『トクサツガガガ』第3話に深いわかりみ…オタクには「リアルって怪人だね」

ジュウショウワン目覚まし時計の「起きろ! 朝だ!」というかけ声とともにはじまった『トクサツガガガ』第3話。吉田さん、任侠さん、そしてダミアンとそれぞれ交流を深めつつ、職場に新たなオタ仲間こと「ツイカセンシ」を増やそうと奮闘する叶の姿が描かれていましたね。

隠れオタとして日々生活しつつも、吉田さんの影響でオタ活を充実させていく叶。一方でオタクに世間の目は甘くない、様々な厳しい現実がある……という側面も突き付けられた第3話でした。

というわけで、第4話の放送を前にそんな『トクサツガガガ』第3話を名言とともにふり返ります♪

「どうしても生の感想を言いたいし聞きたくて!」

叶(小芝風花さん)と吉田さん(倉科カナさん)が夢中になっている特撮番組『獅風怒闘ジュウショウワン(獣将王)』に、ついに“追加戦士”セロトルが登場! レストランで待ち合わせをした叶と吉田さんは、熱く語り合います。

「どうしても生の感想を言いたいし聞きたくて!」
「その気持ちわかります!」

愛する作品に新要素(キャラ・設定など)が追加されたら、それについて同志とトコトン語り合いたい! できればSNS上とかじゃなくて、お茶しながら延々と! これはもう、どんなジャンルのオタクであっても、根源的に持っている欲求かもしれません。

今週も気合入りまくりの特撮シーンをスマホでふり返りながら次々にセロトルの感想を述べる叶。それに対して「ウンウンウンそういうのもっとください!!」と大興奮する吉田さんの表情にも思わず笑ってしまいます。

相手の解釈を聞いて興奮するというのは、オタクあるあるですね(笑)。

「いいですか? 仲間づくりは“狩り”です」

とある出来事が胸に引っかかっている叶は、ヒーローショーに誘われるものの消極的。そんな叶の悩みを聞いた吉田さんは、叶に“オタ仲間”を作ることを提案します。

叶はイケメン俳優「泰風良太(本田剛文さん / BOYS AND MEN)」に夢中になっているユキちゃん(武田玲奈さん)に、泰風良太の隠れた出演作・特撮作品『ストレンジャーV』を貸すことを決意しました。

「まずはワンクール分貸して様子をみましょう」
「あとほかにユキちゃんさんが好きなものは? 知らないじゃ困るんですよ」

女幹部(叶の妄想)と化した吉田さんが語る言葉は、まさに「オタクがほかの誰かを自分の沼に引きずり込む」ときの心理そのもの! 相手を知り、興味がありそうなところから脇を固め、いつのまにか逃げられなくなるところまで追い込む……吉田司令官、さすがです。

「いいですか、仲村さん? 仲間づくりは……“狩り”です」

「リアルってまるで怪人だね」

第1話でガチャを交換した少年・ダミアン(寺田心)と再会する叶。オタ活に投資したくてもそれ以外の出費もあるのが大人。行きたくない飲み会にも参加しなきゃいけない。

「リアルってのはさ~、オタクたちから容赦なくお金と時間を奪い取っていくんだよ」と語る叶に対し、ダミアンは「ボクの塾と一緒だね」「なんか……リアルってまるで怪人だね」とポツリ。

公園に寝転び、ため息をつく二人。怪人はヒーローの敵、“リアル”はオタクにとって時に避けられない困難であり、日々乗り越えなくてはいけない障害でもある。特オタでなくとも深くうなずいてしまいますね……。

「周りはそんなふうに思ってないよ」

そしてオタクの敵がまたひとり、叶の前に登場します。

会社の飲み会で、北代さん(木南 晴夏さん)から「ゴチャゴチャおもちゃみたいなのを集めてる」「痛々しい」と暗にオタク非難されてしまった叶は、よりによってヒーローショーの現場で北代さんに遭遇!

「ああいうのにいい年してはしゃいでて、見苦しいとか考えたことないの?」
厳しい言葉を発する北代さんに対し、叶は思わず「好きなものに年とか性別とか関係ないと思う」と反論しますが……。

「それはあなたがそうやって考えてるだけで、周りはそんなふうに思ってないよ」

そう、北代さんにピシャリと言われてしまいました。
上記の叶の言葉は、第2話で吉田さんが任侠さんにかけた言葉でもあります。すべてのオタクにとって「好きなものはいつまでも好きでいたい」のは本音ですが……。

一方で、北代さんの言葉のように「でも周りはそうは思っていない」という認識は、特に隠れオタならば常々心の端にちらついてしまうもの。さんざん母に抑圧されてきた叶だって、そんなことはわかっている……それだけに辛いシーンでした。

「バカみたいってわかってる。でも楽しくなるんだ」

またまたダミアンに遭遇した叶は、塾へ向かう道とは逆方向へ歩いていくダミアンに「もしかしてダミアン、サボり?」と話しかけます。最初は言葉を濁していたダミアンですが、ついにヒミツを告白。

塾へ向かう自分を奮い立たせるために、地下鉄の通路を『ジュウショウワン』の秘密基地に見立てているというのです。

「なんか、塾の日はさ、塾の明かりが見えるともう帰りたくなっちゃうんだ」
「でも、この通路を通ると、塾の行くのがちょっとだけ楽しくなるんだ!」

妄想の中に現れるジュウショウワンたちの姿、隊員となったダミアンの吹っ切れたような笑顔が相まって、なぜか号泣してしまいました。

「バカみたいってわかってる」、それでも大好きな特撮が自分に“怪人のようなリアル”に立ち向かう勇気をくれる。

そうやって自分の嫌なものと向き合おうとしているダミアンの姿に胸を打たれた叶も、北代さんと向き合う決意をするのでした。

「今のヒーローは今しか会えないんですよ」「泰風くんを生んでくれてありがとう!」

以上、気になる名台詞とともに印象的だったシーンをふり返ってみました! 『トクサツガガガ』は毎回名言の宝庫なので、どれをピックアップするか迷ってしまいます。

ヒーローショーでの握手会をためらう叶への「今のヒーローは今しか会えないんですよ」「いつでも会えたことが本当に夢のような時間だったんだなぁって思うんです」という吉田さんの言葉や、「オタクはすぐに話を脱線する!」がグサリと胸に刺さった人もいるのでは? 

個人的には「泰風くんのお母さん(生んでくれて)ありがとう~!」というユキちゃんのセリフもツボ。生身の俳優やアイドルを推しているオタクなら、演技やダンス、歌などで最高のパフォーマンスを見せられるたびに思わずもらしてしまう一言ですよね。

オタクならではのわかりみが深すぎる『トクサツガガガ』、第4話は今夜放送。テレビの前で、正座待機です!

執筆:森本マリ

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numan編集部

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