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巻き起こる賛否両論、さまざまな考察、衝撃で言葉を失う読者たち……などなど、その日は『ルックバック』のことを考えて一日が終わった、という人もいたのではないでしょうか。
その作風は強烈な個性とインパクトを感じますが、藤本先生ご本人もさまざまな逸話を持つ謎多き人物でもあります。今回はそんな藤本タツキ伝説の一部をご紹介します。
INDEX
最近では、漫画家本人がSNSを使って発信するのは珍しくありませんが、藤本先生はなぜか自分の妹「ながやまこはる」さんになりすましてツイッターをしています。ちなみに、本名ではないかもしれませんが、実際に藤本先生には妹さんがいます。
『ファイアパンチ』の連載がはじまる前から、林さんに内緒でツイッターをしていた藤本先生。それもアカウント名が「ながやまこはる」。林さんはこのアカウントを発見したとき「藤本くんにすでにヤバいファンがいる、訴えなきゃ」と思ったそうです。
お兄ちゃんが小学館漫画賞を貰いました。嬉しいし、小学館は良いのでよかったです。
— ながやま こはる (@nagayama_koharu) January 19, 2021
こはるちゃんは作品の内容にも触れますが、あくまで小学3年生の妹視点でのコメントに徹しています。
見たもの、食べたもの、時々お兄ちゃんの漫画の紹介……そしてツイートの文末を「よかったです。」で締める独特なこだわり。まだフォローしていない人は、一度覗きにいってみてください。なんとも言えない気持ちになります。
藤本先生は「ジャンプ新世界漫画賞」のインタビューで、大学時代はバイトをせずに読切漫画を描き続け、漫画賞で得た賞金で家賃や生活費を払っていたと明かしています。大学卒業後は奨学金を返済しなければならないなか、バイトをするのが嫌で読切を描いて賞に投稿していた藤本先生。
読切を描けば描くほど賞金額も上がっていき、自分のステップアップを実感していたとか。文字通り、生活のすべてを漫画に注ぎ込んで漫画家を目指す……簡単にはマネできない生活スタイルです。
現在明かされている当時の連載作品は「星の息吹」「微生物伝」「ファイアソード」の三本。面白くない漫画は打ち切りにしたり、先生が涙をこらえるほど感動の最終回を迎えた作品があったりと、読み応え充分な漫画雑誌だったようです。
『ファイアパンチ』の藤本タツキ先生が17歳の時に初めて描いて投稿した漫画が特別コメンタリー付で期間限定公開!
若き才能の爆発です。この後多数の読切を経て『ファイアパンチ』の連載にたどり着くのに、約6年。長いようで短い感覚です/林https://t.co/BDASjgFwgl pic.twitter.com/CCRUAmNr8N— ジャンプSQ.編集部 (@JUMP_SQ) July 17, 2017
たとえば『少年ジャンプ』(2019年6・7号)で行われた読者プレゼント企画。ジャンプの連載作家陣が“今年の抱負”を色紙にしたためて読者にプレゼントする企画で、ほかの先生が「一生懸命」など前向きな抱負を書くなか、藤本先生の色紙には「ヤだ 打ちきり」と書かれていました。ストレートなだけに切実な印象がありますね。
また『チェンソーマン』単行本のカバーコメント欄も「チェンソー大好き!」(第1巻)「貞子vs伽椰子大好き!」(第4巻)など、藤本タツキの“大好き”なものを発表する場所になっていました。先生の大好きなものを知りたい方は、単行本の購入も検討してみてください。
さらに6年前の自分に言ってあげたいことは?という質問に対しては「拾ったモノを食べるな」の一言。
17歳の頃は「ずっとお腹を空かせていました」とも書かれており、一体どんな生活を送っていたのか気になるところです。
調べれば調べるほど謎が深まる彼の素顔を知るには、作品を読むしかないのかもしれません。
これから『チェンソーマン』のアニメ化や、連載予定の『チェンソーマン』の第二部など、予定満載の藤本先生。いろんな意味で今後も目が離せません。
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