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「ドワーフ」(どわーふ)とは、ファンタジー創作に登場する種族のひとつ。
以下のような特徴を持つことが多い。
・250年程度の長命
・剛毛で豊かな髭をたくわえている、女も髭がはえる
・背は低いが、骨太でがっしりとした体格をしている
・地底に穴を掘り洞穴の中を住居とする
・採掘が得意で、希少な鉱石を掘り出すことに長けている
・手先が器用、特に金属の細工が得意
・大食い、大酒飲み、ウィスキー等アルコール度数の高い酒を好む
・体は頑丈で斧を得意としている
・その反面足が遅い
・エルフと仲が悪い
大元は北欧神話に登場する闇の妖精ドヴェルグ。この伝説がドイツに渡り、小柄で採掘に長けた土の妖精になった。グリム童話の『白雪姫』に登場する七人の小人はこの妖精ドワーフである。ディズニー映画版『白雪姫』でも小柄な姿で登場し、宝石の採掘を行っている。
妖精や精霊ではなく、種族のひとつとして語られるようになったのは、J.R.R.トールキンの『指輪物語』から。指輪物語の中でドワーフは、小柄で屈強な種族として描かれている。採掘と、金属の精錬、加工が得意。金よりも希少な指輪物語の創作金属、ミスリルを採掘し武具を製作していた。しかし、ミスリルを追い求めるあまり地下深くを掘り進みすぎ、化け物バルログまで発掘。そのせいで当時のドワーフの都市が滅亡している。
トールキンが作り上げたドワーフ像は、ほぼそのまま『ダンジョンズ&ドラゴンズ』等のファンタジー世界を舞台にしたTRPGに受け継がれていった。ゲーム内では低レベルから活躍できる屈強な戦士として設定されている。
TRPGドワーフのイメージを日本で最初に植え付けたのは、1988年刊行のファンタジーライトノベル『ロードス島戦記』。これは『ダンジョンズ&ドラゴンズ』をベースにしたTRPGのリプレイ小説(TRPGのロールプレイの様子を小説の形式に書き直したもの)である。元は雑誌『コンプティーク』に連載されていたものが人気を集め、小説として刊行されることになった。
作中の仲間にドワーフ族のギムが登場する。指輪物語のドワーフ「ギムリ」がモデル。大振りの斧を武器とし、機転がきき、手先が器用。これらのイメージをもとに、「小柄で屈強、立派な髭、斧を武器にする」というドワーフのテンプレートが作られていった。
ファンタジー創作の中では鍛冶に特化した技術者として登場するほか、機械文明を発達させたスチームパンク的な種族として描かれることも。機械文明VS自然共存文明として、ドワーフ対エルフの対立構造が発生することもある。
▼『葬送のフリーレン』の中のドワーフ
300年程度の寿命を持つ長命の種族。小柄だが屈強で力が強く、斧を武器とすることが多い。北欧の海賊ヴァイキングを思わせるツノつきの兜を装備する者がいる。
▼『ダンジョン飯』の中のドワーフ
250年程度の寿命を持つ長命の種族。小柄だが屈強で力が強く、斧を武器とする者が多い。ただし、パワーに反してスタミナはあまりない。採掘と鍛冶が得意で、古代文明ではエレベーターや列車などスチームパンクを思わせる建造物を作り上げている。
▼『ロードス島戦記』の中のドワーフ
250年程度の寿命を持つ長命の種族。小柄だが、屈強で力が強く、斧を武器とする者が多い。エルフとは種族的な確執がある。
▼使用例
「ゲームの種族設定決めるのめんどい、ドワーフとかなんなん」
「フィジカル強め種族だから、初心者でも死ににくくていいよ」
「なるほど、戦いやすいキャラなのね」
「そのぶん、レベル上限低いけどね」
「……やっぱ設定すんのめんどいんじゃーん」
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