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「中の人」(なかのひと)とは、ある役割を演じる担当者のこと。
キャラクターを演じる声優や俳優、スーツアクターなどを指すことが多い。
近年のエンタメ界隈では、広義にコンテンツの運営者や裏方スタッフなどを指すこともある。
以下は「中の人」と呼ばれることがある、具体的な役割の一例。
・キャラクターの声優
・登場人物を演じる俳優
・特撮スーツ、着ぐるみのアクター
・企業SNSアカウントの運用担当者
・バーチャルYouTuber(VTuber)の魂
・複数の名義を持つ作家やタレントのメイン名義
・ゲームでアバターを使用しているプレイヤー本人
・コンテンツの開発者や運営者、管理者
・特定企業や団体の構成員
初出は1989年から1994年にかけて発表された吉田戦車のマンガ『伝染るんです。』『はまり道』『ゴッドボンボン』などに登場したセリフという説が強い。
特撮ショーや着ぐるみショーなどで、スーツや着ぐるみの「中に入って演じている人」という概念と組み合わさり、1990年代からインターネットスラングとして広まっていった。近年はリアルの口語として使用されることも珍しくなく、本人が「中の人」を自称することも増えている。
▼声優
「最近は中の人が気になって、新作アニメを観始めることが増えたなあ」
▼特撮スーツや着ぐるみのアクター
「俳優の◯◯さんって、昔ヒーローショーの中の人もやってスタントマンもやってたから、身体能力が抜群なんだよね」
「こんな暑い日だと、着ぐるみの中の人も大変だな」
▼企業SNSの運用担当者
「◯◯メーカーの公式アカウントって、中の人のセンスが面白くて好き」
▼バーチャルYouTuber(VTuber)の魂
「人気のVTuberの前世とか中の人ってどうしても気になっちゃう」
▼複数の名義を持つ作家やタレントのメイン名義
「リチャード・バックマンの中の人は、スティーブン・キングです」
▼「中の人ネタ」とは?
特定のキャラクターを演じている声優や俳優本人にちなんだネタを、キャラクターたちに絡めることを「中の人ネタ」と呼ぶ。
「中の人」本人の趣味思考がキャラクターに反映されたり、「中の人」が別作品で演じたシーンやセリフをキャラクターが再演したりと、実際にどういうネタにされるかは多様である。同じ「中の人」が演じたキャラクター同士を共演させることを「中の人繋がり」と呼ぶこともある。
こういった「中の人ネタ」「中の人繋がりネタ」などは、ファンが二次創作(ファンアート)として発表する場合もあれば、公式サイドが中の人ネタのセリフを仕込んだり、作品同士をコラボさせたりすることもある。
▼「中の人などいない」という気持ち
コンテンツによってその扱いは異なるものの、基本的に「中の人」の存在を知るということは、キャラクターやコンテンツの「裏側」に一歩迫る行為である。
そのためファンによっては「中の人のことは知りたくない」という場合もある。また「中の人なんていない(=キャラクターは実在する)」というスタンスを表明する人もいる。これは「実際に中の人が存在するのは承知の上で、いないものとして扱う」というニュアンスが強い。
▼「外の人」という概念も
「中の人」から派生して「外の人」という表現もある。
主に演じられている存在を言い表すため「(声優や俳優が演じている)キャラクター」「(スーツアクターが演じている)着ぐるみや特撮ヒーロー」などに使われることが多い。
また撮影用語として用いられる場合もある。
・(主にYouTuber界隈において)カメラに写っていない撮影スタッフ
・(声優業界において)収録ブースの外にいるスタッフ
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