numan編集部
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19世紀末、古くから根付いた完全階級制度によって、上流階級の人間達に支配された「大英帝国」を舞台に、階級制度による悪を取り除き、理想の国を作ろうとする“犯罪卿”ことジェームズ・モリアーティと、その敵である“名探偵”シャーロック・ホームズとの宿命の対決を描いています。
numanでは、絶賛稽古中のセバスチャン・モラン役の井澤勇貴さんと、フレッド・ポーロック役の赤澤遼太郎さんにインタビュー! ともにウィリアムの同志として暗躍する役柄のお二人に、『モリミュ』ならではの本公演の見どころや、お互いの関係についてもたっぷりと語っていただきました。
INDEX
井澤勇貴(以下、井澤) まずは嬉しい気持ちと、このご時世で第3弾を上演できる作品に携われている、っていうことに感謝したいなと思いました。
続投キャストも多く、カンパニーの関係性もこれまで以上に仕上がっている実感がありますし、前作までにも負けない作品にしたいと思って、今は稽古に臨んでいます。
赤澤遼太郎(以下、赤澤) 僕もまずは嬉しさがあったんですけど、それ以上に、皆さんからの反響がとても大きくて! 「第3弾、待っていました!」という声ももらいましたし、前作から『憂国のモリアーティ』という作品自体のファンの方もすごく増えている印象があるので、今は楽しみな気持ちでいっぱいです。
井澤 僕が演じるセバスチャン・モランは、“犯罪卿”であるモリアーティ家の使用人で、狙撃の名手。貴族生まれでありながら、軍人としてアフガン戦争で右手を失くし、今は右手が義手となっています。
モランはウィリアムの右腕として、彼のためなら命を懸けてもいい、という姿も原作では飄々と描かれているんですが、やっぱり実際に考えたら……誰かのために自分の命を投げ捨てるって、とんでもないことだと思うんです。そんな強い意思を持つ、“漢”という字を書いて、“オトコ”と読むような役柄ですね。
赤澤 情報屋のフレッド・ポーロックは、無口で優しくて、お花が好きな少年です。ウィリアムに対する尊敬など一途なところがあって、その一途さは美しくもあり、ちょっと怖くもあって……実は結構、年相応の危うさがあるのかなと。これから年齢を重ねていくにつれて、どんな青年になっていくのかが楽しみな存在です。
井澤 前作までは3兄弟と僕たちの5人組だったモリアーティ陣営ですが、Op.2ではホームズ側にいたアイリーン・アドラーがジェームズ・ボンドとして、今回は僕らの仲間に加わって。そこに新キャラクターのジャックとパターソンも増え、モリアーティ陣営は8人の大所帯になりました。
今回は、そんなモリアーティ陣営での掛け合いもあって、今までは無骨な雰囲気だったモランも、ジャックやボンドにはちょっと翻弄されていたりします。
赤澤 Op.3にしてほぼ初めてですよね、僕たちモリアーティ陣営の楽しいシーンは。
井澤 確かに! そこはモリアーティ陣営の内面が見えたり、「この人たちも人間なんだな」って思わせてくれるシーンにもなっているかと思います。
赤澤 それに今回は、僕らにもアドリブ的なパートがあって。
今までの『モリミュ』では、そういう賑やかなパートはホームズ陣営の担当だったので、僕たち自身も楽しみですし、原作やアニメには描かれていないシーンとしても、期待していただきたいです。
井澤 まずは、全部をレベルアップさせたいです。
芝居と歌、この作品ではどちらも重要な要素ですし、前作からの約1年間で、キャストもそれぞれ力をつけてきていると思うので、その進化を純粋に舞台の上でぶつけられたらと思っています。
あと今回、セットもかなりスケールアップしていて! 映画を見ている感覚に近いぐらいの、その景色に嘘がないセットがたくさん出てきてくれるので、そこも活かしながら、芝居を楽しめたらいいなって思います。
赤澤 僕も、前作よりも全てを上回りたいのはもちろん、ウィリアムのことを尊敬し、一途に信じているフレッドとしても……これは僕が原作を読んで感じたことですが、この頃から少し、気持ちに揺らぎがある気がしていて。
今まではウィリアムの考えに忠実だったフレッドの中にも、ちょっとした揺らぎが見えるような表現をしたいなって思っています。
赤澤 あと今回は、「なんで、モランの隣にいるのが僕じゃないの!?」って、僕が嫉妬しちゃうようなシーンがあって(笑)。モランの相棒役を、ボンドに取られそうになっているんですよ!
井澤 アハハ!
