『きのう何食べた?』第8話 素直じゃない…最高の仲直りに顔がほころぶ♡西島秀俊×内野聖陽

男性カップルの生活を描くよしながふみ先生原作のドラマ『きのう何食べた?』(テレビ東京系)。

倹約家で几帳面なイケメン弁護士・筧史朗(通称シロさん / 西島秀俊さん)と、人当たりが良くハートがふんわり乙女な美容師・矢吹賢二(通称ケンジ / 内野聖陽さん)という男性カップルの同棲生活あれこれを、ふたりの食事と人々との関わりを軸に描き出します。

第8話では、シロさんがケンジに激怒!? 自身が「ゲイであること」を世間に対して公表しているかどうか、2人のスタンスの違いがまたしても浮き彫りになってしまいます。シロさんとケンジ、それぞれの思いは……。

「2丁目と普通の店は全然違うだろ」

ケンジからの急な誘いで、ケンジの友人ゲイカップルであるヨシくん(正名僕蔵さん)、鉄さん(菅原大吉さん)と一緒に食事をすることになったシロさん。しかし、人気レストランのど真ん中の席に通されてしまい、周囲を気にするシロさんは2人にトゲトゲしい態度を取ってしまいます。(俺、めちゃくちゃ感じ悪い……)内心ではわかっていても、どうにもなりません。

帰り道、ケンジはシロさんに「怒ってる?」と切り出します。最初は「何が?」とはぐらかしたシロさんですが、人目につく店で"ゲイテイスト満載の話し"をしてしまったことをケンジが口にすると「最初から店を選べ」「2丁目と普通の店は全然違うだろ」と、苛立ちを隠せません。

しゅんと縮こまったケンジは、当然のように「ごめん」と口にしたのですが……そこでシロさんが大激怒。
「なんでそこで謝んだよ、お前は!!」

謝ったことを怒られたことに驚き、うろたえるケンジですが、シロさんは歩き出していってしまいました。

“なんでそこで謝るんだ?”ってことは、シロさん実は「ケンジが悪い」とは思ってないってことですよね。そうは言っても、あのときのケンジには「謝る」以外の選択肢はないと思うんだけど……ケンジが可哀想でこっちまでしょんぼりしてしまいました。

「あいつとは絶対に別れたくないんです!」

翌日、カヨコさん(田中美佐子さん)宅で1ダースの桃を半分こしながら談笑するシロさん。桃はケンジの大好物だと聞いたカヨコさんに「結構大事にしてるのよね」と言われ、シロさんは「いま別れたらダメージがでかいのは俺のほう」と認めます。

ケンジのほうが俺に惚れてるとは思うが、情が深いというのは惚れっぽいということだから、しばらくしたらすぐ次の相手をみつけるはず。でもシロさんの場合はまずゲイのマッチングアプリに登録して出会い探し、会ってみてもドンピシャの相手とは限らない……。

「ハッキリ言ってめんどくさい!」
「40半ばでイチから恋愛するなんてめんどくさくて俺もう嫌なんですよ」
「だから俺は、あいつとは絶対に別れたくないんです!」

シロさんが結構冷静に自分たちの関係を分析していることも、その上で、ちゃんとケンジを大切に思っていることもわかるこの言葉に、思わずホッとしてしまいました。

そして、力強いシロさんの言い訳を満面の笑みで「素直じゃないな~」といなしてしまうカヨコさんもグッジョブです(笑)。さり気なく気持ちを引き出してくれるカヨコさんだからこそ、シロさんも“素直じゃないなりに”本音が言えたのかな。

「別れないための努力を惜しまないって素敵よぉ?」そう言って、最後にモモを1個おまけしてくれるカヨコさんの優しさも素敵!シロさんのリラックスした笑顔も良かったです。

「器の小さい俺自身に腹を立ててるんだよ」

そこで今度は、鉄さんたちがシロさんとケンジの家を訪れました。食事中、鉄さんが「お話したいことがある」と切り出します。実は鉄さん、ヨシくんと養子縁組を考えていて、その相談をシロさんにしたかったのだそう。

2人が帰った後、後片付けをしながら「はじめから(2人の目的を)言えよ」とシロさん。ケンジはとっさに謝りますが、シロさんに「謝るな」と怒られたことを思い出し「謝るくらいなら最初からもっと考えて行動すべきだよね」と、すっかり意気消沈。そのままゴミを捨てに外へ出ていきます。

(違う、俺が苛立ってるのはケンジに対してじゃない……!)
(器の小さい俺自身に腹を立ててるんだよ、俺は!)

