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Amazonは10月13日(金)、同社が運営するECサイト「Amazon」の月額制有料会員・プライムメンバーへ向けて特定の動画を追加料金なしに提供するサービス「Amazon Prime Video」(以下、プライムビデオと表記)の動画ラインナップを更新し、実写映画『DRAGONBALL EVOLUTION』の配信を開始した。
『ドラゴンボール』は日本の漫画家・鳥山明氏が執筆し、1984年より雑誌「週刊少年ジャンプ」に掲載されたマンガ作品である。作中では、7つ揃えることでどんな願いも叶うと言われる秘宝「ドラゴンボール」を巡り、主人公「孫悟空」と仲間たちが繰り広げる冒険を描く。
中国の伝説「西遊記」や食べ物の名前などをモチーフとした魅力的なキャラクター、次々に現れる強敵たちとの手に汗握るバトルなどさまざまな点で評価され、絶大な人気を獲得。2020年の読売新聞の報道によれば、単行本の累計発行部数は2億6000万部におよぶという。原作はメディアミックスも盛んにおこなわれており、10月13日には鳥山氏がストーリーや設定に多数関与した新作アニメ『ドラゴンボールDAIMA』が発表された。
この度プライムビデオに追加された本作も原作のメディアミックス作品であり、20世紀フォックスが配給し2009年に公開された実写映画である。原作では野生児のように育った孫悟空が映画では高校生のいじめられっ子として描かれるなど、数多くの改変がなされていたことで公開当初から大きな反響を呼んだ。
原作者の鳥山氏はオフィシャルトレーラーに「脚本やキャラクター造りに関しては原作者としては「え?」って感じではあります」、「別次元の『新ドラゴンボール』として鑑賞するのが正解かもしれません」などなんとも奥歯にものが挟まったようなコメントを残している。
また、アメリカの映画レビュー集積サイト「Rotten Tomatoes」では、批評家から62件のレビューが寄せられ、うち好評だったものは9件。観客による5段階評価のオーディエンススコアは10万票以上を集め、平均点が2点となっている。
本作は興行成績も振るわず、映画の興行成績を集積する「Box Office Mojo」によると全世界累計の興行収入は5572万ドル(当時の為替レートで約50億円)余りに留まった。
そのほかにも、2016年には本作の脚本を務めたベン・ラムシー氏が原作ファンへ向けて謝罪を表明したことが報じられるなど、本作は数多くの観点から失敗作の烙印を押されている。
とはいえ公開から14年の月日が流れ、酷評を耳にするばかりで本編を見た事のない方も増えたのではないだろうか。興味のある方は、この機会に実写版『ドラゴンボール』を視聴し、もうひとりの孫悟空の活躍を脳裏に焼き付けてみてもいいかもしれない。
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