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「厳しい戦い」(きびしいたたかい)とは、困難にぶつかり苦しい状況にいる時に使う。他人にとってどうでもいいことだって、本人には「厳しい戦い」。重く苦しい内容から雲にのれるような軽い内容まで、どんな状況でも言えてしまう、とても利便性の高い言葉。
2023年「egg流行語大賞」の5位受賞(※1)。
一般的には「厳しい戦い」=「厳しい戦況・試合」というそのままの意味でスポーツや勝負事の際に使われている。これがオタクや若者の世界になると、一分一秒を争う世界で生きる者の言葉となるため、人生の様々な状況が「厳しい戦い」となり、ありとあらゆる場所で使われることになる。自身が望む結果となる確率が低くなってきた時「厳しい」と言い、そして「戦い」は、朝のメイクの時間、待ち合わせ、イベントチケット、ガチャ、ブロマイドやアクリルキーホルダーなどのランダム商品、一年一度の福袋……。当人が本気で臨んでいる限り、そこは全て「戦い」の場となるのだ。
egg流行語大賞のサイトには「厳しい戦い」は「どうにかポジティブに立ち向かおうとするギャルマインドを反映した言葉」という説明がある。ギャルは見た目の派手さのイメージが強いが、実際はマインドこそが大事であり、個性や自由、信念を強くもっていることがギャルの定義であるようだ。egg元編集長の赤荻さんが事実体現しているように、ハッピーポジティブマインドも重要な要素であるといえよう。
たとえ自分はギャルではなくオタクだという自負がある人であっても、こんな言葉を言える余裕と明るさがあれば、人生は楽しくなるかもしれない。
「厳しい戦い」という言葉自体は以前からあり、辞書にも「容易に勝つことのできない戦いのこと」として載っているような、常用される言葉である。
しかしTikTokでeggモデルが多用したことにより流行語として浸透し、2023年「egg流行語大賞」の5位に輝いた。この流行語大賞はeggのLINE@登録者に実施したアンケート結果であり、eggはギャルと呼ばれる人類が在籍しているため、それに憧れを持つ者や、そのジャンルが好きな者、親近感を持つ者が閲覧・回答していると思われる。そのため、浸透したのは現代の若者であると言えるだろう。こうして年数経過した者から新しく生まれた若者まで、昔の言葉も広まっていくのだと思うと感慨深い。
「今回の走り、厳しい戦いになりそう」
「明日はさらに厳しい戦いとなりますが、最善を尽くしたいと思います」
「チケット争奪戦って、こんなに厳しい戦いなのね……」
「体調悪い……今日は厳しい戦い」
「厳しい戦いだったけど、諦めないよ!」
※1
「egg流行語大賞2023」2023年11月1日発表
https://eggegg.jp/2023/11/01/egghotword2023/
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