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このMANKAI STAGE『A3!』では、ゲームでいう"監督"=客席の"あなた"という描かれ方をしており、舞台の登場人物たちが、観客席にいる監督(=あなた)に、思いの丈を直接語りかけるような演出が特徴のひとつです。
借金まみれのボロ劇団"MANKAIカンパニー"を立て直すため、"監督"と団員たちの努力で、春組・夏組の各組旗上げ公演が無事成功したのが前作の舞台。
今作では、公演を成功させるため、そして借金1000万円返済するため、秋組のオーディションを始めるところから、物語が始まります。
MANKAI STAGE『A3!』シリーズの大きな魅力は、原作に忠実なストーリー展開とキャラクター再現度の高さ。
今作でも、原作アプリ『A3!』に忠実なストーリーを展開しつつ、舞台でしか見られない歌やダンス、そして斑鳩三角 (本田礼生さん)のアクロバットは大いに会場を沸かせました。
また前作までとの大きな違いは、新たにGOD座が登場すること。
神木坂レニ(河合龍之介さん)率いるGOD座は、MANKAIカンパニーとは正反対の売れっ子劇団。しかしレニの手段を選ばないやり方には、MANKAIカンパニーも困惑してしまいます。
圧倒的なGOD座の劇団員・飛鳥晴翔(伊崎龍次郎さん)のパフォーマンスはゲームでは見ることが出来なかった部分でもあります。
ここからはゲネプロの写真を交えつつ、秋組、冬組それぞれのキャラクターたちとストーリーを少しだけご紹介します。
従弟の向坂椋(野口準さん)の夏組公演での様子に感銘を受け、真剣にオーディションを受けに来た十座に対して、十座への対抗心だけで張り合う万里。"人生イージーモード"な万里は、オーディションでも卒なく芝居をしますが、一方の十座の芝居はひどい出来で……。
例によって定員割れで全員合格となる秋組ですが、この2人の一触即発な空気感には何度もハラハラさせられます。劇中では、業を煮やした左京に2人が手錠でつながれてしまう場面も!?
一見、不良のような十座が芝居にこだわる理由。万里が十座に勝つことに執着する理由。
それぞれの理由が紐解かれ、凝り固まった気持ちが変わっていくのが秋組チームの見どころの1つです。
一方で、秋組のムードメーカー的存在の太一。一見明るい性格の彼ですが、過去ではなく、現在進行形でとある懺悔を抱えていました。太一がその苦しみから解き放たれ、"MANKAIカンパニー"の一員としてステージに立つ姿は、秋組のストーリーの中でも最もドラマチックな瞬間でした。
新生秋組旗揚げ公演は『なんて素敵にピカレスク』、マフィア組織を題材にした、 荒くれ者揃いの秋組らしい作品です。
ジャジーなイントロに乗せて幕が開いた瞬間、ずらりと並んだマフィアたちのあまりのカッコよさに震え上がること間違いなしです。
紬の人柄ゆえの繊細な芝居は、多くの人を魅了しますが、本人の自信のなさがその才能を陰らせます。幼いころから誰よりも近くで紬を見ていた丞は、そんな紬が非常にもどかしく、腹立たしくもあるのです。
冬組のストーリーはこの幼馴染2人のお互いへの遠慮と、互いに持っていないものを持っているが故の嫉妬がドラマを盛り上げました。
今までの春、夏、秋組と違い、冬組は実力・理解力のある、大人なメンバーたちが集まったがゆえのちぐはぐ感にもどかしさを感じます。
1人ぼっちになることに強いトラウマを抱く東が"監督"に本音を吐露するシーンや、他人の気持ちが分からないことにトラウマがある誉が、とあるアイテムを使ってメンバーたちの本音をコミカルに暴いていくシーンも見どころです。
一瞬取り乱したのち、いつもの通り、寝るかマシュマロを食べるかの状態に戻ってしまった密でしたが、彼の抱えるものの重さは迫真の演技と歌で表現されていました。
一方、GOD座のレニにプレッシャーをかけられ、ギリギリまで自分の個性を殺してしまう紬。
紬が1度演劇を辞めたときに、それを引き留めることができなかったことをずっと後悔していた丞は、今度こそ紬とともに舞台に立ちたいと願い、初めて紬に本音をぶつけます。
それぞれの"トラウマ"と向き合う姿も冬組の見どころといえるでしょう。
MANKAI STAGE『A3!』~AUTUMN & WINTER 2019~は2月11日までの日本青年館での公演後、山口公演、大阪公演を経て、3月に再び東京凱旋公演が行われます。大千穐楽の3月24日の公演は、ライブビューイングも予定されており、3月2日よりチケット一般発売! 詳しくは公式サイトをご確認ください。
執筆:通崎千穂 (@tsu_otometsu)
編集:白鳥雅(@numan_miyabi)
■DATA
MANKAI STAGE『A3!』~AUTUMN & WINTER 2019~ | |
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日時・会場 | 【東京公演】 2019年1月31日(木)〜2月11日(月・祝) 日本青年館ホール 【山口公演】 【大阪公演】 【東京凱旋公演】 |
キャスト | 【秋組】 摂津万里 :水江建太 兵頭十座 :中村太郎 七尾太一 :赤澤遼太郎 伏見 臣 :稲垣成弥 古市左京 :藤田 玲 【冬組】 【春組】 鹿島雄三 :滝口幸広 神木坂レニ:河合龍之介 |
原作 | イケメン役者育成ゲーム「A3!(エースリー)」 |
演出 | 松崎史也 |
脚本 | 亀田真二郎(東京パチプロデュース) |
音楽 | Yu(vague) |
振付 | 梅棒 |
メインテーマ | 「The Show Must Go On!」 (作詞・作曲・編曲:大石昌良) |
公式サイト | http://www.mankai-stage.jp |
公式Twitter | @mankai_stage |
主催 | MANKAI STAGE『A3!』製作委員会 (ネルケプランニング、ポニーキャニオン、リベル・エンタテインメント) |
Copyright | ⒸLiber Entertainment Inc. All Rights Reserved. ⒸMANKAI STAGE『A3!』製作委員会 2019 |
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