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「チッケム」(ちっけむ)とは、グループで歌唱しているアーティストを全体的にではなく、1人1人個別に撮影した映像を指す。
主にK-POP界隈で使用される用語。
韓国語で「直接」を意味する「チッチョ」と、「カメラ」を意味する「ケム」を組みあわせた造語である。
グループ歌唱においては、「歌割り」や「メイン・センター」によってその時その時にカメラに映る人が異なり、メインやセンターでもない限り「推し」が映っている時間が長いとは限らない。もちろん、メインやセンターであっても他の人が歌唱しているときはその人が映るものである。しかし、1曲まるごとあますことなく「推し」が見たいという要望に答えてくれるのが「チッケム」である。
歌唱シーンはもちろん、歌唱せずに踊っているところ、待機しているところ、他のメンバーとの絡みなどすべてを見ることができる「チッケム」は人気が高く、テレビ番組でのライブ映像が出るとすぐに「チッケム」を望む声もあがるほどである。韓国の音楽番組では公式YouTubeチャンネルを持っているところが多くあり、公式でライブ映像とチッケムが堪能できるのが、日本の文化とは異なるところだろう(日本でも一部の音楽番組ではライブ映像の配信が実施されている)。
基本的に対象アーティストの動きに合わせてカメラが動く「チッケム」だが、あくまでも全体のパフォーマンスに向かい合って撮影している映像のため、フォーメーションによっては前の人とかぶってまったく見えなくなってしまうこともある。
また、フォーメーション次第で他の人が見切れたり、あるいはその逆も多々存在しているため、推しの「チッケム」以外でも楽しめるポイントは多数存在している。
似たような用語に「ファンカム」というものがあるが、これは「チッケム」を英語にしただけで意味は同じである。
「チッケム」の一般的な撮影方法は先述した通りだが、他にもさまざまな方法が存在している。定点カメラによる撮影で、カット割りもなく、まるで現地で見ているかのような感覚を楽しめる「タンドクシャッケム(One Take Cam)」、「チッケム」では基本的に全身を映すのに対して、対象アーティストの表情にフォーカスを当てた「ペイスケム(Face Cam)」などが代表的である。
近年では、歌唱中やそうでない時の「表情作り」の精度や表現力を指す「表情管理」の注目度もあがっており、「チッケム」ひとつとってもさまざまな角度からアーティストたちを見ることができる。反面、ファンはそこまで見るということを認識した上でアーティスト活動をする必要があるともいえるため、アーティストたちにとっては一瞬たりとも気が抜けない非常に厳しい環境であるともいえる。
「〇〇のチッケムはよくれ~!」
「〇〇のチッケム見てたらさ、△△が抜群の笑顔で見切れててヤバかった」
「〇〇のチッケム、3:28の表情管理ヤバすぎるから見て。一瞬であれできるの神過ぎる」
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