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「オリJune」(おりじゅね)とは、「オリジナルJune」の略称で「男性同士の恋愛」を描いた作品を指す「BL(ボーイズラブ)」、「やおい」の元祖の用語である。
「オリジナル」とつくように、漫画やアニメの二次創作ではなく、一次創作の作品群を指している。しかしながら、本用語が使用されていたのは1980年代が中心であり、現在の同人誌即売会では「創作(June・BL)」と表記されている。
1978年に創刊された「COMIC JUN」(翌年に「JUNE」と改名)という雑誌が呼び名の由来だと考えられる。同誌は音楽や漫画、映画、アニメなどのサブカルチャーを中心に扱っており、後の総合BL誌の先駆け的存在である。
扱うジャンルは「耽美的なもの」であり、「オリジナルJune」という用語が誕生した際にも「性行為を含めた男性同士の恋愛」を「耽美的」や「退廃的」に描いたものを指していた。同誌では多くの作家が連載しており、当時はこういったオリジナル作品が主流であった。
そんな中で、1980年代に入るとアニメや漫画を題材にした「男性同士の恋愛」作品、いわゆる「二次創作」が台頭してくるようになる。それらは既存の「オリジナルな男性同士の恋愛」作品との区別や、物語における盛り上がりがない、ひたすら性行為のシーンが描かれているといった自虐的な表現を含めて「ヤマなし」「オチなし」「意味なし」との頭文字を取って「やおい」と呼ばれるようになった。
しかし、90年代に一般書店で販売されるプロの作家による「男性同士の恋愛」作品を指す「BL(ボーイズラブ)」という言葉が誕生すると、語感の良さも含めて「男性同士の恋愛」作品を総称して「BL(ボーイズラブ)」と呼ばれるようになっていった。
その後、2000年代あたりでも「やおい」という言葉は使用されていたが、現在では「BL(ボーイズラブ)」と呼称することが圧倒的に多いだろう。また、インターネット上では本来の意味を踏まえた上で蔑称として扱われることもあるため、余計なトラブルを避けるためにも使用しない方が好ましい。
「オリJune」「やおい」「BL(ボーイズラブ)」は並列で語られることの多い用語だが、具体的な意味合いが大きく変わってくるため、きちんと意味を調べてから使用することが推奨される。
「今度のコミケにオリJune本出そうと思ってるんだよね」
「二次創作でもこんなに原稿詰まってるのに、オリJune出す人って全部考えるんでしょ?すごすぎ」
「うちの子たちのオリJune出すことにしたので、無事に出るようにケツ叩いてほしい」
※「ケツ叩いてほしい」とは、慣用句の「尻を叩く」と同義。
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