広告をスキップ

ツイステ衣装はなぜ20万円?取締役も唸った贅沢すぎるこだわりをデザイナーが明かす【インタビュー】

キャラクターアパレル、グッズの企画・開発・販売を手掛けるCOSPAが、新たに立ち上げたハイエンドコスチュームブランド「COSPA Essentials」そのデザイナーズコスチューム第一弾として『ディズニー ツイステッドワンダーランド』の制服が発表。

ここではCOSPA Essentialsのプロデューサーとクリエイティブアートディレクターを兼任する「beauty:beast」のデザイナー・山下隆生さんと、COSPAの執行役・廣瀬尚行さんのインタビュー後編をお届け。
後編では現在、渋谷パルコ5階特設スペースにて販売・試着会が行われている『ディズニー ツイステッドワンダーランド コスチューム』のこだわりや、COSPA Essentialsの今後の展望を伺います。

■前編はこちら!
・元パリコレデザイナーがコスプレのパイオニアCOSPAに就任。CHANELのデザイナーも注目したアニメアイコンの価値とは(https://numan.tokyo/interview/kXEYJ

COSPA Essentials山下隆生さん廣瀬尚行さ...

COSPA Essentials山下隆生さん廣瀬尚行さんインタビュー写真

(左)山下隆生さん(右)廣瀬尚行さん

“体型を変える”コスプレーヤーを考慮した仕上がりに

——『ディズニー ツイステッドワンダーランド』の設定資料をご覧になられての印象はいかがでしたか?

山下 テーラリングのイメージや礼式服のソースがイングリッシュスタイルなので、ヨーロッパの匂い——皇室の気高さといったロイヤリティ的な雰囲気がしっかり入っている作品という印象を受けました。「お!」というディテールもたくさんありまして、例えばベストのサイドパネル(※)がなかったり、グラブの人差し指に通常はない切り替え線が入っていたり。肩の傾斜もすごくこだわりのある傾斜で、それにあわせてショルダーパッドを探したりしました。

※脇部分にある切り替え線のこと。

COSPA Essentialsツイステ商品写真

COSPA Essentialsツイステ商品写真

コスチュームセット/ナイトレイブンカレッジ ハーツラビュル寮Ver.
——作業としては、普段の洋服を作るものとはやはり違うのでしょうか?

山下 これはコスプレそのものに関してなのですが、衝撃的だったのは女性が男装する際はバストを潰して、パッドを盛ってより男性らしい体のシルエットを作っていくということ。ファッションの世界においては洋服に対して自分を捻じ込むパターンが多いので、自分の体型を変えて服を着用するという発想が新鮮でした。作品やキャラクターへの愛情がそこまで深いんだと、改めて勉強させていただきましたね。

なので、その変身していくところまでをどう計算して洋服にしていくかは、普段の作業とは違う部分でした。例えば、女性のヒップラインを直線的に見せるようなカッティングにするために、パンツのシルエットだけでも何回も組み直したりしました。そうした作業は僕としても新鮮で、オートクチュールに近い作り方でしたね。

廣瀬 コスプレイベントに行くと、お客さん同士で生地解釈はどうだとか、メイク解釈がどうだとかというお話をされているのが耳に入ってきたりするんですけれども、普段お洋服を作らない方々、プロでやられていない方々が頑張って作っていらっしゃるのが大半じゃないですか。

そうした方々が、山下さんが組み立ててくれたコスチュームを見たとき、抜けている視点や思いもよらない視点が恐らくあると思うんです。なので、実際にご試着していただけるイベントを企画することになりました。とくに今回の衣装は、着ることでと違いが伝わると思うんです。

