numan編集部
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補習中の男子高校生たちがひょんなことから次元(=Dimension)を超えて、アニメの世界に飛ばされてしまうことから始まる、アニメの世界(2次元)と実写の世界(3次元)を行き来しながらストーリーが展開する一風変わった学園ファンタジーです。主要キャラクターを演じる石井孝英さん、大塚剛央さん、橋本祥平さん、財木琢磨さん、染谷俊之さんに加え、蒼井翔太さん、江口拓也さん、諏訪部順一さんも出演し、話題となっています。
この度、本作の監督・脚本を務めるアベユーイチのインタビューが到着いたしました!
INDEX
心の中で、「キターッ!」って叫びました。こういうのがやってみたかった。でもいい大人なので、表面的には「結構大変そうですね・・・で、おいくら?」と。
●脚本を作るうえで、そして演出をされるうえで、新たに挑戦されたことや特にこだわったことを教えてください。
脚本を作るうえでは、まず、自分の良く知っている範囲で構成しようと決めました。実写とアニメを行き来するというとんでもない設定なので、日常のゆるい会話では、身近な実感が欲しかったので。例えば、私はバジルやアロマティカスをベランダで実際に育ててきたので、その辺のちょっとしたリアリティで遊べるし、キャラを作れると思いました。スプーディオに梅干しというアイデアも、私が梅干しに最近ハマっているから繰り込んだネタです。
そういうこともあって、シナリオを書くのは超早かったですよ。それから私はもともと大学で物理学を専攻していたので、理系な構造の物語は大好きで。深堀できる凝った仕掛けを入れたりして、楽しかったです。
演出をするうえでこだわったのは、実写パートで言えば、カメラアングルの多さです。展開にスピード感が欲しいと考えたのと、5人がいつどの瞬間、輝くお芝居を出してきても捉えられるようにということと、正直スケジュールがあまりなかったので、一気に撮り切るために考えた方法でもあり、カメラマンさんは二人いて、カメラは常時5台あり、シーンごとにセッティングしてます。これは普通はなかなかやらないでしょうね。でも、お芝居する方は、カットごとではなくシーンまるごと一気に撮影するので、セリフを覚えるのが大変だったと思います。
それから、全体でアニメっぽい印象にする方法を模索したアイデアとして、声の扱いをどうするか考えて、実写パートもオールアフレコという体制で作りました。アニメという扱いの作品なので、作り方もアニメの作り方でやってみようということで、実写パートとアニメパートの声の音圧や音質をアニメっぽく揃えたらどういう印象の出来になるのか、ということに挑戦しています。仕上げの方法も、音を仕上げてからのちにビデオ編集をして絵を完成させるという現在のアニメの作り方を導入しています。
人の身体の動きは、本当にそれぞれで個性があって、顔は見えなくてもその動作で本人と実感できる瞬間が多々あります。私は特撮物でスーツアクターの人たちがほぼ裸状態の上にスーツをきてアクションする作品を何本もやってきたので、特にそう思います。
それを踏まえて、あえて特徴的なポーズをしてもらうこともあれば、何気なく振り向いたり、歩いたりするだけの動作をキャプチャーして、本人の動作を使用することの価値を存分に利用させてもらいました。
キャプチャーするときには、教室の中のどこにいるのか、どこにスプーディオが浮いているのか、スフィンクスの目の高さはどの辺なのかなどを演じるキャストにまず理解してもらうことのため、体育館の現場をマーカーだらけにしてしまいましたし、自分でスプーディオを手にもって、キャストと一緒にお芝居をする、ということもやっています。キャプチャーしているときに、シーンを想像しながらやるのはなかなか難しいので、フォローできることをなるべくやりました。
それから、セリフを言いながらお芝居もするのがベストなのですが、あの謎解きの大量のセリフを一気に覚えるは大変すぎるし、実写パートの撮影の隙間に現場の横の体育館でモーションをキャプチャーするという状況でしたので、まず先に声を全部録って、それを謎解き時間に合うように編集した音声を完成させ、それを現場で流して、その自分の声を聞きながらお芝居してもらうという方法を考案しました。謎解き時間にぴったりはまるようにすることに結構こだわっています。
私としては、高校時代に友達と日常SFとんでもストーリーを作り合っていた時の感覚があって、本当に楽しんで作ったので、世間様に受け入れてもらえるかどうか、古いよ、と言われないかどうか、気になります。そのときの高校の同級生は大喜びしてくれています。
それから、イケメンメンバーを魅力的に見せるには、意外な二面性を描くのがいいのでは? という思いもあり、ぶっ飛んだ設定にしましたが、それがやり過ぎと言われたらあやまりますので、ご容赦を。緑ヶ丘のおならは大丈夫だったんだろうか・・・
自分で書いたセリフじゃないところが、結構気に入ってます。例えば、6話のバスケをやる前の会話で、黄川田が「お前ら二人を仲良ししてやろうと思ってさ」的なことを言った後に、すぐさま白山が「バスケ?」と指摘してしまうところ。黄川田が「そうだよ」と返事しますが、本当なら黄川田が「バスケやろうぜ」と言わないといけないのに、白山が先に言ってしまったところが面白すぎです。
想像以上のお芝居を見れたときもお気に入りにチェックです。例えば1話のラストの桃谷先生のぶっ飛びぶりとか。まさかあそこまではじけるとは。ありがたい事です。あの瞬間、これをやりたかったんだ、と再認識しました。同様に、緑ヶ丘のプライドを失った芝居も凄かった。白山が爆笑しちゃって、撮影がストップしてしまったこともあります。
