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「ラノベ」(らのべ)とは、「ライトノベル」の略称である。
「ライトノベル」とは「Light」と「Novel」を組み合わせた和製英語で、日本で生まれた娯楽小説ジャンルの一種。
具体的に何を「ライトノベル」とするかという明確な定義はないが、一般小説に比べて「アニメ調の挿絵が多い」「キャラクターイメージが指定されており、世界観が固まっている」「若年層向けの小説」などといった特徴がある作品を「ライトノベル」としている。
発祥についても、1970年代後半とする説、戦前の「少年倶楽部」という雑誌に載っていた長編小説であるとする説など諸説ある。
「ライトノベル」という名称が一般的に使用されるようになったのは、インターネットが普及しはじめた2000年代以降とされている。それ以前は小学生向けの健全かつ教育的な物語を指す「ジュブナイル」や、欧米のレーティングである「ヤングアダルト」などの名称が使用されていたが、「ジュブナイル」の定義に合わない作品もあり、「ヤングアダルト」に至っては「ヤングのアダルト小説」と誤認されることから、新たに「ライトノベル」という名称になった。
作品の内容は、恋愛、SF、ミステリー、ホラー、学園ものなど多岐に及んでおり、ライトノベル専業の作家はもちろん、高殿円など一般小説も執筆する作家や乙一、桜庭一樹らライトノベル作家としてデビュー後に文学賞を受賞し、文壇に名を連ねる作家も存在している。
ライトノベル作品として代表的である『スレイヤーズ』(※1)、『涼宮ハルヒ』(※2)、『キノの旅』(※3)などの各シリーズは書籍として出版後にアニメ化されており、近年でも「ライトノベル原作」のアニメ作品は多く存在している。
また「小説家になろう」などの小説投稿サイトから書籍化された「なろう系」もライトノベルに属する。
「(長文のタイトルを見て)ラノベのタイトルかよ」
2010年代あたりから「〇〇が××したせいで俺が△△することになった」のように「ラノベ作品」のタイトルが長文化することが多くなり、それを例えとして用いたもの。
「このアニメラノベ原作なのか~。読んでみよ」
「え?これラノベ原作だったんだ?」
漫画や小説がアニメ化される場合、基本的には出版からしばらくたってからアニメ化されることが多い。また、昔の作品ともなるとアニメから入ってしまうこともあるため、思いもよらない作品がラノベ原作だったという現象が発生することもある。
「漫画」や「アニメ」が海外でもそのまま通じるようになった昨今では、和製英語でありながら「ライトノベル」もそのまま通用する言葉になっている。ちなみに直訳してしまうと「軽い小説」になってしまい、認識に齟齬が発生する可能性が非常に高いので注意したい。
※1
『スレイヤーズ』は神坂一による小説で、イラストはあらいずみるいが担当。
1990年1月より富士見ファンタジア文庫で刊行されており、1995年~2009年にかけてテレビアニメ化もされている。
※2
『涼宮ハルヒ』シリーズは、谷川流による小説で、イラストはいとうのいぢが担当。
2003年6月より角川スニーカー文庫で刊行されており、2006年には『涼宮ハルヒの憂鬱』のタイトルでテレビアニメ化された。
※3
『キノの旅』の正式名称は『キノの旅 -the Beautiful World-』。
時雨沢恵一による小説で、イラストは黒星紅白が担当。
2000年7月より電撃文庫から刊行されており、2003年4月と2017年10月にアニメが放送された。
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