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ゲイであることを隠して生活する高校生・安藤純(金子大地さん)と、腐女子である三浦紗枝(藤野涼子さん)2人が直面する葛藤や、周囲を巻き込んで築き上げられていく関係性が描かれます。
そして同じくゲイであるミスター・ファーレンハイト(声:小野賢章さん)。ネット上だけの友人でありながら、純が唯一すべてを打ち明けられる彼の言葉が、純の心と物語を動かしていきます。
第6話の前に印象的なシーンとともに振り返っていきましょう!
INDEX
その様子に気づいた小野(内藤秀一郎)は「別れたのか」と純に詰め寄りますが、自暴自棄になっている純は「なんでそんな亮平のこと気にするの?好きなの?」と小野を挑発するのでした。
同じように、純の様子に気づいていた亮平は、純と一緒に帰ることに。公園のベンチに腰かけながら、自分の「親友」となってくれた亮平との出会いを思い出す純。何も知らない亮平は純に、今の自分を素直に紗枝に伝えるようアドバイスします。
そうして純はついに、美術室で紗枝に真実を打ち明けます。
純の告白の直後、美術室に小野の姿が。2人の会話をすべて聞いていた小野は逆上し、純につかみかかります。
翌日、いつもどおり登校した純ですが、教室の空気がいつもと違うことに気づきます。純がゲイである、という話は、学校中に広まっていました。
追い詰められた純は、とうとう教室の外にあるベランダの手すりの上に立ちます。その姿を中庭から見つけた紗枝は、身を翻して駆け出し、純のもとへと急ぎますが……。
「純くんは、三浦のこと好き?」
亮平にそう聞かれ「わからない」と答える純。それはごく自然に、純の心から出た言葉でした。温泉での起きた出来事を、もちろん亮平は知りません。それでも亮平は「今の純くんをまるごと素直に伝えてみたら?」と純に言います。
2人が別れることを期待しているわけじゃない。ただただ、幼なじみと自分の好きな女の子が幸せであるように願う亮平があまりにもピュアで、切なくなるシーン。そうやって純粋に2人を案じるその言葉は、たしかに純の背中を押すのでした。
「ゲイなんか好きになる方が悪いってそういうことなの!?」
そんな紗枝の言葉を「違う、それは絶対に違う」と力強く否定する純ですが、それは紗枝にとって何の救いにもなりません。
「安藤くんを本気で好きになって、その話を聞いて、いまさら嫌いになれない私はどうしたらいいの?」
「絶対に振り向いてくれない人を本気で好きになった私はどうすればいいの!?」
紗枝の、純への真っ直ぐな愛は、最初から何も変わることはなく、そんな紗枝だからこそと心を開きかけた純がこうしてすれ違ってしまったことが、この上なく苦しい……。紗枝の想いが純に、そして観ているわたしたちにも突き刺さります。
(ああ……欲しかったな……普通が)
ブラックアウトする画面。
しかし、冷たい雨のようなものを感じ、純は意識を取り戻しました。地面に体を叩きつけられたであろう純は身動き一つ取れず、薄っすらと目を開くと……横たわる純のかたわらに、泣きながら何かを叫んでいる紗枝が。
「泣かないで……」
「僕は、ちゃんと三浦さんが好きなんだよ」
「ただ、どうしても勃ってくれないだけなんだ」
第7話の冒頭で、「なんで僕のことなんか好きになるんだよ……!」と絞り出すように叫んだ純。でもそれは、純も紗枝のことを「好き」だったからこその苦しみだったのだと思います。紗枝と普通の恋人同士になれたらどんなにか良かったかと、純自身が思っていたはず。
そんな純の紗枝への愛情もまた、どうしようもなく純粋なものなのです。
純は母親にも自分の思いを伝えるようですが……亮平は、小野は、クラスメイトたちは?いよいよクライマックスに差しかかる第6話、今夜放送です!
執筆:森本マリ
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