劇場作品『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』公開!──脚本家・虚淵玄さんインタビュー(2/2)

劇場作品『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』公開!──脚本家・虚淵玄さんインタビュー(2/2)
台湾では知らない人間はいないと言われる"布袋劇(ほていげき)"という人形劇をもとに、虚淵玄さんが原案・脚本・総監修を担当した“Thunderbolt Fantasy Project”。 第1回に引き続き、劇場作品『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』の上映(2017年12月2日~)を迎えるにあたり、虚淵さんご自身に『Thunderbolt Fantasy Project』の魅力について語っていただくのですが……、話の内容は、虚淵節からイケメンと乙女ゲームにも広がります!

虚淵玄さん『Thunderbolt Fantasy Project』、『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』(サンダーボルトファンタジープロジェクト、サンファン)

虚淵さんが考えるイケメンとは?~キャラクターへのこだわり~

──『Thunderbolt Fantasy Project』では、“殤不患(しょうふかん)”や“蔑天骸(べつてんがい)”、『仮面ライダー鎧武/ガイム』では“駆紋戒斗(くもんかいと)”、など、独特な名前を持つキャラクターが虚淵作品には登場しますが、ネーミングについてこだわりはありますか?

虚淵玄(以下、虚淵) 基本的に僕の作品って、みんなひどい目にあったりとんでもないワルだったりするので、ネットで検索して同姓同名の方に風評被害が及ばないのが一番かなと(笑)。
日本全国の鈴木さんや小林さんに被害が及ばないようなネーミングは常日頃心がけてはいます。
『Thunderbolt Fantasy Project』の場合は、日本人が考えた中国人の名前にしたくない、本場のテイストが欲しいと思ったので、イメージだけ伝えて霹靂社さんで名前をつけてもらってます。布袋劇の中では結構大げさなネーミングをつけるのが普通のようで、その流れを汲んでいるとは思います。もらったネーミング案のうち、日本のワープロで変換できないものだけNGにするくらいです。

──虚淵作品には、いわゆるかっこいいキャラクター、“イケメン”が多数登場しますが、虚淵さんの“イケメン“の定義はどのようなものでしょうか?

虚淵 洋画ですかね。クリント・イーストウッドとかね。
いまだにジェイソン・ステイサムとかヴィン・ディーゼルとかが好きなので、自分の場合、“あごひげのキャラクター”に相当イケメンを感じるんだろうなと思います。
『PSYCHO-PASS サイコパス』のときも、実は、狡噛慎也(こうがみしんや)は、実はハリソン・フォードのデッカード(※1)みたいなしょぼくれたおっさんのつもりでいたんです。
初期はバツイチ設定もあったのですが、それが天野明さんのデザインで一気に変わりました。
「バツイチとかありえませんから!」って却下されて、「なるほど、了解です」って(笑)。

──あがってきたデザインを見て設定を変えることもありますか?

虚淵 当然あります。アニメは特にそうですが、まずビジュアルありきで、よほどその物語に直結した必然性がない限りは、絵描きさんのセンスを最優先で考えるべきだなと思っています。

──今まで手がけた作品の中で、最もイケメンだと思うキャラクターは誰でしょうか?

虚淵 『楽園追放 -Expelled from Paradise-』のディンゴは、完全にイーストウッドを意識していましたね。ディンゴと殤不患は結構通じるところはあるかもしれない。自分なりに考えるダンディズムが主人公として集約されてくると彼になるのかな。

──虚淵さんご自身がこうなってみたかったと思えるキャラクターはいますか?

虚淵 僕の憧れてるキャラクターって、ことごとくろくでもない世界に生きてるんで。イーストウッドだって、行く先々で人殺すわ拷問するわの西部劇ですし。
最後に風呂にいつ入ったかもわからないような暮らし、僕はしたくないです(笑)。
僕がかっこいいと思うキャラクターは、そんなどうやったって行きたくないような世界観とセットなので、なりたいかと言われるとちょっと勘弁してください(笑)。

※1デッカード……ハリソン・フォード演じる映画『ブレードランナー』、『ブレードランナー2049』に登場するキャラクター、リック・デッカードのこと。

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