​​『呪術廻戦0』乙骨憂太は異色のヒーローだ。虎杖とは真逆の魅力を考える

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乙骨憂太の弱さを構築しているのは幼い頃の身近な人の「死」。そして、その死もまた乙骨憂太の武器となっていきます。
「弱さ」や人の「死」といったネガティブな要素を武器として戦うという点においても、乙骨憂太は異質の、そして新しいスタイルのヒーローなのです。

CD『劇場版呪術廻戦0』オリジナル・サウンドトラック 画像

CD『劇場版呪術廻戦0』オリジナル・サウンドトラック より

「正義」ではなく「愛」の物語だった

『呪術廻戦』本編を含む物語の中心となるのが「呪い」。『呪術廻戦0』および乙骨憂太の魅力を語る上で欠かせないのが「呪い」への捉え方です。

『呪術廻戦』の本編や他の登場人物にとって呪いは倒すべき悪であり、「呪術」という戦うための道具です。それに対して乙骨憂太にとっての呪いは受け入れるべき「愛」だともいえます。
この捉え方を象徴するのが、呪術高等専門学校の教師・乙骨憂太の師でもある五条悟が投げかけた「愛ほど歪んだ呪いはないよ」というセリフ。
乙骨憂太は幼い頃、愛する人の死に遭遇するも、それを受け入れることができませんでした。それが結果として大切な人を縛り付ける呪いとなります。そして、同時に乙骨憂太自身も呪いを「愛」として捉えることで縛られていきました。
『劇場版 呪術廻戦 0』公開後PV|大ヒット上映中

しかし、弱い人間となってしまった最大の理由が愛する人の死でありながら、物語が進むにつれて成長し、強くなっていく理由もまた「愛」という呪いを受け入れたことによるもの。つまり愛が乙骨憂太を弱くし、そして強く成長させたのです。
この乙骨憂太と「呪い」の関係性を象徴するのが『呪術廻戦0』のポスタービジュアルなどにも使われている「失礼だな、純愛だよ」というセリフ。これは呪いと化した愛する人との関係性を揶揄された際に吐いた言葉です。『呪術廻戦0』は乙骨憂太が「愛」を呪い、呪われる中で戦い、成長して行く物語ともいえるでしょう。
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