あと、シーンではないのですが、水上のインスタ画面で海辺の写真があるのですが、それを撮るのに私がスマホを持ち、二人だけで浜辺をうろうろした撮影ロケが、今思うと照れてしまうような楽しい思い出です。黄川田が撮ったと言われるあのインスタ写真は実は私です。もちろん水上の自撮りもちゃんとあります。
実は最初は、すべての解答は問題が出る前のどこかのシーンにこっそり仕込んでおこうとしたのですが、シナリオの修正をしていく段階で、複雑すぎて、あきらめたということがあります。なので、ヒントがあるときもあれば、無い時もある、といういい加減な感じですが、それが正解を先読みできなくしていることになっている部分もあり、計算とイレギュラーが混在しているということ、もし見返すことがあれば、気が付くと面白いかもです。
それから、カメラのアングルで時々色が違うときがあります。スプーディオの目線以外でもそういうカットがあり、それがなんなのか、気が付く人はいないだろうなぁ・・・次元の使者がのぞき見しているという視点なのですが・・・まあ、これも厳密に言えば、破綻しているかもしれないので、あまり追求しないでください。
●実写パート撮影中やアフレコ中での、今だから言えるエピソードなどがあれば教えてください。
この作品の中で番外編の話数を作るという話があったのですが、その内容をバラエティートークにするか、どうするか考えている中で、それぞれのキャラクターのままでアドリブトークするのはなかなかハードルが高いぞ、と思えてきたので、急遽アイデアを絞り出して、6話のようなアドリブ芝居を取り入れることにしました。黄川田がバスケ得意ということに乗っかって体育館のシーンを設定しましたら、さすがカッコよかったですね。
園芸部のアドリブトークも、確か撮影二日前くらいに「アドリブでワンシーンやってもらうから」と無茶振りしたと思います。あの時の二人の動揺したような喜びに満ち溢れたような複雑な表情が忘れられません。
全員が撮影現場で揃うことが少ないスケジュールでしたので、撮影前に全話数のアニメパートの声を揃ってプレスコすることにしました。これはチームワークを作るためでもあり、それぞれのキャラクターを掴んでもらうためでもあり、モーションキャプチャーをするときのガイドにするためでもあり、謎解きシーンがちゃんと設定時間に合うように先に編集するためでもありました。これはかなりうまく機能しました。
実はこの時、水上だけ合流できなかったので、最初の水上のキャラの感じは、実際より弱々しい感じになっていましたが、現場に入ってから一気に今のキャラに変化しましたね。
現場では、お互いにだんだんお芝居合戦というか、どこまではじけるか、ということの勝負になっていった感じもあります。みんなプロ根性バリバリでした。
ついに8話で食われてしまった白山の一番大切なものは何か、そしてまだ食われていない黄川田がどうなるか、それが見どころの一つですね。それから最初から変な存在として登場している石っころのスプーディオ。彼がなかなかいい役どころですよ。スフィンクスの変化も見どころですし、シリアスとギャグの揺り戻しがまたこの作品の独特な個性ですので、それも見どころかと。そして大出紫郎。おいしい役です。彼の存在が作品をドラマチックにしてくれます。
公式サイト:http://dimension-hs.com
公式Twitter:https://columbia.jp/dimension-hs/
【放送・配信】
TOKYO MX 毎週木曜22:00~
BSフジ 毎週日曜25:00~
J:COMテレビ 毎週木曜22:30~
GYAO!ほかにて見逃し配信中!
※放送日時は変更となる場合がございます。
【キャスト】
石井孝英 大塚剛央 橋本祥平 財木琢磨 染谷俊之
蒼井翔太 江口拓也 諏訪部順一
【スタッフ】
原作:明日見 優
監督・脚本:アベユーイチ
キャラクターデザイン:Izumi
【オープニングテーマ】
『Here we go!』
4 Dimensions
【白山純平(act.石井孝英)、緑ヶ丘流星(act.大塚剛央)、水上ゆりお(act.橋本祥平)、黄川田 剛(act.財木琢磨)】
【エンディングテーマ】
『My Home』 SAMURAI TUNES
【制作会社】
アスミック・エース/ポリゴンマジック
【イントロダクション】
西暦2019年、人類は滅亡の危機に直面する。
これは、放課後の教室で命をかけて戦うヒーローたちの物語!…であるハズだ。
次元高校に通う白山純平は、校庭である石を拾う。緑ヶ丘流星、黄川田 剛、水上ゆりおらと、教師・桃谷総司が行う補習を受けていると、拾った石が勝手に動き出し……しゃべり始めた!
「君たちこそ、予言の勇者だ! 破壊の魔神を退治してほしい」――
【Dスクとは】
2次元のアニメーションパートと3次元の実写ドラマパートを行き来しながらストーリーが展開する
異色のハイブリッド作品がここに誕生!
メインキャラクター5人を演じるのは、石井孝英(『美男高校地球防衛部HAPPY KISS!』)、大塚剛央(『風が強く吹いている』)らフレッシュな若手男性声優陣と、2.5次元ミュージカル等で活躍する橋本祥平(舞台『KING OF PRISM-Over the Sunshine!-』)、財木琢磨(ミュージカル『テニスの王子様』)、染谷俊之(舞台『刀剣乱舞』)ら人気俳優たち。
©Dimensionハイスクール製作委員会
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