファンの方から「ライブで楽しかったしかわいかったから音源でも聴きたい!」とたくさん言っていただきました。
なので、ポロっと「みんながSNSとかで毎日言ってくれたら、もしかしたら音源化するかもね」と言ったら、ファンの皆さんが何か月間も毎日欠かさず言ってくれて……! それを見たプロデューサーが「わかった、わかった」と(笑)。待望の音源化です!
――「SUMMER JOY」はレコーディングでこだわったことはありますか?
来栖:
<アイドルなのにどうしよう>という歌詞があるように、歌詞も曲もすごく王道で可愛いアイドルソングなんですよね。爽やかで明るくてキラっとしたイメージなので、とにかく明るく弾けている感じが伝わるようにテンションはかなり“アゲめ”で収録しました。
――“アゲめ”なテンションから一転した、最後のセリフ部分<君が好きだ。>の表現がすごく印象的でした。
来栖:
最初はアゲめのテンションのまま「君が好きだっ!」という表現で収録したのですが、プロデューサーに「その表現なに?(笑)」「もっとリアルな感じがいいよ」と言われたんです。プロデューサー的に、キラッとつくり込まれたアイドル像やセリフっぽい言い方がイメージと違ったようで……。
収録ブースにカメラまで持ち込まれるほど、必死に試行錯誤して収録しました(笑)。最終的に、全力で照れている時の<君が好きだ。>になりましたね。結構リアルな感じになったんじゃないかなと思います。完成した音源を聴いたら、素の感じが出ていて、「そういうことか」と思いましたね(笑)。
――プロデューサーさんこだわりの<君が好きだ。>だったわけですね。もう1つのカップリング曲「ヒロイン」は、「SUMMER JOY」とは違う雰囲気の可愛らしさを感じました。
来栖:
プロデューサーに直接聞いていないので自分の勝手なイメージなんですけど、「ヒロイン」の歌詞に出てくる子と自分にすごく共通点が多いなと思っていて。<ホクロ><鼻にかかった><君より全部 小さいけど、>とか、自分に投影してしまう歌詞が多くありました。
おそらく私をモデルに書いてくれたのではないかと思う反面、「みんなの思う来栖りんのイメージ」も歌詞の中に表現されていると感じました。レコーディングでは歌いながら「おお!」となりました。
とはいえ、等身大の自分として歌うというよりは、「Believer」と異なり“皆さんの思い描くヒロインを演じる”感覚で歌っています。
――具体的にどのようなヒロイン像をイメージして歌ったのでしょうか?
来栖:
「ヒロイン」の歌詞って全体的に「どう? 私、可愛いでしょ?」という挑発的な要素を感じたんですね。なので、可愛い声で歌うにしても語尾の感じとかは、“ふわふわ優しい可愛さ”ではなく“小悪魔っぽいおどけた可愛さ”をイメージして歌いました。全力ぶりっ子をイメージして、語尾を絞ったり上げたりしています(笑)。
小悪魔っぽい曲では語尾をきゅっと上げたり、ふわっとした曲では最後に息多めで終わらせたり。そうやって表現を調整しながらレコーディングするのが楽しいなと思いました。
――レコーディングでは、そうやってご自身の考えや表現を取り入れて挑むことが多いんですか?
来栖:
そうですね。デモの段階から楽曲制作に参加しているので、いろいろと考えてある程度イメージを固めてレコーディングに臨んでいます。最初は何も準備せずにレコーディングをしていたのですが、最終的に音がかなり変わってしまうことが多くて。家にパソコンがあるので、今はレコーディング前からイメージを固めるために私がデモから歌っているんです。
とはいえ、「SUMMER JOY」の<君が好きだ。>のようにレコーディングでディレクションを受けることもあるので、その場で表現を変えることもあります。アフレコ現場でも同じですが、「絶対これ!」と準備したものを持って行くと融通が利かなくなってしまうんですね。
だからこそ、いろいろな表現ができるように、自分の中にある引き出しを全部持って行くようにしています。その方がレコーディングもスムーズに進むんです。
――プロデューサーさんを含め、スタッフの方たちと話し合って楽曲を制作されているんですね。
来栖:
共同制作している感覚が強いですね。基本的にプロデューサーから「次はどんな曲歌いたい?」と聞かれるので、「こういう雰囲気で、こういう歌詞を歌ってみたい」と楽曲のイメージを伝えていて。「Believer」に関してはアニメタイアップ曲なので、プロデューサーの意向が中心ですが、私の意見を取り入れてくれることが多いですね。
――それでは、2ndシングル「Believer」を楽しみにしているリスナーの皆さんに伝えたいことはありますか?
