すなくじら
下町育ちのエンタメライター。アニメ&映画ジャンルを中心に執筆活動中。ダークファンタジーやゴシックなテイストの世界観の作品が好きです。乙女ゲームの新作情報が生き甲斐。
「普段自分が生きているのとは違う世界で別の自分が人生を楽しんでいる。それがゲームのおもしろさ」
こう語るのは声優アーティスト・高塚智人さん。
「幼少期から1番楽しかった」というゲーム。大人になった今でも健在で、FPS、Switchのゲーム、アプリゲームなど複数のゲームを同時並行でプレイしているそう。人生の大半は“ゲーム沼”にハマり続けている、生粋のゲーマーです。
そんな高塚さんが大人になってからハマったゲームも数知れず。お気に入りのゲーム作品を聞くと、ギャルゲー『タペストリー』やFPS『レインボーシックス シージ』など出てくる出てくる……。
中でもより一層熱量高く話し出したのは、大人になって再燃したという『ポケモン』シリーズ。現在はシリーズ最新作の『スカーレット・バイオレット』に夢中とのこと。「一目惚れしたポケモンのことだけを、ずっと愛でている」というコダワリも。
そこで今回は、高塚さんがハマる“ゲーム沼”、“ポケモン沼”についてたっぷりと語っていただきました。
また、作詞に初挑戦したほか、高塚さんが好きな『アイマス』やギャルゲーの楽曲に関わる豪華クリエイター陣と二人三脚で楽曲を制作した、2023年12月13日発売の最新ミニアルバム『アイコトバ』のコダワリもお聞きしています。
INDEX
――高塚さんがハマっている“沼”は何でしょうか?
高塚智人(以下、高塚):
ゲームが好きです! 子どもの頃は、外で遊んだりカードゲームをしたりしていましたけど、結局ゲームが1番楽しくて。
物心ついた時から、休日は兄と一緒におばあちゃんの家で『ボンバーマン』をやったり、夏休みは朝から晩まで『三国無双』のレベル上げをしたりしていました。
中学生になると『モンスターハンター(以下、モンハン)』シリーズをずっとやっていました。『モンハン』は新作が出るたびに追い続けています。
シリーズものにハマると、狂ったようにやっちゃうんですよ(笑)。ほかにもFPSにめちゃめちゃハマりました。みんなで遊べるマルチプレイのゲームが大好きなんです。
あと、大人になってからはギャルゲーにもハマりました……。
――ギャルゲーは大人になってからなんですね!
高塚:
そうなんです。ギャルゲーって、ストーリーがとにかく泣ける作品が多くて……。胸を締め付けられるような切なさを、より濃厚に表現してくれるのが魅力的。僕は特に、男女の恋愛における切なさが大好きなのでハマってしまいました。
ちなみに、僕の1番好きなギャルゲー作品は『タペストリー(-you will meet yourself-)』です。この作品は役者仲間の熊谷健太郎くんから教えてもらいました。彼は僕の5倍くらいギャルゲーをやっているので、よくおすすめを教えてもらっています(笑)。
主人公が不治の病にかかって余命半年と宣告されるストーリーですごく泣けるんですよ。僕自身、確固たる好みのキャラクターがいるのですが、物語重視の作品においては好みのキャラクターのルートではなく、王道のメインヒロインルートからプレイするというこだわりがありまして。
『タペストリー』も同じようにプレイしたら、見事に泣きました。「このストーリーを浴びれて幸せ……」という気持ちです(笑)。
――気持ちの入れ込みようがすごい(笑)。好きになるとトコトンハマってしまうタイプなのでしょうか。
高塚:
ずっとやり続けてしまいますね。
ほかにも、FPSゲームの『レインボーシックス シージ』はかれこれ8年くらい止まらずにやっています。
僕の同期に眞對友樹也って声優がいるんですけど、彼とずっとプレイしています。眞對は事務所に入ったタイミングもほぼ一緒。「『シージ』をやっているグループがあるから一緒にやらない?」と誘ってもらってから、その中の4、5人とは今もずっと一緒にやり続けています。
――いろんなFPSゲームが出ている中で、同じFPSを8年も続けていることがすごい……!
高塚:
『シージ』の場合、戦うのも楽しいのですが、友達と通話しながら適度に楽しめるのがいい。FPSゲームの中でも、バトロワ系(バトルロワイヤル)の場合は、1回始まるとプレイ時間が長いんですよ。1時間くらいずっと集中しないといけないゲームもありますしね。
だけど、『シージ』は1回の戦闘が短く、しかも戦闘の間に休憩があるんです。だから、Switchやアプリゲームとかと平行してプレイできちゃうという。
ここまでくると、「一種の病気か!」って感じですよ(笑)。
――複数のゲームを同時にプレイされているんですか?
