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「何も起きないはずがなく」(なにもおきないはずがなく)とは、この後に起きる出来事を想像させる、BLのフリの言葉。そのため、大半は性的な方向で用いられる。
しかし、この使い勝手の良い言葉は独り歩きし、前後の文脈関係なくただの「何かが起きるフリ」としても使用されている。動画のタイトルだと、特にその傾向が強い。
とあるR18の商業サイトでは、BL作品ではなく男女の組み合わせの題名に用いられていた。この場合は、ただ単に引きの強い言葉として使われている。
元ネタを知らない人たちも使い始めたことで、ネット上には、もはや「何か」は起きるからオチがなんであれ使っていいだろうという空気が感じられる。元ネタをもじり「○○同士、密室、何も起きないはずがなく…」まで書けば、本来のBLの空気感を出すことができるだろう。
2014年7月11日に配信された、作家つくも号による商業BLコミック『7日間。~ノンケはゲイに目覚めるか?』の、電子書籍版の広告に用いられたキャッチコピーが元ネタ。
広告は、コミック内のワンシーンにキャッチコピーの「男同士、密室、7日間。何も起きないはずがなく…」が書かれたもの。ちょうど男性同士の情事中でインパクトがあり、且つキャッチコピーの語呂や使い勝手も良いため、BLを読む腐女子以外にも広まり、当時の2ちゃんねる(現在は5ちゃんねる)の掲示板「なんでも実況J板」(通称:なんJ)でも使われ始めた。
その際、間の1字が違う「何も起きないはずはなく」など、うろ覚えのような表記揺れも出てきている。
本来の読者である腐女子以外に広まったきっかけとして、2014年9月29日にはTwitterでバズった広告の画像に「普通何も起きない」というツッコミを入れたツイートが挙げられる。
動画タイトル
「41歳の男がスケボーに挑戦……何も起きないはずがなく……」オモコロチャンネル
「深夜の学校、用務員、見回り。何も起きないはずがなく…」レトルト
「部員同士、密室、何も起きないはずがなく…」ゲーム部プロジェクト
Twitter
「水分を含んだ洗濯物、半密閉空間、30日間。何も起きないはずがなく…」からあげのるつぼ
BL以外で使われる場合、性的なものを予感させ、その方面に行くかと思いきやコメディに走るという内容が多い。元ネタをもじっていればいるほど、その傾向は高くなるが「何も起きないはずがなく」という部分だけ使用しているものは、元ネタとも関連が薄いと思われる。
『ゴールデンカムイ』(作:野田サトル)でも連載時に予告のアオリとして使われていたが、元ネタとの関連性はないものだった。また、この言葉を検索すると、『ゴールデンカムイ』で登場するラッコ鍋を元にした画像が多く出るが、作品として直接的な関係はない。しかしラッコ鍋の回が、ラッコの肉が煮える臭いで、場にいる者(男性同士)がお互いに色っぽく見え性欲を持て余すという話なので、シチュエーション的にぴったりということもあり、二次創作ではまま見かける。
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