来栖:
「Believer」はTVアニメ『転スラ』の世界観を邪魔しない、『転スラ』にピッタリな1曲です。誰もが考えたことのあるような言葉が歌詞に書かれていて、スッと入り込んでくるというか、寄り添ってくれる楽曲になっていると思います。エンディング主題歌として毎回アニメの最後に流れるからこそ、アニメと合わせて楽しんでほしいです。
そして、「SUMMER JOY」は「みんなの大好きな曲、お待たせしました!」ということだけお伝えすれば十分かなと(笑)。「ヒロイン」は歌い方にこだわっているので、みんなにキュンキュンしてもらえたら嬉しいです。
シングルにしては珍しく三者三様の色を持った楽曲なので、この1枚の中で皆さんの情緒がグワングワンになればいいな(笑)。楽しんでいただけたらと思います。
――2023年にソロアーティスト、そして声優としてデビューを果たした来栖さん。この1年の活動を振り返り、新たな気づきとなったことはありましたか?
来栖:
私が好きなことにファンの皆さんがどんどん沼っていくのが楽しいということ。私は好きなものを布教するのが好きなのですが、ゲームって敷居が高いんですね。私がやっているようなゲーミングPCのゲームってお金もかかりますし……。「ゲームやろうよ!」と家族や友達を誘っても大体やってくれなくて(笑)。
でも、ファンの方たちは「りんちゃんがあんまりにも言うから買いました!」とゲーミングPCを買ってゲームを始めてくれるんです。そういうファンの皆さんと接していると、より「趣味の共有ができるって楽しい!」と気づかされました。
――ファンの皆さんを同じ趣味に沼らせる一方、“来栖りんを沼らせるため”に意識していることはありますか?
来栖:
私、もともと“沼”という言葉にあまりいいイメージがなかったんです。「沼にハマるとつらくなる」とかよく聞いていましたしね。
だけど、このお仕事を始めてから、そのイメージが自分の中で変わっていったんです。ファンの子から「りんちゃん沼なんだけど!」「沼すぎて終わった……」とみんなが楽しそうに言っているのを見て、“沼”っておもしろいワードだなって。
たしかに、私が沼っている『ヴァロ』は“唯一自分をさらけ出せる”、“自分の好きを全力で表現できる場所”なんですよね。『ヴァロ』をやっている時が1番楽しいから、私もそういう沼になれたらいいなと思っています。
「りんちゃんといる時が1番楽しい」「りんちゃんの曲を聴いている時が1番幸せ」と、皆さんにとってプラスの場所になっていたらいいなと思っています。それが意識していることかもしれません。
――それでは最後に、ファンの皆さんにとってプラスの場所になるために来栖さん自身がこだわっていることを教えてください
来栖:
こだわっているというわけではなく自然となのですが……ファンの皆さんとは友達のような感覚で接しています。先ほどもお話したのですが、私は人と喋ることがあまり得意ではないんですね。だけど、「ファンの子には楽しんでもらいたい」「私といる時は幸せを感じてほしい」という思いが1番にあって。
プライベートでは会話を続けられないのに、ファンの皆さんのことは知りたくなって「今日は何をしていたの?」「このあとどこに行くの?」と友達と話すような感じで自然と聞いてしまうんですよ(笑)。オンラインお話会だとお家の中が映るので、部屋に置いてあるものに対して「それ何!?」と気になって聞くとか。
好きだと自然にいろんなことが気になるんだなって。それが理由で私はファンの皆さんと距離が近いということを気づいてもらえたら、感じてもらえたら嬉しいなと思っています。
また、私も特典会などの短い時間では語り切れない自分のプライベートのことをこういうインタビューでお話してもっと距離を縮めていきたいです。
(執筆:羽賀こはく、取材・編集:阿部裕華、撮影:はぎひさこ)
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来栖りん 2ndシングル「Believer」
5月22日発売
【初回限定盤】
品番:LACM-34557
価格:¥3,300(税込)
仕様:CD1枚、Blu-ray1枚、フォトブック、スリーブ付き
<CD>※全形態共通
1. Believer
作詞・作曲: Junxix. 編曲: 藤田卓也
2. SUMMER JOY
作詞・作曲: Junxix. 編曲: kazuboy.
3. ヒロイン
作詞・作曲: Junxix. 編曲: 藤田卓也
<Blu-ray>
1. Believer -Music Video-
2. Believer -Making Movie-
【通常盤A】
品番:LACM-24557
価格:¥1,650(税込)
仕様:CD1枚
【通常盤B】
品番:LACM-24558
価格:¥1,650(税込)
仕様:CD1枚
※TVアニメ『転生したらスライムだった件 第3期』描き下ろしイラストジャケット
来栖りん(くるす・りん)
2000年11月8日生まれ、東京都出身。
来栖りん オフィシャルサイト: https://kurusurin.jp/
来栖りん 公式X(旧:Twitter): https://twitter.com/kurusurindesu
来栖りん Instagram: https://www.instagram.com/ringring_rin/
来栖りん アーティストYouTubeチャンネル: https://www.youtube.com/@kurusu_rin
羽賀こはく
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