高塚:
していますね。その時々でプレイするゲームは変わりますけど、例えばアプリゲームだとこんな感じ……(スマホを見せながら)。
――めっっっちゃやっているじゃないですか(笑)。『アイドルマスター(アイマス』」シリーズのアプリゲームが一通り入っていますね。これだけのアプリと並行してFPSやSwitchでも遊んでいるということは、1日どれくらいゲームをしているんですか?
高塚:
数えたくないくらいです(笑)。課金の額もそうですけど、数字にしたら自分が引いちゃうので、あえて見ないようにしています……。
最近はそれに加えて『たまごっち』も始めてしまいましたし……。
――なんと、『たまごっち』まで!(笑)
高塚:
初代『たまごっち』の復刻版を手に入れて、隙間時間にずっと遊んでいます(笑)。
――とはいえ高塚さん、お忙しいですよね。どうやってゲームの時間を捻出しているんですか?
高塚:
節度は守るようにしています(笑)。自分の身を削るほどはやっていませんしね。
仕事がある時は、前日からモードを作るためにゲームを手放しますし。大好きなんですけど、全然ゲーム断ちもできますよ!
――ゲーム断ちできるのはすごい! 高塚さんがそこまで沼にハマる、“ゲームの魅力”が気になるところです。
高塚:
僕、ゲームを1人でプレイできないんですよね。マルチプレイが好きだから、友達と話しながら何かをクリアしていくところに魅力を感じています。
あとは、ゲームの中でたくさんのドラマがあったり、仲間を助けたり仲間に助けてもらったり、現実では絶対にできないアクションをしたり……普段自分が生きているのとは違う世界で別の自分が人生を楽しんでいる。それがゲームのおもしろさだと思います。いわゆる中二病なんです(笑)。
――さまざまなゲームをプレイされていますが、中でも今1番ハマっているゲームは何ですか?
高塚:
今1番ハマっているのは『ポケモン』です。僕は『ポケモン』ド世代かつ兄がいるので、 子どもの頃から自然とポケモンに興味を持っていたんです。
子どもたちみんなが注目しているゲームだったし、初期の『ポケットモンスター 赤・緑』が発売されて、兄が赤を買ってもらったタイミングで、僕も緑を買ってもらいました。
そのあと、3シリーズ目の『ルビサファ(ポケットモンスター ルビー・サファイア)』のタイミングで、自分の中のブームがアクションゲームになったので、一度『ポケモン』から離れたんですね。
僕、マルチプレイが好きなのに、当時の『ポケモン』は基本1人用だったから、そういう意味でも全然やれていなくて。ほかにも、好きなポケモンだけを愛でるタイプというのもあり、 最新作の『ポケモン』シリーズに愛着が持てなかったんですよ。
――一度離れた作品に再びハマったのには何かきっかけが?
高塚:
3シリーズくらい『ポケモン』をプレイしていない期間があったのですが、Nintendo Switchの『剣盾(ポケットモンスター ソード・シールド)』で再熱しました。『剣盾』はマルチプレイでも楽しめますし、何より過去シリーズのポケモンが登場していて。「子どもの頃から愛でていたポケモンを再び愛でることができる!」と(笑)。
さらに、『(ポケットモンスター)スカーレット・バイオレット』で沼に落ちて、過去シリーズ全部クリア……って流れですね。
『スカーレット・バイオレット』は(発売から)1年経っていないのですが、12月14日にDLC「ゼロの秘宝 後編・藍の円盤」が出るので、 現役で楽しんでいます(笑)。
https://youtu.be/KQtRYrSjlfI?feature=shared
――高塚さんが愛でている推しポケモン、ぜひ知りたいです!
高塚:
ニョロモから始まって、今はフォレトスというポケモンが好きですね。あとは、『剣盾』で出会ったナットレイもめちゃめちゃ好きです。
丸っこいフォルムがベースのポケモンがすごく好き。一目惚れしたポケモンのことだけを、ずっと愛でています。
とはいえ、丸の中にちゃんとこだわりがあって。 ビリリダマとかプリンとかは、丸だけど少し違うんです。言語化するのが難しいのですが(笑)。
――お話を聞いていると『剣盾』『スカーレット・バイオレット』が特に好きな印象を受けますが、とはいえ『ポケモン』は20を超えるシリーズがありますよね。中でもお気に入りのシリーズをお聞きしたいです!
高塚:
大人になってから『(ポケットモンスター)ダイヤモンド・パール』以降を全部やったんですけど、中でも『(ポケットモンスター)ブラック・ホワイト』の『ブラック』がお気に入りです。
街の雰囲気を含め、世界観がすごく良くて。あと、御三家で僕の1番好きなエンブオーっていう豚のポケモンがいるのも大きい。かなり愛しちゃっています(笑)。 エンブオーの成長を見ながら戦うのが本当に楽しいんです。
あと、『ブラック』のストーリーは心に刺さりました。
――どんなストーリーなのか気になります!