——長年コスプレに携わっているCOSPAさんから見ても、やはり今回の衣装は違うと?
廣瀬 コスプレ業界で働いてる側としては、ファッション業界のルールで作られたものを見せていただいて、勉強するところがたくさんあるなと感じました。とくにトルソーに着つけたときに、「綺麗なシルエットってこういうことなんだ」と感じましたね。皆さんにも着ていただけたらそれを実感していただける商品だと思いますし、その感動がご自分でコスチュームを作られるときに反映されていって、どんどんコスプレ業界のコスチュームのレベルが上がっていく、そんな素敵な循環が作れればいいなと思っています。
山下 そうですね、そこを目指そうとしています。それと、着用される人の着用感は、服作りをする人間として無視できないところですね。例えば、グラブをつけたまま自撮りができるようにタッチパネル対応にしたり、屋外での撮影に備えてUVプロテクション機能を入れたり、汗もかかれるから消臭機能の付いたシャツにしたり。

今回はスニーカー感覚でスーツを着れるというところが隠しテーマでもあるので、ストレッチで拘束感がないようにもしています。キャラクターに対してのリスペクトはもちろん大前提にありますが、着用される方の自由度、着用感を大事にして、より楽しんでいただけるようなものに仕上げました。

廣瀬 別ブランドでやっている「COSPATIO」も含め、僕らは「本物を作ろう」という意識がコスチュームに関しては強いんです。今回の『ディズニー ツイステッドワンダーランド』の衣装は、着て楽しむ洋服という側面もありながら、最高級のコレクターズアイテムにもなり得るものかなと思っています。

ハンガーやトルソーに着せ付けて、フィギュア感覚で部屋に飾っていただけるし、インテリアとしても非常に満足度が高いんじゃないかなと。最近は等身大のフィギュアや高額なアクリルのアートも登場していますけれど、二次元が三次元に具現化されたアイテムで飾っておけるというところを考えると、コスチュームは高品位のコレクターズグッズたり得ると考えています。

1寮40万かけたオーナメント。オートクチュール並みのこだわり

——今回の作業の中では、どのような苦労がありましたか?

山下 一番苦労したのは、寮章のオーナメント。洋服は仕事柄慣れていると言うと変ですけれど、オートクチュールみたいな形で進めていけました。でも、寮章のオーナメントは型を作るのも大変でお金がかかったし、ディズニーさんからの承認をいただくのも時間がかなりかかりました。7寮ありますが、型を起こすだけで1寮40万円かかっています(苦笑)。

廣瀬 ある日、山下さんに怖い顔で「廣瀬さん、ちょっとお話が」と呼ばれて、「型を修正したいんですけれど、40万かかるんです」と相談されたときは、「うわー、どうしよう!?」と思いました(笑)。

COSPA Essentialsツイステ商品写真

COSPA Essentialsツイステ商品写真

山下 (笑)。アンティークみたいな加工も、数十種類のバリエーションの加工を提出した中からやっとOKをいただいたものなんですよ。

廣瀬 山下さんのこだわりもすごかったです。忠実に再現するというミッションが前提にありながらも、コスチュームとしてカッコよくありたいというところで、工場さんも大変だったと思います。

——色味も素晴らしいなと感じました。各寮のカラーが忠実に再現されていますよね。

廣瀬 カラーは本当にこだわって調整して、専用に生地の色を作らせてもらいました。リボンも実際に触っていただければ分かるのですが、高級感が出るように厚みと張りをもたせています。皆さんが自分で作られてるときには、なかなか揃えられない素材だと思います。

山下 全てオリジナルですからね。

廣瀬 だいぶ贅沢な作り方をしていますよね。パリコレなどに出ているハイエンドのブランドと同じような物作りです。

COSPA Essentialsツイステ商品写真

COSPA Essentialsツイステ商品写真

山下 ネクタイも全てジャガードで織っています。寸法も構造も、通常に売っているネクタイとは全く違うんですよ。設定資料を見ると、ベストの裾からネクタイが出ていないんですね。一般に売っているネクタイの寸法ですと出てしまうので、設定通りに出さないようにしつつ、蝶々結びをするキャラクターもいるので、結べるようにもして……というような細かい調整をしました。
——COSPAさんから山下さんへのリクエストなどはあったのですか?

