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「転生モノ」(てんせいもの)とは、「輪廻転生」や「異世界への転生」のような「生まれ変わり」を扱ったジャンルの作品を意味する。一般的な漫画、小説、アニメのみならず、二次創作の題材になることも往々にしてある。
「転生」とは、死後に別の存在として生まれ変わる、というもの。
もともとは、仏教などのインド系宗教の考えである。ひとりの人間の今の人生を「現世」とし、転生前の人生を「前世」、転生後の人生を「来世」とするもの。「輪廻」と合わせて「輪廻転生」と言われることが多い。
この考え方を作品の題材としたものは実は古くから存在しており、平安末期の「浜松中納言物語」が「輪廻転生」を題材に制作されていることが分かっている。
しかし、一大ジャンルとして確立されたのは2010年あたりからの「小説家になろう」などの小説投稿サイトなどでの人気が大きい。
この場合の「転生」というのは、様々なパターンが存在している。
1.現代日本から主人公に馴染みのある「ゲーム・アニメ・漫画」の主人公、あるいは敵役(悪役令嬢など)へ
2.現代日本から異世界へ
3.同じ世界線に同じ人格・能力で転生(いわゆるチート)
4.過去の人物が現代社会へ
このうち、ブームの火付け役になったのは1・2のパターンであることが多い。4は一般的な漫画、ゲームなどで使用されていることが多い。前者のパターンは「異世界転生系」と呼ばれ、後にブームとなる「悪役令嬢系」「婚約破棄系」「ざまあ系」などさまざまなジャンルの元となる。また、これらは総称して「なろう系」と呼ばれている。
二次創作ジャンルにおいても「転生ネタ」はベタな作品とされることが多く、誰もが一度は推しカプで書いてるといっても過言でないだろう。
この場合の「転生」にも分類分けはされている。
・作品の世界線とは異なる世界での物語
・作品内で亡くなってしまったキャラクターを別の世界線で描く物語
場合によっては、公式サイドが「アナザー・アフターストーリー」の位置付けで「転生モノ」を用意する場合もあり、オタクは喜んだり苦しんだりする。ちなみに筆者はこの手の物語で、公式に重傷を負わされた経験がある。
「転生モノ」の作品を1~4のパターンごとにいくつか例にあげる。
1.現代日本から主人公に馴染みのある「ゲーム・アニメ・漫画」の主人公、あるいは敵役(悪役令嬢など)へ
・『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』著者:山口悟
・『悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される』著者:ぷにちゃん
・『オーバーロード』著者:丸山くがね
2.現代日本から異世界へ
・『転生したらスライムだった件』著者:伏瀬
・『Re:ゼロから始める異世界転生』著者:長月達平
・『ありふれた職業で世界最強』著者:白米良
3.異世界の人物が現代社会へ
・『魔王学院の不適合者』著者:秋
・『失格紋の最強賢者』著者:進行諸島
4.過去の人物が現代社会へ
・『美少女戦士セーラームーン』著者:武内直子
・『神風怪盗ジャンヌ』著者:種村有菜
・『ぼくの地球を守って』著者:日渡早紀
作品全体で、という訳ではないが『鬼滅の刃』の最終話では、平和になった未来の世界の炭次郎や禰豆子らの子孫たちの生活が描かれている。
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