zash
子供の頃から培ってきた映画、海外ドラマ、特撮、アニメの知識を活かして活動中。各媒体でコラム、取材レポート、インタビュー記事を執筆する他、雑誌やマスコミ用リリースへの寄稿も行っている。
2024年夏アニメとして放送を開始した『逃げ上手の若君』。今期のアニメは不作だとも言われていた中で、その注目を一気に掻っ攫っていった印象の強い同作ですが、日本だけにとどまらず、その熱気は海を越え、海外にも大きく波及したようです。一体、海外のファンたちは『逃げ上手の若君』のどういった部分に魅力を感じていたのでしょうか?
松井優征による同名マンガを原作としているアニメ『逃げ上手の若君』。物語の舞台となるのは、鎌倉幕府が足利尊氏の謀反により滅亡した1333年。かねてより、“逃げる”ことを得意としていた若き鎌倉幕府の後継者・北条時行が、信濃国の神官である諏訪頼重によって命を救われることから幕を開けます。
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『魔人探偵脳噛ネウロ』や『暗殺教室』などで有名な松井優征先生原作による本作。
しかしながら、主人公となる北条時行という人物は、歴史においてそこまでメジャーな存在ではありません。これは松井先生本人も承知の上だということを公言しています。
そんな北条時行ですが、実は本作の連載が「ジャンプ」にて始まったことにより、今ではすっかりメジャーな存在となりつつあるのです。その証拠に、ウェス・アンダーソン監督による2023年の映画『アステロイド・シティ』に「北条時行」という名前が登場するのです。劇中で登場人物たちが歴史上の人物を言い続けるゲームをしている中で、「北条時行」の名前が登場。
日本でもあまり馴染みのない名前が、海を越えたアメリカ映画の中に登場するということで、公開時、ちょっとした話題になりました。日本のサブカルチャーにも精通しているウェス・アンダーソン監督ならではの演出だったのかもしれません。
すなわち『逃げ上手の若君』はアニメ化される以前から海外の注目度が意外にも高く、ファンにとっては待望のアニメ化だったと言えるのです。
まず初めに、海外のリアクターたちの反応をご紹介しましょう。ケニア出身アニメ大好きリアクターのマイケル・アンジェロさんは、『逃げ上手の若君』もしっかりチェックしています。
第1話「5月22日」の冒頭からその作画の素晴らしさに圧倒されている様子で「Clover Worksはufotableとコラボしたの!?」と、『鬼滅の刃』で圧倒的アニメーションを魅せ続けるufotableの名前を上げて驚きます。アンジェロさんは割と日本語を知っている方ですが、本作の時代背景における名称などには若干苦労しているようで、随所に上手く読めない箇所があります。
「これはかなり昔の話だな。『るろうに剣心』が明治時代の話だから、それよりも前だ」と持ち前のアニメ知識を活かして、時代背景を考察。最初は時行が過ごす平和な情景にホッコリするアンジェロさんですが、時行たち北条家を悲劇が襲うと表情が一変。
「ボールが首に変わるの、ヤバいな…Oh no…平和だったのに一気に展開が変わった」と絶句。「こりゃ狂ってる…すべてを失った」と言葉を漏らします。
地獄のような光景が続く中でもアンジェロさんは作画の凄さに感心。思わず「すごいな」と感嘆の声を漏らしますが、すぐさま「作画がスゴイって意味だよ!」と訂正。あまりにも残虐な光景が広がる中、作画に感動してしまったことに罪悪感さえ覚えているように見えました。
突如として衝撃の展開が訪れ、その後も残虐シーンの連続、極めつけは頼重が時行を敵の軍勢の中に突き落とすシーンとなり、アンジェロさんは一言。「このアニメ、ヤベーな!」
しかしながら、敵の軍勢を前にしても時行の“逃げ上手”が発揮されると大興奮。「すべて避けてる! 身勝手の極意だ!」と、『ドラゴンボール超』にて孫悟空が変身する最強形態を彷彿とさせたようです。アンジェロさんは同シーンでもClover Worksによる作画に圧倒されており、感動のあまり「ここまでしなくても! 感謝しかない!」と絶叫していました。
最終的には数分間、言葉が出ないような様子も見て取れ、「あまりにも凄すぎて黙っちゃってゴメン」と苦笑い。常に言葉がマシンガンのように口から発せられるアンジェロさんに喋らせる余裕すら与えないほどの衝撃だったようです。ちなみにアンジェロさんは第9話「わたしの仏様」における時行が「鬼心仏刀」を披露するシーンでも同様に圧倒的な作画に感動しているご様子。
アンジェロさんが言葉を失った第1話のクライマックスですが、実は同シーンにおける‘‘ある場面’’が日本、そして海外でも大きな話題となっていました。その場面とは、逃げの才能を発揮した時行が頼重に抱き着き、頬を赤らめるシーン…。
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