ですが、声には出来ずケンジの後ろ姿を呆然と見つめ立ち尽くしてしまうのでした。あああシロさん、もしそれが声に出ていれば……! でも、それが言えない(言わない)からこそ、シロさんらしくもあり。

(このまま帰ってこないってことも、なくはないんだよな……)

そんなふうに考えるシロさんが切ない……。大丈夫だよ! ケンジはシロさんを置いていかないよ! 思わずそう言いたくなってしまいます。シロさんよりも、観ているこっちのほうが、ケンジの愛情の深さに自信があるような気がするんですよね。

でも裏を返せばそれだけ、シロさんは「ケンジに甘えている」と自覚しているってことなのかも。愛想を尽かされるのは俺の方だ、って、シロさん自身が感じているってことなのかなと思いました。

「俺、すっごく愛されてる!」

翌朝、ケンジの朝食の支度をしてから仕事に出かけるシロさんを、玄関先で寝起き姿のまま見送るケンジ。そこでパッと思いついたかのように、シロさんに夕飯のリクエストをします。

「俺、シロさんのハンバーグ食べたいな~」
そう言って両手をあわせて“お願いポーズ”をするケンジに、シロさんは笑顔で「わかったよ」とうなずきました。そうして出勤する途上、しみじみと思うのです。

「ああいう何気ない仲直りの仕方、俺に教えてくれたのはあいつなんだよ」
「悔しいんだよな……俺もいつかあいつみたいになれる日が来るんだろうか」

一方ケンジは、シロさんの準備してくれた朝ごはんを食べようと冷蔵庫を開け……桃があるのを発見! ズレた眼鏡をかけ直して目を輝かせます(笑)。朝ごはんそっちのけで桃を食べながら、至福の表情を浮かべるケンジ。

「シロさんが俺のために……俺、すっごく愛されてる!」

このケンジの笑顔をシロさんに見せて「ほらシロさん、心配なかったでしょ?」って言ってあげたい~! ハラハラしましたが、最高の仲直りが待っていました。
「別れないための努力を惜しまない」「何気ない仲直り」……そこにはいつも、お互いを思う気持ちがあって、おいしいご飯があって。シロさんとケンジの絆がまた少し強くなるのをこの目で見たような気がして、心が温かくなる第8話でした!

「麺つゆ、顆粒だし、上等じゃないか!」

第8話のご飯は、シロさん渾身のおもてなし料理。食材から調味料までオーガニックでそろえるというヨシくんの言葉に、最初は見栄をはろうとしたシロさんですが、あまりの値段の高さに断念。

「麺つゆ、顆粒だし、上等じゃないか!」「伝家の宝刀『麺つゆ』」と、いつもの調味料を使った料理で腕をふるいます。とはいえ、シロさんの料理って、麺つゆや顆粒だし、白だしを使いつつもちょっとした料理のコツが満載で、ちゃんとおいしく作る工夫がなされてるからこそ美味しいんですよね~。

ナスとパプリカの煮びたし、筑前煮、ブロッコリーとディップなどなど、手際よく品数を作っていくところもさすが! 特に鮭ときゅうりと卵の混ぜ寿司は、簡単に作れてとってもおいしそうでした。シロさんはずっと緊張気味でしたが、ヨシくんと鉄さんにも好評でしたね!

そしてそんな料理がずらりと並んだ食事シーンのBGMは、ドラマで幾度となく流れている「スーパーマーケット中村屋」のテーマソング(笑)。その遊び心にもちょっと笑ってしまいました。

第9話ではお揃いの指輪を作る!?

シロさんが結婚式の二次会でモテモテに!?ケンジとおそろいで指輪作る!? 予告編に、気になる要素が散りばめられまくっている第9話。めずらしくひとりごはんをするシロさん、「ケンジがいること」で料理に変化があることを実感しているみたい。

第8話では終始しょんぼり気味のケンジが、第9話ではジュエリーショップでキャッキャしている様子も見られそうですよ~! 今夜放送、楽しみです♪

執筆:森本マリ

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numan編集部

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