広告をスキップ

遠慮のかたまり(えんりょのかたまり)

「遠慮のかたまり」の意味

「遠慮のかたまり」(えんりょのかたまり)とは、お皿に少しだけ残った料理や、最後のひとつのお菓子などが完食直前の状態を指す。

主に関西方面で多く使われる言葉と言われており、他地方では言葉の存在すら知らないという人も多い。ただし、明確に関西の方言として位置づけられている訳ではない。

「遠慮のかたまり」の由来・語源

「遠慮のかたまり」は正確にいつ、どこで発祥した言葉なのかは不明だが、使用する人のほとんどが関西方面出身、在住であることが多い。
似たような言葉は他の地方にも存在しているようで、関西地域で放映されている「ちちんぷいぷい」という番組で「遠慮のかたまり」が取り上げられた際には、方言に詳しい東京女子大学の篠崎晃一教授が登場。前述したとおりに言葉の発祥は不明としつつも、「信州人のひとくち残し」「肥後のいっちょ残し」などの地域性がある用語を紹介していた。関東では、「関東のひとつ残し」という言い方をするようで、「皿をあえて空にしないことで、見栄を張っている江戸っ子気質を表しているといえる」と発言していた。

また、青森県の津軽地方では「津軽衆」という言い方があり、こちらは厳しい寒さの中、わずかな食料を人々と分け合う「遠慮がちな県民性」からこのような言葉になったという。なお、その最後のひとつを食べることを「津軽の英雄」というそうだ。

ではなぜ、関西方面では「遠慮のかたまり」とするのか、という問いに対して篠崎教授は「残っているものは遠慮の象徴。それをあえて他の人にすすめることによって、食べる人の罪悪感を減らしてあげている」としている。
この「遠慮のかたまり」という言葉については他メディアでも「実は関西の人しか知らない言葉」として紹介されており、その度にSNSで「標準語じゃなかったの……?」「逆になんていうのか気になる」「嘘だと思って知人に聞いてみたら本当に知らなかった」と話題に上がっている。

「遠慮のかたまり」の活用例

「遠慮のかたまり」はどんな時にどう使う?

・「遠慮のかたまりあるけど、食べない?」
・「遠慮のかたまりだから、食べていいよ」
・「これ(最後の1個)食べたい人いる?」
 「(全員首を横にふる)」
 「じゃあ、遠慮のかたまりもらいまーす」

なお、あまり見ない例ではあるが、ネット上では「最後のひとつ」という意味だけを取って、食料品以外(グッズなど)にも「遠慮のかたまり残ってる~誰か買って~」「遠慮のかたまり見つけたんで枯らしときました」という使い方をする人もいるようだ。

numan編集部

声優、アニメ、舞台、ゲームまで!オタク女子のための推し活応援メディア

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

オタ腐★幾星霜