ヒンナ(ひんな)

意味

「ヒンナ」(ひんな)とは、アイヌ語で「感謝」「ありがとう」を表す言葉。

野田サトルによる漫画『ゴールデンカムイ』の食事シーンで描かれたことにより、広く世間に知られるようになった。
実際は日本語の「どうも」といった言葉に近く、使われるのは食事の場面とは限らない。

「ヒンナ」=「美味しい」ではない?

『ゴールデンカムイ』では、アイヌ料理を口にした主人公の杉元佐一やアシㇼパが、「ヒンナヒンナ」とつぶやくようなシーンが多い。
「ヒンナ」と発するキャラクターの表情は、ほっぺたが落ちるような幸せそうなもの。
文脈的に「美味しい」という意味としてとらえられがちだが、実際のアイヌ語では食べ物を口にする際の「いただきます」と「ごちそうさま」を含めた感謝の言葉が「ヒンナ」となる。

アイヌ民族の少女・アシㇼパは作中で「食べ物に感謝する言葉」という説明をしていた。

アイヌ語で「美味しい」を表す言葉は「ケラアン」や「ケラピㇼカ」。
ケラは「味」、アンは「ある」で、「味がある」=「美味しい」という意味。
「ケラピㇼカ」は「味が良い、美味い」という意味だ。

令和の「ヒンナ」の使われ方とアイヌ語での使われ方

使用例:
「『ゴールデンカムイ』のコラボビールゲット! ヒンナヒンナ」
「尾形が小声でチタタㇷ゚って言うシーンとてもヒンナでした!」

アイヌ語での使用例:
両手に持った収穫物を、数回上下させながら「ヒンナヒンナ」=「ようこそ私のところにやってきてくれました」

また、「ヒンナ」は主に女性や子供が使い、男性が感謝を表す際は「イヤイライケレ」を使うという例もあるが、標準語のないアイヌ語には地方ごとに多くの方言も存在する。

消滅危機言語のひとつになっているアイヌ語に、興味を持つきっかけになるなればヒンナである。

numan編集部

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