BeReal（びーりある）

「BeReal」の意味

「BeReal」（びーりある）とは、Z世代の間で人気の写真共有アプリ。
フィルターを使用しない写真の投稿が特徴となっている。元々はアメリカで注目を集めていた。

「BeReal」は、ユーザーが1日に1回、フィルターを使わずに自然な写真を投稿するソーシャルメディアのアプリ。このアプリは2020年に作られたが、最近になって大きなブームとなった。トレンドに敏感なSocial Media Todayによると、2022年の初めからBeRealのダウンロード数は315％も伸びており、現在では「最もダウンロードされているソーシャルメディアアプリ」のランキングで、インスタグラム（Instagram）、スナップチャット（Snapchat）、ピンタレスト（Pinterest）に次いで4位に位置している。

BeRealの人気の秘密は、そのフィルターを使わない写真のアプローチにある。従来の写真共有アプリでは、フィルターを駆使して写真を編集することが一般的であったが、BeRealでは自然な姿や本物の瞬間を大切にし、加工や修正を極力排除している。これにより、ユーザーは自身の生活や瞬間をよりリアルに共有し、他のユーザーとのつながりを深めることができる。

BeRealの成功は、Z世代の若者たちが従来の完璧なイメージや加工された写真に疑問を抱き、よりオーセンティックなコンテンツを求めていたことにある。彼らは自身の個性や自然な姿を表現することに重点を置き、フィルターを使わない写真を通じて真の自己表現を追求している。

また、BeRealの人気は単に写真の投稿だけにとどまらず、ユーザー同士のコミュニケーションや交流も盛んに行われている。

BeRealは、Z世代にとって新たな形の写真共有体験を提供している。
いわば、社会メディア上での完璧なイメージや比較のプレッシャーから解放される場を提供し、自己肯定感や自己表現の機会を与えている、とも捉えられる。

「BeReal」の由来・語源

「BeReal」は、ユーザーが本物の自分を見せることを奨励する写真共有アプリであり、ベストな自分を演出することや写真の編集を排除する。AppleのApp Storeの説明によれば、このアプリはユーザーに「自分の本当の姿を友人に見せる」ことを促すために、フィルターの使用や過度な演出、編集の機会を取り払っている。

ユーザーは自分自身や自分の日常の写真を共有することができますが、その投稿には制限がある。前述のとおり、全てのユーザーは同じタイミングで1日に1回のみ投稿が可能である。

アプリはユーザーに「リアルになる時間」を不定期に通知する。ユーザーがアプリを開くと、2分のタイマーがスタートし、ユーザーはその時間内に写真を撮らなければならない。「BeReal」は、デバイスのフロントカメラとバックカメラの両方を使用して写真を撮るため、ユーザーは自分の姿と現在いる場所を他のユーザーに見せることになる。

もし、写りの悪い写真を削除しようとする場合、アプリはなぜその写真を削除したいのか理由を選ぶように求める。「BeReal」のウェブサイトによれば、投稿は1日に1回のみ削除できる。2分のカウントダウンの間には何度でも撮り直すことができるが、一度「投稿」ボタンを押すと、削除と撮り直しは一度しかできない仕組みとなっている。

他のユーザーの投稿に対して「ハート」や「いいね」ボタンを押す代わりに、ユーザーはアプリのテンプレートを使用してセルフィーを撮り、それを使って相手の投稿にリアクションを残さなければならない。この機能は「リアル文字（realmoji）」と呼ばれ、絵文字の代わりに自分の顔の表現を使用して相手にリアクションを伝えるものである。

BeRealは、他の写真共有アプリとは異なるアプローチを取っており、ユーザーが自分自身をよりリアルに表現し、他の人とのつながりを深めることを目指している。フィルターや編集の使用を制限することで、写真がより自然であり、本物の瞬間や感情を捉えることができる。

株式会社N.D.Promotionが運営するNom de plume（ノンデプルーム）が行った調査で、当用語は2023年上半期のトレンドランキングで「流行ったコト・モノ」7位にランクインしている。