一丁目一番地(いっちょうめいちばんち)

「一丁目一番地」の意味

「一丁目一番地」(いっちょうめいちばんち)とは、最優先課題、最重要事項、最重要施策、など「最初に取り組むべきこと」「真っ先に手を付けるべき事柄」を意味する用語。
「起点」や「核心」などの言葉にも置き換えられる。住所を意味する用語ではないことに注意。政治家など政治の世界でよく使われる用語だが、近年では役職の高い中高年層を中心にビジネスシーンでも見聞きされるようになっており、用語の意味を知らない若者層を困惑させている。

あるリサーチでは、「一丁目一番地」について、20代の50.5%、30代の30.6%、40代の32%が「知らない・使ったことがない」と回答している。20代と、30代以上の中堅・ベテラン層との差が如実に表れている。

「一丁目一番地」の由来・語源

もともと、政治の世界では「本会議場での演壇に一番近い前列席」を指していた。これは、普通「一丁目一番地」は一等地となり、地価と価値が高いため、政治の世界でも同じように最も価値が高い物事を「一丁目一番地」と呼んでいた。役人の間では「予算上の目玉政策」を指していたとされるが、同様に価値が高い物事であることからと推測できる。

この「一丁目一番地」は、1990年代に発足した橋本内閣の梶山官房長官が行政改革で使い始め、次いで小泉元総理や民主党の鳩山元総理なども用いたことで一般庶民にも広く当用語が伝わり、民間でも使われ始めた。

さらに、2022年7月27日、ツイッター上で「くそ暇な会議中に自作おっさんビジネス用語ビンゴをやっているんですが、いまだにリーチが最高でビンゴに至らず」という文章とともに「おっさんビジネス用語」で埋められたビンゴカード画像がバズり、「おっさんビジネス用語」を知らない若者を中心に話題となった。この「おっさんビジネス用語」の中に、「一丁目一番地」も含められていた。

「一丁目一番地」の活用例

「小泉内閣が一丁目一番地と呼んで断行した郵政民営化」
「私たちがプロジェクトで目指す一丁目一番地の課題は何なのか、みんなで挙げてみてくれ」
「わが家の一丁目一番地は、みんなが健康であることだ」
「部長が言う一丁目一番地は、どうせろくでもないものだろう」
「まずは、個々人の一丁目一番地のタスクを見極めてみよう」
「当社が成長戦略の一丁目一番地として立ち上げた新事業は、堅調です」
「あの環境大臣が一丁目一番地に挙げているプラスチック削減の取り組み、考えものだよね」
「まさにここが地獄の一丁目一番地」

ちなみに、神奈川県庁の住所は「神奈川県横浜市中区日本大通1」という、まさに一丁目一番地である。
ほかにも、青森県庁、群馬県庁、千葉県庁、石川県庁、和歌山県庁、島根県庁、山口県庁、徳島県庁などがそれぞれの県庁所在地の一丁目一番地にある。

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numan編集部

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