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「オタク構文」(おたくこうぶん)とは、オタクが使いがちな定型表現のこと。
主にSNSの投稿や動画サイトのコメント欄などで使用されるため、インターネットスラングのひとつでもある。全体的に大げさで極端な言い回しが多い。
「オタク」が使いがちな「構文」であることから。
近年のSNSの普及や推し活ブームの後押しもあり、「オタク構文」が「ネットのトレンド用語」と重なることもある。
それぞれのオタク構文ごとに、発祥の経緯は異なる。一般人のSNSや掲示板の投稿が広まった例もあれば、アニメやゲームなどの有名なフレーズがオタク構文化していった例もある。
「もうオタク構文を使わないと何もしゃべれない」
「推しがスタイル良すぎてやばい、足が5メートルある(オタク構文)」
「海外の推しが必死に日本のオタク構文を勉強しててかわいい」
「バイト先のパンピにうっかりオタク構文で話しかけちゃったら『◯◯ちゃんのしゃべり方って面白いね』って言われて落ち込んだ」
「絵文字をつけるとおじさん構文になって、つけないとオタク構文になってしまう。助けて」
「オタク構文を使ってくれるアイドルのこと、すぐ好きになってしまう」
▼有名なオタク構文の一例
「◯◯しか勝たん」
「◯◯すぎて泣いちゃった」
「この謎を解くため、私たちはアマゾンの奥地へと向かった」
「実質無料」
「親の顔より見た◯◯」
「こんなのオタクみんな好きじゃん」
「全人類見て」
「控えめに言って最高」
「5万回は言ったと思う」
「◯◯、◯◯なんだよな」
「死ぬ前に見る夢かな?」
「実家のような安心感」
「今はまだだがいずれガンにも効くようになる」
「言い値で買う」
「はやくこれになりたい」
「全財産つぎ込ませてほしいし保証人にもなれる」
「◯◯vs△△vsダークライ」
▼どうして「オタク構文」は大げさなのか?
多くのオタク構文は、大げさで極端な表現になりやすい。
その理由はいくつか考えられるが、以下の2例は大きいだろう。
①発祥がインターネットであることが多いため、大喜利的な物言いがウケやすい
②オタクの巨大感情を表すのに、オーバーな物言いは都合がいい
▼使用シーンには注意が必要
年々認知度も上がり、特にオタク同士では日常会話としても頻用されがちな「オタク構文」だが、当然ながらまったく通じない一般人もいる。ニュアンスが通じずに困惑させてしまう可能性もあるため、使用シーンには十分に注意を払うべきだろう。
▼オタク構文の寿命は?
オタク構文の中には、数年に渡り定着しているものもあれば、旬が過ぎて使用者が激減しているものもある。基本的には「若者言葉」「流行表現」と同類。そのため盛り上がるのも廃るのも早い傾向にあり、一般化から数年で使われなくなる構文も珍しくない。
一方で、流行遅れになって何年も経ってから何らかのきっかけで再びトレンド化することもあるため、オタク構文の寿命は平均値が出しにくいと言えるだろう。
▼海外にも「オタク構文」はある?
日本語のみならず、世界中の言語に「オタク構文」は存在するという。
学研プラスから発売中の『世界が広がる 推し活英語』『世界が広がる 推し活韓国語』には、英語、韓国語の「オタク構文」が多数掲載されている。
(例)
「To say the least, this is awesome.(控え目に言って最高)」(※1)
「다리가 너무 길어서 5m쯤 되는 줄.(足が長すぎて5mあった)」(※2)
※1
『世界が広がる 推し活英語』劇団雌猫(監修)/学研プラス(編)
https://hon.gakken.jp/book/1130543000
※2
『世界が広がる 推し活韓国語』柳志英(著)/南嘉英(著)/幡野泉(監修)/劇団雌猫(監修)
https://hon.gakken.jp/book/1130564200
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