チルする(ちるする)

「チルする」の意味

「チルする」(ちるする)とは、落ち着く、リラックスする、まったりするなどの意味を持つスラング。

ミレニアル世代やZ世代を中心に普及している表現。
消費に消極的で、SNS疲れが目立ち、ゆったりと落ち着ける環境を求める傾向が強いためとされる。

「チルする」の由来・語源

語源は音楽用語。
英語の「chill(=冷たい、ひんやりする)」が転じて、「chill out(=ゆったりする、まったりする、リラックスする)」という表現になった。かなり以前から、ラップやヒップホップを中心に使われおり、「まったりした」「肩の力が抜けたような」といった音楽やアーティストを表現する。
歌詞に使用されていたら、ただ「落ち着いた状態、リラックスした状態」を指す場合もあれば、「大麻を吸って落ち着いた状態、リラックスした状態」を指す場合もある。

またヒップホップ以外にも、ゆったりとしたテンポの落ち着いた音楽を「チルアウト系」「チルい曲」などと表現することもある。
チルい曲は、カフェやレストランの穏やかなBGMとしても使われやすい。歌詞のないインストゥルメンタル曲も目立つ。
ヒップホップから派生した音楽ジャンルとして、チルさを押し出した「ローファイ・ヒップホップ」がある。

「チルする」の活用例

「チルする」には以下のような使い方がある。

「週末は自宅でチルする予定」
「学校終わったらチルするでしょ?」
「ようやくチルタイムだよ」
「チルい音楽が聴きたい」
「時間があるから、カフェでチルしようよ」
「もっとチルい雰囲気にしたい」
「今度の連休はチル旅にしよう」
「○○ちゃんはチル友だから、なんでも話せるし一緒にいて楽」

「チルする」の派生語である「チルい(=気持ちがゆったりする感じ)」は、「TikTok流行語大賞2021」コトバ部門賞、「2021年インスタ流行語大賞」第10位、三省堂の新語ランキング「今年の新語 2021」大賞などを獲得。
国語辞書にも掲載され、令和の流行語として幅広く知られるようになった。

また、派生語も多い。
チルい:気持ちがゆったりする感じ、リラックスするような
チル部屋:リラックスできる部屋(主に自分好みの部屋、趣味に溢れた部屋など)
チル消費:キャンプやグランピング、自宅でくつろぐなど「チル」関連にお金を使うこと
チル旅:自然の多い地域など、まったりできるスポットへの旅行
チル友:一緒にいてリラックスできる友達
チルスポット:まったり出来る場所。静かなカフェやバー、サウナやシーシャなどを指す場合もある
チルスペース:クラブのダンスフロアから離れた小休止スペース

海外では「chillax(chill+relax)」という言葉も生まれている。
ニュアンスは「チルする」と大差ない。

また「Netflix and chill(Netflix+chill)」という表現も。
こちらは少々下品で、「うちでネットフリックスを観てチルしない?という直訳ではなく、下心を抱く相手を自室に招く際に使う。

リラックスしたいときに飲むドリンク「CHILL OUT」が、若者の間で話題に。
“休憩イノベーションリラクゼーションドリンク”という触れ込み。
ストレス緩和で知られる「ギャバ」や、眠りの質を改善という「テアニン」など、リラックス効果を狙った成分が多く配合されており、「チルしたい」時間に飲む。

長引く感染症の流行により、当たり前の日常生活が制限され続け、悲しいニュースも激増した。
心が疲弊しやすいタイミングだからこそ、生活のあらゆる箇所に「リラックス」「安らぎ」が求められるように。「チルする」「チルい」の表現が大いに広まったのも、時代に求められている概念だったからなのかもしれない。

人気アーティスト「Mr.Children」のファン仲間のことを「チル友」と表現する文化がある。
これは「チルする」「チルい」などが国内で流行するかなり前からある表現のため、SNS上では当該ファンたちによる「ミスチル友達のことかと思った(笑)」などの投稿が散見される。

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numan編集部

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