中国で動画やライブ配信を中心に活躍し、ネット上の人気のみならず、経済にもすさまじい影響力を持つ存在のこと。
中国版のユーチューバー、
インフルエンサーと例えられることが多い。
"網紅(わんほん)"という言葉は、中国語で"ネット上の人気者"という意味を持つ"網絡紅人"の略。
("網絡"はインターネット、"紅人"は人気者を指す)
美容やお笑いの動画を配信したり、通販番組のようにライブ配信で商品を紹介したり、SNSでモデルとして写真を公開したり、その活動形態はさまざま。
企業とコラボする者もいれば、自身のブランドを立ち上げる網紅も。
広告収入が発生するところはユーチューバーと同じだが、紹介した商品が購入されることによって、アフィリエイト収入を得ている者も大勢いる。
それぞれの網紅自身の魅力はもちろんあるが、中国は人口が多い分、網紅の数は350万人ほど、フォロワーの数も6億人ほどと膨大(2019年時点)。
市場に与える影響はおよそ32兆円と言われており、"網紅経済"という言葉もあるほどである。
しかし、企業の広告塔になるために“キャラ変”を強いられたり、「お金もうけだ」と視聴者に叩かれたり、表現がいきすぎて中国当局に拘束されたり……ということも。
ユーチューバーも網紅も、巨万の富を得る代わりに苦労は多いようだ。