赤澤 これは結構本気で、さっきもモランとボンドのペアでコメント動画を撮影していたので……「このままだと、せしるさんに井澤くんを奪われる!」って僕も焦っています。
役柄としても、ボンドは何でもできちゃう上に、フレッドとボンドは変装上手、っていう点でキャラが被っているので(笑)。
井澤 いい意味で、ストイックというか。
休憩中にはみんなでワイワイ、という雰囲気もあるんですが、演出の西森さんも僕たちを信頼して、役者に色々と任せてくれているので、各々が持ち寄ったプランを試せる場になっていて。
今までのシリーズを通してみても、『モリミュ』の稽古場は各自がやるべきことをしっかりとやっている、という印象ですね。
赤澤 うんうん。ある意味、大人なカンパニーですね。
井澤 お二人は、稽古初日から当然のように台本も全部覚えてきていたりと、やっぱり背中で語ってくれる存在ですね。
モリアーティ陣営とホームズ陣営って、ウィリアム以外はあんまり絡まないので、稽古でもホームズ陣営のシーンは僕たちも見ていることが多いんですけど、こっちとは全然違う面白さがあるなって感じますし、勝吾くんと良くんの脚本の突き詰め方は、見ていて勉強になることが多いです。
井澤 新キャストの皆さんは、それぞれの役にドンピシャだと思う!
赤澤 本当に! 稽古場でお芝居を観ていても、「この人、キャラクターのまんまだ!」って感じますし、特に藤田玲さんの演じるミルヴァートンには、ラスボス的な怪しい雰囲気があって。「この人を相手に、僕らは勝てるのかな?」なんて思っちゃいます。
井澤 僕は、ジャック役が石坂勇さんだと知った時が特に嬉しかった!
勇さんとは以前にも共演しているんですが、背も高くてスラッとしているし、大人の渋さもあるので、原作コミックを読んでいても、ジャックが初登場した時から「この役には、絶対に勇さんしかいない!」とひそかに思っていたんです。
――それが実現して、井澤さんから見ても「いいキャスティングするじゃん!」と。
井澤 「おっ、分かってるね!」って思いました(笑)。さすがです!
東京公演:2021年8月5日(木)~15日(日) 品川プリンスホテル ステラボール
大阪公演:2021年8月19日(木)~22日(日) サンケイホールブリーゼ
原作:構成/竹内良輔 漫画/三好 輝 『憂国のモリアーティ』(集英社「ジャンプSQ.」連載)
脚本・演出:西森英行
音楽:ただすけ
キャスト:
ウィリアム・ジェームズ・モリアーティ:鈴木勝吾
シャーロック・ホームズ:平野良
アルバート・ジェームズ・モリアーティ:久保田秀敏
ルイス・ジェームズ・モリアーティ:山本一慶
セバスチャン・モラン:井澤勇貴
フレッド・ポーロック:赤澤遼太郎
ジョン・H・ワトソン:鎌苅健太
ジェームズ・ボンド:大湖せしる
ジャック・レンフィールド:石坂勇
ジョージ・レストレード:髙木俊
ザック・パターソン:輝馬
アータートン:奈良坂潤紀
チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン:藤田玲
荒川湧太 荒木浩介 伊地華鈴 大澤信児 木村優希 熊田愛里
白崎誠也 田上颯志 永咲友梨 蓮井佑麻 福冨玄刀 若林佑太
Piano:広田圭美
Violin:林周雅
■ミュージカル『憂国のモリアーティ』初演&Op.2 アーカイブ配信決定!
ミュージカル『憂国のモリアーティ』Op.3 -ホワイトチャペルの亡霊-の上演を記念して、最新公演につながるシリーズ2作品のアーカイブ配信も決定!
配信作品
ミュージカル『憂国のモリアーティ』(初演)
ミュージカル『憂国のモリアーティ』Op.2 -大英帝国の醜聞-
■ミュージカル『憂国のモリアーティ』Op.3 -ホワイトチャペルの亡霊- Blu-ray/DVD発売決定!!
【発売日】 :2022年1月26日(水)
【価格】 :〈Blu-ray〉10,780円(税抜価格9,800円)
〈DVD〉 9,680円(税抜価格8,800円)
【仕様】Disc2枚組
【発売元】マーベラス 【販売元】TCエンタテインメント
【収録内容】:
〇本編
○バックステージ映像
〇初演・Op.2ダイジェスト 予定
【特典】
〇封入特典:
ブックレット
詳しくは、公式サイト https://www.marv.jp/special/moriarty/
©竹内良輔・三好 輝/集英社 ©ミュージカル『憂国のモリアーティ』プロジェクト
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