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作品の“名言”を振り返る本シリーズ。
今回は1986年5月27日にエニックス(現・スクウェア・エニックス)より発売された歴史的大ヒットゲームの初代作品『ドラゴンクエスト』から心に響いたフレーズをご紹介します。
セーラームーンを筆頭に、90年代コンテンツを愛する小川満鈴さんに影響を与えた言葉とは?
※特性上、作品の内容に触れています。
INDEX
もちろん、鳥山明さん、堀井雄二さん、すぎやまこういちさんという3人の夢のダッグは話題にはなっていましたが、発売前に今ほど大騒ぎになるほどではなかったのだそうです。
「もし わしの味方になれば 世界の半分を〇〇にやろう」(〇〇は主人公の名前)
つまりは、竜王にとって今目の前にいる勇者〇〇は自分の存在を脅かすレベルの相当な猛者なわけですよね。
それを理解していて、「もし わしの味方になれば 世界の半分を〇〇にやろう」と言うということは、実は相当ビビっていて、大きな賭けに出たとも思えるのです。
竜王の心の中「やべえ、勇者めっちゃ強そうじゃん……これ、勝てないかもな……。それなら一回世界をやろうって嘘言ってみるか……。てか、そもそも自分に矛盾があるのバレたらやばいけどな……」って感じでしょうか?
こう考えますと、竜王というのはある意味で「ものすごく駆け引き上手」なのかもしれませんよね。だって、そもそも自分のものではない世界をこれから戦う勇者に「あげるから戦うのやめようぜ」的に言うのですから。
この竜王駆け引きって何かに似ているな? と思ったら、最近よくいる「マウント取りたがる人」だったのです。
今の時代、ネットで情報はいくらでも手に入れることができます。そして、それを自分のスキルや価値だと思い込んで自分はすごい、偉い、頭がいいと勘違いしてしまう。
でも実は誰でもできることで、別にその人はネットをたくさん見てそれで自分が全てを得たように感じているだけ。結局はその知識はそれを書いた人や作った人がすごいのであってその人がすごいわけでもないことに気がついていない……。
竜王さんは生まれてすぐに強くて、大して修行も努力もしてこなかったのかは分かりませんが、なんとなくあまり辛い経験をしてきていないボンボン的な方の雰囲気を感じます。
だって、もしそれだけの努力をしてきているのだったら、そんな逃げ道的な提案はしないはずですから……。
と、かなり話が妄想的に飛躍してしまいましたが、人間でもなんでもやはり自分の力で何かを得ることの大事さ。そしてだからこそそれを大事にできるんだと、逆に竜王さんのある意味での姑息な発言から学ばせていただきました。
まあでも、私は場合によっちゃ「はい」かもね……。
(執筆:小川満鈴)
■おがわんセーラームーングッズコレクションサイト(随時更新中):
http://ogawansailormoon.versus.jp/ogwansailormoon/sailormoontop.html
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