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「既視感」(きしかん/デジャビュ)とは、過去に何かと似たように感じるものを見た、体験をした、物事の流れ、状況が一致しているなどの場合に使われる。
「既視感」自体は元々存在している言葉なのだが、実は現在広く使われている「既視感」は本来の意味とは異なっている。現在の意味は2010年頃からネットで多く使われるようになってから生まれたとされている。
なお、「既視感」は「きしかん」と読み、「がいしかん」ではないので注意したい。
「既視感」という言葉の本来の意味は、「過去に経験したことがないはずなのに、なぜか経験した気がする」というもの。あくまでも意味として正しいのは「見たことがないはずなのに、見覚えがある」「来たことがないはずなのに、見覚えがある」というものである。
このような現象が起きる原因は完全には解明されていない。人は過去の経験の記憶を現在の経験と結びつく形で思い起こすことがあるといわれているのだが、その記憶自体の場所や時期が断片的なものであるため、過去の経験と結びつかない状態になっていると解説されることが多い。
同じような言葉に「デジャビュ」がある。こちらはフランス語の「dejavu」をカタカナで表記したもの。「デジャヴ」という言い方をすることもあり、日本語に訳すと「既視感」を指す言葉になる。そのため、元々は同じ意味を持つ言葉だったのだが、前述したとおり、「既視感」の意味合いが変わってしまったため、違う意味を持つ言葉として扱われていることが多い。
ちなみに反対の意味で「見慣れたはずのものなのに、初めて見たように感じる」ことを「ジャメビュ」という。日本語では「未視感」と訳されている。
※以下の用法は現在よく使われる意味とする。
「この並び、既視感しかない」
⇒アニメなどでキャラクターが一列に並んだイラストを見た際の以前別のアニメで見たような気がする……。という気持ちを表したもの。
「〇〇見たとき、なんか既視感あるなぁと思ったら△△だわ」
⇒どこかで見たような……と思ったときにまったく無関係(作品、あるいはジャンルまで)な人に共通点や似た場所を見つけた時に使われる。
「既視感の正体」
⇒何かに「既視感」を感じた際、「既視感」を感じたものを初めに提示して、次に元となったものを提示してこの文章とともにアップすることがネット上ではよくある。
他にも芸能人がSNSがアップした写真と同じようなアングルで撮影したものを「既視感のあるアングル」、アニメや漫画で見た(同じものではない)ものを現実に見かけて「既視感」を感じるなど、使い方はさまざまである。
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