廣瀬 物作りの面では意見が合うところが多かったので、山下さんに対して改めてリクエストする部分はなかったですけれども、コンテンツのファンが大事にしているところのすり合わせは結構重ねましたね。

通常のファッションにおける洋服だとそこまで重視されないところでも、このコンテンツの作品の衣装として見たときにどうしても外せないところ——色味や微妙なシルエットなどですね。「本来こっちの方がカッコんだけれど、作品に寄せるにはこっちの方がいい」といった取捨選択とリレーションは、慎重に進めていきました。

COSPA Essentialsツイステ商品写真

COSPA Essentialsツイステ商品写真

——このこだわりはぜひ実物を生で見ていただきたいですね!

廣瀬 普段キャラクターの商品を作っている僕らからすると、とんでもない贅沢なことをしながら作り上げていった商品です。実際、この衣装を発表したときに賛否両論ありまして、やはり価格が高いという声もいただいているんですけれど、やっていることからするとむしろ安いぐらいというのは、お伝えしていきたいところ。逆にこのクオリティのコスチュームが当たり前になっていく、そんな世の中になったらいいなという願いも込めた商品になっています。

キャラクターは永遠に存在する。半永久的に残せるものを

——COSPA Essentialsは「作品の世界観を何よりも大切にする」「これまでのコスチューム開発で培ったノウハウを最大限活かす」「サステナブルに貢献する」「日本の技術や素材を組み込みながら製品開発を行う」といった4つの軸を掲げています。その中でも、サステナビリティの部分が、今の時代らしいなと感じました。

廣瀬 サステナビリティというか、その永続性みたいなところは、実は20年前にやられてたCOSPA vs beauty:beastのところから連綿と続いているものですよね。キラーアイコンの意味合いもそうですし。

山下 そうですね。我々の中では「キャラクターは永遠に存在する」という認識ですし、やはり永遠と残る物作りにしたいという社長のご意思が強いです。消費する文化ではなく半永久的に残せるようなもの——コスチュームもご自身が着た後に、他の方が着たり、それこそお子さんにも着られるようにしたりするとか。そういうサステナビリティの部分は、これからの時代、積極的に取り入れていきたい部分でもあります。
——今後の3つのプロジェクトに「デザイナーズコスチューム」「伝統工芸のテキスタイル」「さまざまな年代のデザイナーの新しい表現の場」を挙げておられました。お話できる範囲で、今後の展望をお聞かせください。

廣瀬 山下さんに入ってもらった強みを生かして、山下さんのネットワークを使ってもらいながらさまざまな方々と繋がりつつ、物作りをしていっていますね。

 「伝統工芸のテキスタイル」に関しては、ジャガード織機をベースにキャラクターたちを紙で見せる2次元的なものではなく、2.5次元的な表現としてテキスタイル表現という形で、産地と組んで掛け軸を作っています。軸装も京都の職人さんたちと開発を進めていまして、そこに日本が代表するキラーアイコン、キャラクターたちをジョイントさせて表現していくというプロジェクトですね。それをバーチャル空間にディスプレイできるような取り組みとブレンドさせた形で発表する予定です。

ツイステ衣装はなぜ20万円?取締役も唸った贅沢すぎるこ...

ツイステ衣装はなぜ20万円?取締役も唸った贅沢すぎるこだわりをデザイナーが明かす【インタビュー】

廣瀬 この島国の中で、生地から製品、販売まで一貫してできるのって日本の強みだと思うんですよね。そこを十分に活かしながら、日本の良さも活かして日本のコンテンツを世界に広げていくというのが、実現していけば素晴らしい取り組みになるなと思っています。
——「さまざまな年代のデザイナーの新しい表現の場」のさまざまな年代というのは、若手から大御所までというイメージ?