高塚:
『ポケモン』って、時々重めなテーマのストーリーがあるんですよね。 中でも悪役みたいなボス敵は最低なキャラが多くて。「世界を壊す」くらいのことをしようとします。『ブラック』のボスキャラも、世界中のポケモンを奪って自分だけのものにしようと目論んでいるんですよ。
そんなストーリーだからこそ、ポケモンとの共存についても考えさせられます。「ポケモンはゲームの世界では当たり前の存在になっているけど、実はトレーナーとポケモンの関係って、トレーナーがポケモンを利用してるだけなのかな」とか。「ポケモンはトレーナーがいない環境で自由にした方がいいのかな」とか考えさせられました。
この辺りは、子どもの頃には絶対気づかなかった哲学的な要素だと思いました。今この年齢で改めてプレイして、すごく新鮮に楽しめたのは、本当に贅沢だなと思っています。
でも、1番おすすめなのは、結局『スカーレット・バイオレット』ですね。
――『スカーレット・バイオレット』の おすすめポイントはどこですか?
高塚:
マルチプレイ好きとしては、ゲーム友達みんなで同じ世界に入って、ウォーキングしたり、写真撮ったりしながら、『ポケモン』の世界で思い出をつくれるのがいいんですよ。僕はそれをめっちゃ求めていたから、今回ついにそれが実現してかなり楽しんでいます(笑)。
それこそ『レインボーシックス シージ』を一緒にプレイしている眞對とも『スカーレット・バイオレット』で遊んでいて。いつも「ポケモンやろうぜ!」と連絡しています(笑)。
彼とは同じ感覚でゲームができるからありがたいんですよね。『ポケモン』だと、バトルで高みを目指す人も多いけど、僕はまったくバトルをやらないので……眞對となら、ただバトルするだけじゃなくて、ウォーキングしたり、ポケモンと一緒にいい感じの写真撮ったりして楽しめる。ゲームの世界を共に過ごす仲間って感じです。
――競い合うのが得意ではない、ということなんですかね?
高塚:
FPSは好きなんですけど、こと『ポケモン』に関しては、戦うことに重きを置いていないんです。競い合って高みを目指すのも楽しみ方の一つだとは思うのですが、自分の好きなポケモンたちとバトルで上を目指すとなると、そもそものステータス的に難しい部分もあるから……。
子どもの頃は、とにかく可愛いポケモンを集めて戦わせることに終始していたので、強い技を覚えさせることがメインだったのですが、大人になった今はストーリーに注目できるから、そういう意味で子どもの頃とは少し違う楽しみ方をしているかもしれません。1個1個の戦いのドラマを感じながらプレイする感覚……というのかな。
――アクションを楽しんでいたところからストーリーを楽しむようになった以外で、子どもの頃と大人になってから『ポケモン』の楽しみ方に変化はありましたか?
高塚:
グッズを買う量が変わりました(笑)。
小さい頃から買ってはいたんですよ? 誕生日、クリスマスはポケモンセンターに行くのが恒例で、指人形とかフィギュアコレクションをずっと買って集めていました。
大人になっても引き続き同じことをやっているだけなのですが、自分で稼いだお金なので何も気にせず買ってしまって……ポケモンのぬいぐるみは、とんでもない量を保持していますね。100個は余裕で超えているかと。複数買うこともあるので、家の中が倉庫みたいになっています(笑)。
ベッドに「ぶわーっ!」と一定の数いて、さらにクリアボックスにも敷き詰めているので、引っ越した時が大変なやつです。
――片付けが大変そう(笑)。しかも、『ポケモン』って公式からの供給がずっと続いていますよね……?
高塚:
そうなんですよ! だから、どんどん部屋のスペースが狭くなっていっています。 グッズを買うのは我慢できないので、仕方ない……。
――供給がずっとあるというのは、幸せな一方で大変さもあるんですね(笑)。
高塚:
あはは(笑)。だけど、『ポケモン』はこうやって供給があるからこそ、少年の心をいつまでも忘れさせないでくれる。 子どもの頃の気持ちのまま楽しめるところも『ポケモン』の良さだと思います。
次ページ▼初の作詞に挑戦! 『アイマス』、ギャルゲー楽曲とコラボした最新ミニアルバム
すなくじら
下町育ちのエンタメライター。アニメ&映画ジャンルを中心に執筆活動中。ダークファンタジーやゴシックなテイストの世界観の作品が好きです。乙女ゲームの新作情報が生き甲斐。
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