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「おもしれー女」(おもしれーおんな)とは、他の女とは一味違う、変わり者の女のこと。
少女漫画などで、周囲からモテモテの俺様イケメンが、自分にキャーキャー言っている女子たちの中で、ただひとり自分に関心のないヒロインに気が付き「(俺に興味を持たないなんて)おもしれー女」と評価する際に使われる。
あくまでイケメン視線で「(自分に興味を持たない)変わり者」という評価なので、ヒロイン自身は主人公によくある「ごくごく普通の女子高生」だったりすることが多い。
興味がないどころか、自分を嫌いさえするヒロインを見て「こいつは他の女とは違う……!」と興味を持つきっかけとなる発言。さらに、ヒロインに恋をするきっかけにもなる。
「おもしれー女」発言するヒーローの属性は、必ずと言っていいほど「俺様」。
初対面の女子を捕まえて、おもしれーかおもしろくねーか勝手にジャッジするなど、俺様イケメンキャラ以外には許されない所業だからである。
そんな上から目線発言をしていても不思議と炎上しないのは、だいたいそういう発言をした俺様イケメンキャラは「おもしれー女」に惚れた弱みで振り回され、苦労させられ最終的に「おもしれー女」にベタ惚れの元俺様残念イケメンキャラに変貌するからだろう。おもしれーと言った瞬間に負けが確定している俺様属性。だがそこがいい。
「おもしれー女」発言は少女漫画でよくあるシチュエーション……と思われがちだが、発端ははっきりしない。モテモテ俺様イケメンが、自分に興味のない女子に逆に興味を持つシチュエーション自体は多くとも、わざわざ「おもしれー」と発言することはほとんどないからだ。
「女子高生がパンを咥えたまま走っていたら、交差点でイケメンとぶつかって恋が始まる」と同様に、半ばネットミーム化した表現である。
この言葉が少女漫画界隈の外にまで知られるようになったきっかけは、漫画『女子高生の無駄遣い』。アニメ第1話にて、主人公が「こんなシチュエーションでイケメンと出会いたい」と妄想するシーンの中で、街角でぶつかったイケメンに暴言を吐いてストレートに「おもしれー女」と言われて惚れられている。もちろん妄想の中の出来事なので、イケメンと恋に落ちる現実はやってこない。
「おもしれー女」に惚れた俺様ヒーローといえば、少女漫画『花より男子』の道明寺司が有名だが、実は彼も直接「おもしれー」と発言したことはない。むしろ、道明寺と一緒に行動していたf4のメンバーがヒロイン・牧野つくしを「おもしろい」と評価している。
もうひとり「おもしれー女」発言をしたとして有名なのが、漫画『テニスの王子様』の跡部景吾だが、実は本編中で誰かに「おもしれー女」と発言したことは一度もない。これは当時、ネット上のテニプリ夢小説(架空のヒロインとキャラとの恋愛を妄想する小説)にて、跡部様×おもしれー女シチュエーションが大流行したことが原因と思われる。
最近の作品で特に人気のある「おもしれー女」シチュは漫画『SPY×FAMILY』のダミアン・デズモンドとアーニャ・フォージャー。権力者の息子であるはずの自分に臆せず無礼な言動を繰り返すアーニャに惚れるダミアンの姿がほほえましい、と人気を集めている。なお、ダミアンもやはりストレートに「おもしれー女」とは言ってない。
「ガトーショコラ買ってきたよー! 一緒に食べよ!」
「ごめん、いらない」
「ガトーショコラの魅力になびかないなんて……おもしれー女。こんなに甘くてとろけるようなイケメン菓子なのに」
「言わないでー! ダイエット中なんだってばー!!!!」
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