山下 そうですね。20代のうちから東京コレクションなどで活躍するようなデザイナーさんたちだとか、僕の世代の50代のデザイナーさんたちにも、表現できるステージとしてご一緒できたらなというのが、このCOSPA Essentialsの目的でもあります。

アーティストの衣装を手掛けることはあっても、キャラクターを具現化するようなお仕事って、ファッション界では少ないんですよ。多分よく目にされるのは、Tシャツとかにグラフィックをバンっとプリントするようなものですよね。今回の『ディズニー ツイステッドワンダーランド』の衣装のように3次元に昇華させる作業というのは、デザイナーとしてもすごくやりがいのある作業なので、これをみんなで楽しめたらいいなと考えています。
(執筆:新庄圭、撮影:徳永徹)
●山下隆生氏プロフィール
1987年『第一回丸井デザイナーオーディション』参加。1990年「beauty&beast clothing」を設立する。1994年にパリコレクション、1995年には東京コレクションへ参加、1998年AWコレクションでは「COSPA VS beauty:beast」を協業で発表。2000年には国内でのブランド展開休止を発表し、ヨーロッパ中心の展開へ移す。その後は、本国フランスのブランド”renoma PARIS”国内向けライン、イタリアのブランド“FILA”フィットネスライン、“アディダス”スポルト カジュアルス、“asics”ランニング アパレル部門、”DummyRun”、株式会社TaLi“TAIGALIONA”など様々なブランドのクリエーティブ・ディレクターに就任。ほか様々なブランドへデザイン提供を行い、2021年に30周年を迎えたオリジナルブランド“beauty:beast”として国立新美術館『ファッション イン ジャパン1945-2020―流行と社会展』へ出展。2022年には“COSPA Essentials”ではクリエーティブ アートディレクター兼プロデューサーに就任。
●廣瀬尚行氏プロフィール
廣瀬尚行(株式会社コスパ 執行役)
1986年生まれ。2009年東京モード学園卒業。2010年コスパ入社。

イベント情報

『ディズニー ツイステッドワンダーランド』コスチューム 販売・試着会

『ディズニー ツイステッドワンダーランド』に登場する「ナイトイレブンカレッジ」の制服のレプリカが、2022年9月9日COSPA Essentials特設サイトにて数量限定で予約開始!それに伴い、渋谷PARCO 5F特設スペースにて販売・試着会を期間限定で開催いたします。7寮の制服をご試着頂ける唯一無二の機会となっております。

イベント期間:2022年9月30日(金)~10月27日(木)
イベント会場:〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15−1 渋谷PARCO 5F

商品情報

=============================================
『ディズニー ツイステッドワンダーランド』
(C)Disney
=============================================
コスチューム01

コスチューム01

商品名:★限定★コスチュームセット/ナイトレイブンカレッジ ハーツラビュル寮Ver.
商品名:★限定★コスチュームセット/ナイトレイブンカレッジ サバナクロー寮 Ver.
商品名:★限定★コスチュームセット/ナイトレイブンカレッジ オクタヴィネル寮 Ver.
商品名:★限定★コスチュームセット/ナイトレイブンカレッジ スカラビア寮 Ver.
商品名:★限定★コスチュームセット/ナイトレイブンカレッジ ポムフィオーレ寮 Ver.
商品名:★限定★コスチュームセット/ナイトレイブンカレッジ イグニハイド寮 Ver.
商品名:★限定★コスチュームセット/ナイトレイブンカレッジ ディアソムニア寮 Ver.

発売日:2022年10月上旬より順次お届け予定
サイズ:S/M/L
セット内容:ジャケット、ベスト、シャツ、パンツ、腕章、ネクタイ、グローブ、ベルト、カフスボタン
価 格:各217,800円(税込)

◆初回各寮合計100セット
※各寮・各サイズ合計で初回数量100着の販売となります。売り切れの際はご容赦ください。※以降の再生産は未定となります。
※ご注文締切:2022年10月31日(月)

発売元:株式会社コスパ
ブランド:COSPA Essentials

COSPA Essentials関連リンク

■公式サイト:https://cospaessentials.com/
■Twitterアカウント:https://twitter.com/csp_essentials
■Instagramアカウント:https://www.instagram.com/cospa_essentials

IMAGE

numan編集部

声優、アニメ、舞台、ゲームまで!オタク女子のための推し活応援メディア

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

オタ腐★幾星霜