第1回|声優と芝居とアニメとゲームと~音響監督菊田浩巳さんインタビュー(1/4)

第1回|声優と芝居とアニメとゲームと~音響監督菊田浩巳さんインタビュー(1/4)
声優のキャスティングから作品の演出まで、アニメやゲームの制作現場に欠かせない役割を果たす”音響監督”。作品の根幹に深く関わる重要な職位ながらも、あまりその仕事内容が知られていない音響監督の魅力と仕事内容について、第一線で活躍中の菊田浩巳さんに語っていただくインタビュー連載がスタートです。第1回はまず『おそ松さん』のお話から。

菊田浩巳(きくた ひろみ)
音響監督(楽音舎)。1990年代より海外映画やドラマの吹き替えに携わり、2000年以降は、キャスティングやスタジオでのディレクションを務める音響監督として最前線で活躍。近年の主な担当作品では、アニメ『おそ松さん』、『ハイキュー!!』、『ボールルームへようこそ』、ゲーム『アンジェリーク』、『金色のコルダ』、『夢色キャスト』など多数を手がける。

 

『おそ松さん』は、演者と製作委員会の情熱がもたらした幸せな作品

――本日はよろしくお願いします。アニメやゲームの”音響監督”の役割は、キャラクターの配役を決定するキャスティングから、スタジオでの演技指導を含めたディレクション、音周りの制作スケジュール管理まで多岐にわたります。まずはキャスティングについて、放送スタート当時話題になった『おそ松さん』(※1)の経緯から教えてください。

菊田浩巳(以下、菊田) 『おそ松さん』は、キャストの華やかさが先だって話題になってしまったところがあり、「今をときめくメンバーを揃えた作品」だと、ちょっと違った捉え方をされてしまったところがあって……。あのメンバーでいくことになった経緯は、そもそもその前の『しろくまカフェ』という作品からの流れで、その時の彼らの演技の凄さと面白さに、ぜひこのメンバーでまた違う作品を見てみたいという純粋な欲求が、製作委員会の皆様に湧いたからなんですね。それが何故『おそ松さん』になったのかは、私はわからないですけれど(笑)。
演者のほうもまた同じメンバーやってみたい、という気持ちが強くあったようでしたね。入野自由さんは、6つ子の並びを考えた時、彼らの中に入ってもいい感じで溶け込んでもらえそうだったのと、『しろくまカフェ』のCDドラマに出ていただいていたからなんですね。末弟感もちゃんとありますしね。

――脇役も豪華な声優陣が出演しています。

菊田 あれは半端なく容赦なかったと思います。有り難いことに『おそ松さん』に出たい、と言ってくださる演者さんが多かったので、スケジュールが合えば喜んで! とお声がけしていたことが多いです。 そういう経緯のキャスティングだったので、『おそ松さん』は、演者と製作委員会の情熱がもたらした、幸せな作品だと思いますね。

(※1)『おそ松さん』……赤塚不二夫のギャグマンガ『おそ松くん』を原作に、クズでニートな大人に成長した6つ子の日常を描くTVアニメシリーズ。2015年に第1期が放映され、2018年3月にて2期が放映終了。おそ松:櫻井孝宏、カラ松:中村悠一、チョロ松:神谷浩史、一松:福山潤、十四松:小野大輔、トド松:入野自由、トト子:遠藤綾、というむやみやたらにイケボな配役にも注目が集まりました。

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aichu

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