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「獣人」(じゅうじん)とは、動物と人間の要素を併せ持つ種族のこと。
頭部だけが動物であったり、尻尾が生えていたりなど、形式はさまざまである。
まったく同じ字を書く「獣人(じゅーと)」という用語が存在するが、こちらはスーパー戦隊の『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』に登場する敵キャラクターの名称のため、本項とは全く関係がない。
ファンタジー作品の登場人物として捉えがちだが、元々は世界各地の民間伝承や神話として伝わったものが多い。
有名なところでいうと、古代エジプトの神々が挙げられる。頭部が猫の女神「バステト」、頭部が狼の冥界の神「アヌビス」、さまざまな動物の要素が入った想像上の動物の頭部を持った「セト」などがいる。インドでは、象の頭部をもった商業などの富を司る神「ガネーシャ」が有名である。
また、ギリシャ神話には下半身が馬になっている「ケンタウロス」という種族も登場するなど、神々を「獣人」として伝えていることは多くある。
民間伝承の部分でいうと、童話にもなった下半身が魚の「人魚」、人が狼の姿に変わってしまう「狼男(狼人間)」などがある。これらはいずれも創作作品で使用されることが多々あるが、元々は「実在するもの」として伝わっている。
近年、テーブルゲームの「汝は人狼なりや?」の役職・ゲームの略称としても知名度の高い「人狼」は、「狼男(狼人間)」と同義である。また、姿かたちが変わるわけではないのだが「動物」の要素が何らかの理由によってとり憑いてしまい、動物のような行動を取る「獣憑き」もこれらの一種である。日本では、江戸時代のころから文献があり、狐の霊がとり憑く「狐憑き」が存在している。
創作の要素としての「獣人」はジャンルが多岐にわたっており、『美女と野獣』のビースト(野獣)や『ONE PIECE』のトニートニー・チョッパーなどのように、一部の登場人物が獣人である場合、『ズートピア』や『BEASTARS』『ODDTAXI』のようにすべての登場人物が獣人である場合などがある。
基本的に、元々の動物により近い作画をされていることが特徴である。
また、類似ジャンルに「ケモノ」が存在している。
「獣人」との明確な区別はされていないが、「獣人」に比べてよりアニメ的であり、キャラクター的な可愛さを持つ。加えて頭部が人間のままであることが多い。
なお、『けものフレンズ』や『ウマ娘』のように、モデルとなる動物は存在しているが、動物より人間の割合が高いキャラクターに関しては、「ケモノ」という扱いはされていない。
「獣人」と「ケモノ」の差は少ないようでいてたくさんあるため、同用語を使用される場合は注意したいところ。
▼使用例
「〇〇に出てくる獣人がイケメンすぎて困る」
「獣人×人間のBLは全然あり。この世界には『美女と野獣』という物語が存在するのでな」
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