『鬼滅の刃』音柱・宇髄天元。派手さに隠れた葛藤と才能へのコンプレックス【鬼滅の刃キャラの魅力】

『鬼滅の刃』登場キャラクターの魅力を徹底的に解説していく本特集、今回ご紹介するのは音柱・宇髄天元についてです。

2021年放送が決定しているアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』。現在進行形で世界的なヒットとなっている『無限列車編』の続編となるこのエピソードで、主人公である炭治郎たちを率いる彼の魅力を今回はピックアップ致しました。

鬼殺隊を率いる柱の中でも一際目を引く立派な体躯を持ち、何より華やかな左目元の花火を思わせる紅化粧と宝石の装飾品という派手なルックスが目を引く彼。
そんな宇髄天元​の知られざる魅力を、物語の転換点ともなる遊郭編のエピソードにも触れつつご紹介します。

※この記事は性質上、アニメ2期で放映予定の原作の内容を含みます。

宇髄天元（うずい てんげん）
CV.小西克幸
年齢：23歳
誕生日：10月31日
身長:198cm
好きな食べ物：ふぐ刺し

鬼殺隊を支える最上級隊士である“柱”の一人で、「音柱」の称号を持つ。二刀流の剣士。

まず宇髄天元の事を語るにあたって外せない要素は、「作中一のモテ男」であるという点。

『鬼滅の刃　公式ファンブック 鬼殺隊見聞録』収録の吾峠呼世晴先生へのキャラインタビューでは、「柱で最もモテる人物」というお墨付き。

作中でも善逸から「普通に男前じゃねえか　ふざけんなよ」（『鬼滅の刃』9巻より引用）と言われるなど、複数の人物から、その容姿端麗な見た目や立派な体格に対して妬ましさを全開にした言葉を貰っている、いわゆる”公式イケメン”です。

さらに作中に登場する鬼殺隊隊士唯一の妻帯者で、なんと妻が3人もいることが明かされています。しかもお嫁さんは全員揃いも揃って美人ばかり。そりゃあモテない善逸が彼の事を僻むのも頷けます。

また本人も、その優れた外見にそぐわぬ自信家で派手好きな性格です。

2m近い大柄な体格に華やかな装飾、そして自らを「祭りの神」と称し、「「いいか？俺は神だ！お前らは塵だ！」（『鬼滅の刃』9巻より引用）と、初対面から不遜とも思える態度で部下である炭治郎たちに接します。
何よりもド派手さを信条とするその様は、アニメ1期でも放送された柱号会議でも垣間見ることができましたね。

さらに得物の日輪刀は、規格外の体躯に伴った迫力のある大きさの双刀。豪快な「音の呼吸」を駆使し戦うその様子に、ファンからは「派手柱」という愛称でも親しまれているようです。

そんな豪放磊落な印象を大勢に与える彼ですが、実はその姿からは想像も付かない過去や隠された一面も。

これだけの派手なエピソードを持つ彼ですが、実は元々派手さを忌むべき忍びの一族の出身。3人の妻たちも、元はと言えば忍びの家の風習で娶らされた許婚婚による相手でした。

彼の実の父は忍びとして、ある種当然ですが「命を命と思わない」価値観を幼少の頃から宇髄に教育します。

敵に情けなど無用、部下や家族も任務の為の駒、自分の妻すらも子を産むための駒。その父の教えに従順に従っていた彼の弟もまた、父のように命に対して無機質で無関心な、冷酷な人物となっていきました。

ですがそんな考え方に宇髄は違和感を持ち、「自分はこんなふうになりたくない」という思いを抱えます。

その衝動に突き動かされた結果彼は妻たちと共に忍びの里から足抜けをし、鬼殺隊に入って「人の命を守る」使命を背負うこととなったのです。

そんな宇髄の芯となる思想が最も顕著に現れたのは、やはり3人の妻とのエピソードでしょう。

彼は鬼殺隊でありながら、柱という立場でありながらも。自分より市井の人より、何よりも妻たちの命を最優先する事を明確に公言しています。

「俺は派手にハッキリと命の順序を決めている　まずお前ら3人　次に堅気の人間たち　そして俺だ」
（『鬼滅の刃』10巻　宇髄のセリフより）

鬼殺隊としてその思想はどうかと思う人もいるでしょうが、人間誰しも本当に究極の二択を迫られた時はそう答えるはず。

人としての本音を一切隠さない姿勢も、彼らしいと言えばらしいのかもしれません。

さらに上記のセリフは、彼自身が自分の力量を冷静に把握しているからこその言葉でもあるのでしょう。

遊郭にて上弦の鬼と対峙した炭治郎たちと宇髄ですが、彼は戦闘の中で敵に向かってこんなセリフを発しています。

「俺に才能なんてもんがあるように見えるか？　俺程度でそう見えるならテメエの人生幸せだな」
「俺が選ばれてる？　ふざけんじゃねえ　俺の手の平から今までどれだけの命が零れたと思ってんだ」
（『鬼滅の刃』10巻より引用）

自分が見た目や体格に普通の人間よりは恵まれている自負がある一方、柱としての実力は他と比べ劣る。そんな自身のコンプレックスを、冷静に把握する一面も彼にはありました。

無限列車で自分以外全員を守り抜いた煉獄と比べるとその差は歴然で、「そう　俺は煉獄のようにはできねぇ」（『鬼滅の刃』9巻より引用）と煉獄を思い浮かべるシーンが存在します。

自分が守れる命の数には限界があり、彼のように全ての人を守り抜く力がないことを知っている宇髄。
そんな彼が、それでも煉獄と同じく完璧でない人間という存在のままで。炭治郎たちと共に上弦の鬼とどう対峙していくのか、その活躍をぜひアニメ2期でお楽しみ頂ければと思います。

（執筆：曽我美なつめ）

●放送情報
・12月5日（日）夜11時15分より放送
フジテレビ、北海道文化放送、岩手めんこいテレビ、仙台放送、秋田テレビ、さくらんぼテレビ、福島テレビ、NST新潟総合テレビ、長野放送、テレビ静岡、富山テレビ、石川テレビ、福井テレビ、東海テレビ、カンテレ、TSKさんいん中央テレビ、OHK岡山放送、テレビ新広島、テレビ愛媛、高知さんさんテレビ、テレビ西日本、サガテレビ、テレビ長崎、テレビ熊本、鹿児島テレビ、沖縄テレビ

・12月11日（土）夜11時30分より放送
TOKYO MX、BS11、群馬テレビ、とちぎテレビ

・12月13日（月）夜0時00分より放送
AT-X

・12月18日（土）夜9時00分より放送
アニマックス

●配信情報
・12月6日（月）夜1時00分より配信
ABEMA、Amazon Prime Video、auスマートパスプレミアム、dアニメストア、dアニメストア ニコニコ支店、dアニメストア for Prime Video 、dTV、FOD、GYAO!、Hulu、J:COMオンデマンド、Netflix、Paravi、TELASA、TSUTAYA TV、U-NEXT、アニメ放題、アニメカ、ニコニコ生放送、ニコニコチャンネル、バンダイチャンネル、ひかりTV、DMM.com、GYAO!ストア、milplus、ビデオマーケット
※遊郭編第1話のみ夜1時からの配信となり、第2話以降は毎週月曜日夜0時からの配信となります。

・12月6日（月）昼12時00分より配信
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